レジュメ
シャワーから上がってくると、晴人はパソコンをいじってた。
「仕事ー?」
「そーそ。今度学会で発表しなきゃいけなくなってさ。そのレジュメ作り」
「うわ、大変。医者の仕事は忙しいし大変なのに、学会で発表するとか、地獄やん」
「しょーじき、きついね。よし、今日は寝る!」
「わーい! 寝よ寝よ」
「そーいえば、今パソコン開いた時にネットニュースも見たんだけど、今日一つの事故で5人も亡くなっちゃったらしいよ」
「えー。どんな事故?」
「お年寄りがブレーキとアクセル間違えて踏んじゃったらしいよ。それで、ドーンって突っ込んだ」
「うわー。高齢者は、ブレーキとアクセル分からなくなっちゃうのかな」
「どうなんだろね。怖いね」
「うん。わたしもブレーキとアクセル踏み間違えないように気をつける」
「だな。俺も」
「布団いこー」
「いくいく」
「柚、こっちきて」
「なに?」
「ぎゅーっしよ」
「うん」
晴人の腕の中は、なんかフィットするんだよな。
安心できる感じ。
さっきのことあっても、腕の中に入ると一気に癒される。
人間はハグをされると幸福ホルモンが出て、幸せな気持ちになるらしい。
ハグをすると脳内にβエンドルフィンという神経伝達物質が分泌され、これが別名幸福ホルモン。
それプラス、ハグには、エンドルフィン以外に、セロトニンとドーパミンの分泌を促し、ストレス軽減の効果もあるんだってね。
たしかにその通りだな。
特に晴人の腕は格別。
血管が少し浮き出てる筋肉質の腕。
「手術して疲れてるはずなのに、原田の女対応と柚対応してくれてありがとう」
「柚対応って言い方なんかおもしろい。ほんと無事でよかったよ」
「お騒がせしました」
「いえいえ。おやすみ」
「おやすみ」
晴人の腕の中で眠りについた。
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