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3話 先輩の日常

先輩視点のお話です

新学期が始まって2週間ほど経過した。

あれから毎日放課後にやってくる後輩、箕輪さん。今日も例外なくやってきた。


「日下先輩ーこんにちはー」


「おーい、愛しの後輩、来てるよー」

「だから、そんなんじゃないっての・・・」


流石に毎日来るから2-Bのクラスの面々も慣れて、僕も冷やかしに答えつつ、今日もやってきた後輩、箕輪さんを教室に迎え入れる。


僕の向かいの空いた席に座ってもらう。


「また来たのか。毎日ここに来てたらクラスに友達出来ないぞ」

「ご心配なく。もうクラスの子は全員名前覚えたし、昼のお弁当も一緒に食べる仲いい子もいっぱいいるんですよ?」


「それはよかった。けど、クラスの人はここに来てるの知ってるの?」

「陸上部に行くって教室出てますし。知らないと思いますよ」



「そいえば今日も1年生の全然知らない人から告白受けたんです。これで5人目ですよ。当然全部断ってますけどね」


「はあ、人気者は違うねえ」

僕が告白される事は多分一生無いな。告白しようとは思ったことはあるけど・・・出来なかったな・・・


「なあ、変な噂出ても箕輪さんが困るだろうから、ここから部活行かなくてもいいんじゃないのか?」

「日下先輩は私が来るの迷惑でしたか?」


「迷惑じゃないよ。実際何もないし。まあ、こんな僕みたいな平凡な先輩と噂が出たところで否定してもらったらいいから。放課後は帰宅部の僕は帰るだけだし」


「じゃあいいじゃないですか。こんなかわいい後輩と放課後一緒ですよ?」

そんな凄い笑顔でいわれても・・・だから、自分でかわいいっていうなって・・


「日下先輩は私に告白してくれていいんですよ?」

「そんな予定は一つもないな」


なぜそういう言葉が出てくるのかわからない。

あと、告白された事を僕にわざわざ報告してこなくても。


「ざーんねん。そんな人気者の後輩が毎日来てるんです。ちゃんと相手してくださいね」


(はぁ・・・人の気も知らないで・・・日下先輩は恰好いいですよ・・・)

箕輪さん下を向いて何かブツブツ言ってるけど聞こえないよ?


「はいはい。ここで話してるのもいいが、そろそろ部活の時間じゃないのか?」

「あ、ほんとだ、じゃ日下先輩、途中まで一緒にいきましょ」


説明会以降なんか妙に懐かれたなあ。懐かれたレベルじゃない気もするけど。



箕輪さんと一緒に教室を出て、廊下を歩いている。


「そいえば部活はどうなの」

「来週新人戦予選に出ることになりました」


「校内レベルなら余裕じゃないのか」

「そうですね、今のところ、は。ですけどね・・・」


階段を下りて玄関前まで来た。ここで部活に行く箕輪さんと別れて僕は帰宅する。


そいえば箕輪さんが部活しているのを見たことがないな・・・

そりゃ帰宅部ですぐ帰ってるからだよな、とセルフツッコミを入れつつ、


「箕輪さん、今度部活のぞきに行っていいか?」

と聞いてみた。


箕輪さんは、驚いた顔の後にすごい笑顔で、

「是非、是非!見に来てください!!今日でもいいですよ!何なら陸上部入ってくれても!!」


あれ、予想外の大歓迎だぞ?


「流石に今から運動部に入部は勘弁してくれ。でも部活やってるのは一度見に行くよ」


「約束ですよ?絶対見に来てくださいね!」

だからなんでそんな笑顔で寄ってくるの・・・



「じゃ部活行ってきまーす」

「頑張って」


「あと、先輩、一言だけいいです?」

「ん?なにかな」


「・・・・日下先輩、さっき平凡って言ってましたけど・・・かっこいいですよ?」

「え、何を言ってるの」


「じゃまた明日!放課後行きますので!」


そう言って箕輪さんは部室に走って行ってしまった。


そんな真っ赤になった顔で言わないで・・・さっきの告白の話といい、僕が勘違いするからさ・・・


・・・懐かれてるだけだよね?






後程細かく修正変更等致します。感想など頂けると嬉しいです

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― 新着の感想 ―
[良い点] 後輩ちゃんのテンションすごい… [気になる点] 初日に告白されてるのをナチュラルにカウント対象外にしてるのはw
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