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生きてる価値を探す日々  作者: 湯川田 美央
嬉しさと不安の葛藤
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パンケーキ

 今日は坂井先生とカフェデートの日。


駅前で待ち合わせだ。病院以外の坂井先生を初めて見るから、ドキドキする。


あ、坂井先生だ。私の好きなシンプルな格好でまとめられている。大人っぽい。病院出てきてもかっこ良さは変わらなかった。


「お待たせしました。お久しぶりです。坂井先生」


「お久しぶりです。柚さん元気してた?」


「おかげさまで。坂井先生は?」


「僕も元気してました。例のカフェ行きますか!」


「はい!」


例のカフェは、案の定混んでいた。


「わお、混んでるねえ」


「本当だ。さすが人気のカフェ」


「よし、並ぼ」


並んでいる人を見ると、女子同士かカップルがたくさんいた。もしかして、私たちも恋人同士に見えるのかな、なんて。


「同じ病室だったゆきこさんね、退院したんだよ!」


「ええ! そうだったんだ。嬉しい。他の二人は元気ですか?」


「元気元気。あの二人ももうすぐ退院だしね」


 並んでいる間、病院トークやら世間話やらをたくさんした。


そしたら、あっという間に順番が来た。


パンケーキを注文。苺や桃、キウイなどが入っているフルーツミックスをトッピングにした。


一人では食べきれないから、二人で一つを注文した。


二人席に座って、パンケーキがくるのを待っていた。二人席に座れば、当然目の前は、坂井先生になる。正面から坂井先生を見ると、その格好良さに目を合わせるのが照れてしまう。


「お待たせしました」


「うわ、美味しそう」


「だな」


ふわふわそうなパンケーキ二つの上に粉砂糖が雪のようにふられている。生クリームもトッピングされている。その周りには、鮮やかな苺やキウイ、パイン、オレンジなどが飾られている。


「いただきます」


一口食べると、パンケーキが口の中でとろける。私が作るホットケーキとは全く違う。当たり前か。


フルーツもたくさんある。最高。


「退院祝いだな。おめでとう」


「ありがとうございます」


坂井先生とこのパンケーキを食べれるなんて、夢のようだった。


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