覚醒条件と魔法使いの杖
水晶の言葉を読みとるならばアミカさんが志を持つ者ということは確かだろう
なぜなら入学式の日、確かに一筋の光がスポットライトのようにアミカさんを照らしていた…
その光景は一度だけ水晶で未来を見た時に映し出された映像と酷似していた
「アミカさんが思うキャンアイプロミス復活の為の7人は今、学園に居るのかな?」
「はい!きっと大丈夫と思える7人が居ます!でも襲名に対して自信と情熱が乏しいようなんです…素晴らしい魅力を持っているのに!どうしたら良いのか…」
「でもラブリさんが凄く意欲的になったと聞いたけど…」
「そうなんです!今は、2人で…あ!編入生のエリーさんも!1人1人に一生懸命に向き合って皆で本当の力を自覚するよう頑張れば絶対に襲名出来ると思うんです!私達は素晴らしいんです!一生懸命頑張れば
なんだって出来るのがステチュなんです!」
琴鳥さん?あ違うアミカさんだよねでも今一瞬確かにルビーの襲名ステチュの少女達と重なったような気が…
「アミカさん自身はどうなの?襲名について…」
「私は全然襲名ステチュとしては、ふさわしくないですから…それは分かっているのです!でも私がそんなだと皆に対して矛盾してますから頑張る事は止めないです!変な事を言ってるのは分かっているのですが…」
「でもアミカさんのオーラはとてもとても…」
私が言い淀んでいると…
「血のような赤ですよね!子供頃からこのオーラかなり怖がられているんです…だから分かっているんです」
「そんな事…私は美しいと思いますよ!」
「ミーサさん気を使わないで下さい!私、襲名ステチュの事、この部を作って調べてきました調べれば調べるほど私の襲名は
無理だと確信してしまったんです…」
同じ時代に2つの宝石は並び立たない…
これは襲名制度以前からの理となっていた…
私から見てもルナさんのオーラは本当に美しいまさにルビーの輝きなのだ
前回のルビーの襲名ステチュ、エマさんのチェリーピンクとは全く違っていた…
優しい赤だが間違いなくレッドなのだ!アミカさんのレッドダイヤモンド襲名の可能性を考えたこともあった
しかし、レッドダイヤモンドとブラックダイヤモンドの襲名の可能性には条件があった
"赤の中に異端が生まれダイヤモンドが覚醒したとき2つの湖に美しい宝石が注がれるであろう"
現在襲名の可能性があるのは7つの宝石のみだった…
だからアミカさんは志を持つ者導くだけの存在なのだろうか…
私は釈然としない気持ちを抱えていたが杖を自らの物にするため内外に改名を発表する事にした
理由付けとして賢者の称号を受け入れる事にした賢者として改めて星の為に忠誠を誓う、その為に賢者ミーサとなる事を決意したと…
どうせもう逃げられない立場になってしまっているので…
この世界の為にいやそんな大それたことではなく身近な愛しい人達の為に…
森の地下へ向かった
地下の湖の水面はどの湖も本当に美しく輝いていた…
大水晶も暖かい光を湛えていた…
そして祠の水晶の元へいき跪き杖を引き抜く承諾を得ようとした…
すると水晶の言葉を読みとれた
"守ることのみ…それを誓えるのならば許可を与えよう"
私は大きく頷き杖を手にした…すると杖は眩しい光に包まれその光が収まると
私の手のひらのスターと同じように宝石が埋め込まれていた!




