学園祭最終日と編入試験
「皆幸せそう…」
学園祭2日目、どこかの惑星で戦争が起こっていたりレッドドール星の同盟星が開戦の準備をしてるなんて思えないほど平和で幸せな空気に包まれていた…
転移前、私の学園祭の思い出は青春の中心には入れず、いつからかなんとなく遠巻きに後片付けだけをしているそんな感じだった…
人と関わるのが難しいと感じるようになってしまった時代…
あちらの世界の人が今の私を見たらビックリするだろうな…
もう少しあちらの世界でも出来ることがあったのだろうか…
「マーサさん!!マーサさん!!」
「あ!ごめんハーパーさん!どうしたの?」
「編入試験を受けたいという問い合わせが来てます!どうやらピアテンプル星の教皇様のご関係の娘さんらしいのです!」
「え?」
編入制度はかなり前からジェムストウン学園でも取り入れているシステムだが編入試験はかなりの厳しい偏差値なので今だかつて編入試験を合格した生徒はいなかった
教皇様の関係者…これはなかなか扱いが難しい案件だが…
絶対に忖度はしないようにソフィアに伝えないと…
「で、その生徒が学園祭の見学に来ていたのですが…お付きの方が見失ってしまったとかで大騒ぎをしていて!」
「えー!めんどくさいよう〜」
タッタッタッタ…
「あ!見つけましたよ賢者様!!!」
「あ…多分あの子だね…」
「私、こちらの学園に編入を希望しておりますエリーと申します!」
「は、はぁ」
「賢者様のお考えには常々感銘を受けており是非是非あなた様の居るこの学園で学びたいという気持ちが抑え切れず!全ての者達を説得し編入試験を受けることとなりました!」
あぁこの少女は必ず襲名するだろうと瞬間的に思ってしまった…
そして…3日目
ST-1(ステチュNo.1グランプリ)開催日!!
開催されるティアラシアターまでの道の両端には出場するそれぞれのグループの旗が立てられ、はためいている!
そして、あちこちでカラット達が応援の準備をしている…
転移前を思い出すな〜
皆、一生懸命で可愛らしい
各グループは持ち時間15分で唄・ダンス・お芝居などの発表をする
7組の発表が終わった時点で会場にいる観覧の全員に渡してあるコインを7組それぞれのマークが入ったBOXに投票してもらう
その後、ST-1グランプリの受賞グループの発表となる
「賢者様!私は一旦ピアテンプルに戻ります!そしてすぐ戻り編入試験を受けさせて頂きます!私…とても感動しました!あのグループ!!」
「ん?もしかして!」
「あのグループ私がいたらグランプリ獲れたでしょうね!あのグループに足りない歌声を私は持ってますから!」
そう言い残すとエリーさんは去っていった…
クリスマス休暇が終わった頃エリーさんはジェムストウン学園の生徒となった




