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生きてる価値を探す日々  作者: 湯川田 美央
心を休める時間
31/86

フラダンス

 隣の部屋に着くと、既にかなり多くの人が座って待っていた。


ステージがあり、観客席がある。


前の方はもう埋まっていたので、後ろのほうに座る。


私の隣には、坂井先生が座った。


簡易用の椅子で敷き詰められているので、隣同士の距離が狭い。


というか、ほとんどない。


その為に、時々膝があたってしまう。


坂井先生に隣に座られたことなかったけれど、こうして座るとなんか緊張する。


心臓がバクバクしているのが聞こえる。


満天の星空の下で抱きしめられて以来、意識してしまう自分がいる。


今まで、男の人に抱きしめられても何も感じなかったのに。


これは恋なのか?


今まで、男の人を愛するというのをしたことがなかった。


というか、やり方が分からなかったしできなかった。


でも、所詮、医者と患者。


もし、これが恋だとしても叶うことはないだろう。


だから、わたしはそっと心の中に気持ちを置くことにした。


「本日は大学病院の夏祭りコンサートにお越しいただき、ありがとうございます! 最後まで楽しんでいってください! まず最初の登場は、ハワイアンズの皆さんです!」


フリルのついた花柄のスカートに、ブラウスを着ている。


フラダンスの首飾りもつけている。


赤や黄色、ピンクなど様々なカラーで、一人一人色が違うようだ。華やかだ。


何曲か踊ってくれた。どれも心が安らぐ踊りだった。


「では、皆さんもフラダンスをやってみましょう! 立てる方は立ってください!」


「お! ゆずさんもやろ! 僕もやるから!」


「じゃ、やります」


 みんなで、フラダンスを踊った。腰を振って、手をつけて……みんなで踊ると凄く楽しかった。


坂井先生とも笑い合えた。


「じゃ、僕休憩終わっちゃうんでここまでで! 皆さん楽しんで!」


「残念〜先生、お仕事頑張ってくださいね!」


 坂井先生が仕事に戻ったあと、4人で話した。


「仕事の間に私たちの為にきてくれるなんて、優しいわよね」


「ほんとそれよ。やっぱり愛しの坂井先生だわ。ゆずさんもそう思うでしょ?」


「ですね。こんな医者なかなかいないですよね」


「そうなの! だから、ファンクラブ結成されちゃうんだけどね」


「モテますね、坂井先生」


 病院って、ただ治療してもらう場所だと思っていたけど、自然と心のケアまでしてもらってる。


感謝だな。


続きが気になった方ブックマーク並びに感想ご指摘などよろしくお願いします!

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