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生きてる価値を探す日々  作者: 湯川田 美央
嬉しさと不安の葛藤
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イルミネーション

 先週は、坂井先生とパンケーキを食べに行った。ふわふわとろけて美味しかったな。


今日は、坂井先生とイルミネーション。このイルミネーションは、夏、秋開催しているようだ。冬は雪が降るからやれないとのこと。確かに、イルミネーションやってるところは、雪が尋常じゃないくらい降るもんな。


外はかなり暗くなっていた。店のキラキラとしたライトのおかげで、人の顔が分かる。


今日は、坂井先生が車で迎えに来てくれる。


「着いたよ」


坂井先生からメッセージが来た。「いってきまーす」と誰もいない家に叫んだ。


黒塗りのドイツ車が家の前に止まっていた。さすが医者。


坂井先生が乗ってると、より車の良さが光る。


かっこ良い。


「お願いします」


「はいよ」


「今日行くイルミネーション行ったことある?」


「実は、初めてなんですよ」


「あのね、実はね、イルミネーション会場に行くまでがね、少し大変なんだ」


「どういうことですか?」


「山道」


「ええ、そんな山奥にあるんですか?」


「そうなんだよね。だから、酔わないように運転頑張るけど、酔っちゃったらごめんね」


「全然大丈夫です!運転してもらってる身で贅沢言えないです」


「優しいね。柚さんは」


確かに、山道だった。けっこう登ったし、くねくね道も走った。これは雪がたくさん降るわけだ。


雪降ったら、道が凍っちゃって、車なんて通れなくなりそう。


「着きました」


「ここか。結構登りましたね。運転お疲れ様です。ありがとうございます」


「いえいえ。チケット買いにいこ」


イルミネーションは、かなり人がいた。カップルの多さよ。


会場に入ると、様々な色の光が飛び込んで来た。


「綺麗」


思わず声が出てしまった。


一面、光の花畑。多彩な花がたくさんあり、一面を覆い尽くしていた。


どこを歩いても光に包まれる。赤やピンク、オレンジ、緑、青たくさんの色が散りばめられていた。


キラキラと光る動物たちがいた。キリンやシマウマ、カンガルー、うさぎ、白鳥など様々な動物が存在していて、綺麗だった。


プロジェクションマッピングもあった。まるでそこに物があるようで幻想的だった。オーロラが出てきたときは、まるでオーロラがそこに表れているようだった。私と坂井先生だけ異空間に行ったような気分が味わえた。


「綺麗でしたね」


「本当に。きてよかったね」


「初めて見たから尚さら、感動しちゃいました」


「こんな山の中にこんなに素敵な場所があったなんて」


「それな。一緒に行ってくれてありがとう」


「こちらこそです」


「柚さん。実は話したいことがあるんだけどいいかな」


「なんですか。改まって」


「僕ね、柚さんのことが好きになってしまったみたい」


「え」


「付き合ってほしいです」


「私でいいんですか?」


「柚さんがいいです」


「私で良ければ」


満天の星空の中で、二人はキスした。


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