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神と人とは相容れぬ  作者: きなこもち
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第四章

 私が帰ってからも前と同じような日々を送った。アメ様のお部屋を掃除して、荷物を整理して、絵馬の願いをできる限り叶えてあげる。といっても、私には大したことはできないけれど。たまに他の神様のお手伝いをしたりもするようになった。

 最近、絵馬の願いを叶えているうちに面白いなと思ったのが、絵馬を書いた記憶がなくとも絵馬になっている願いがあることだ。思いの力は結構凄いのかもしれない。


「ユキ」


 絵馬を選んでいるところに声をかけられた。


「はい、どうしました」

「お茶にしようか」


 変わったのは、休憩の声をかけてくれるのが宮司さんからアメ様になったことだろうか。


「宮司さんは最近来られないですね」

「ああ。もうすぐ子が生まれるからね」

「えええ!」


 子ども? ていうか、結婚してたの? もっと若いと思ってたのに。


「別にそれほど驚くことでもないよ。宮司も今年で二十五だし、漸く一人目かって感じだよ」

「それ全然遅くないです。むしろ普通です。むしろ早いです」

「昔は十五、六で子どもを作っていたじゃないか」


 時代が違う!

 あー、そうだった。この人こう見えて何千年も生きてる神様だった。


「なるほど、それで最近祈祷の取りまとめとかを弟さんがやってらしたんですね。でも、あの人見えませんよね?」

「あの家系は全ての世代に一人だけ見える子が生まれて、その中で記憶の引き継ぎをしていくからね。だから、宮司の今回の子が見えるとは限らない。ひょっとしたら宮司の弟の子が見える子かもしれない。それに、今は大分寿命も伸びたからね。次の宮司は、今の宮司の孫の世代か曾孫の世代か。そればかりは神である僕も分からない」


 よく分からないけれど良い感じになっているのだろう。


「そうだったのですね」


 宮司さんの家系もなんだか複雑だ。でも、宮司さんは嫌がってるような雰囲気はなかったし私が何かを言うのは間違いかな。


「今日のおやつは、宮司の母親が神棚に置いていってくれたお饅頭だよ。彼女の手作りは美味しいから、きっとユキも気に入ると思う」

「では、手を洗ってきますね」


 正直、そろそろ洋菓子が食べたいなあ。言えないけれど。

 手を洗って二人で縁側に座ってお茶を飲む。お饅頭は確かに美味しかった。これが手作りって凄い。


「ユキ、今度はこれを頼んでも良い?」


 お饅頭片手に差し出された絵馬は随分新しいようだった。


「えっと、山火事が起きませんように? 何ですか、これ」

「何ってそのままの意味だよ」

「いや、私には自然を動かす力はないですよ」


 私はただの眷属なのだから、自然を動かすことはできない。これを渡されたところで私には何もできないのだが。

 あれ、でも。山火事ってことは火だ。


「え、ひょっとして」

「君が思うようにやってみて。僕は何も言わないから」


 何ともいえない顔をしながら彼は言う。

 彼は私に、火の神の力を借りることを許したのだ。つまりカグツチ様に助けてもらっても良いってことだ。


「僕はまだ、彼に会えない。だから、代わりに会ってきてほしい」


 あれ以来一言もカグツチ様について触れなかったアメ様が、カグツチ様に会いに行くように促してきたということは、これは一歩前進と思って良いのかな。


「はい! 行ってきますね!」


 休憩が終わってから、私はカグツチ様の神社に向かった。鳥居を繋いで境内に入れば、幸助さんが待っていてくれた。


「久しいな、ユキ」

「そうですね、お久しぶりです」

「一か月ぶりくらいか。元気そうでよかった。今日は何用だ?」

「今日はカグツチ様に会いに来ました」


 幸助さんに連れられて神域に入る。お屋敷の中には小さな子どもの眷属がいて少し驚いた。


「あの子、前はいませんでしたよね」

「ああ。可哀想だったから、カグツチ様が召した。どうせ、あのまま現世にいても辛いだけだっただろうから」


 ふうん。まあ、色々と事情があるのかな。事情は分からないけれど、あの子は生き生きと雑巾がけをしているから良いのかもしれない。ここに来たことに不服はないのだろう。

 通された部屋は、エビス様とここに来たときに通された部屋と同じ。おそらくお客様を通す部屋なのだと思う。

 用意されていた座布団に促され、本来ならば遠慮すべきなのだろうけれど、カグツチ様に、気にせず座って、と言われてしまったので座ることにした。


「ユキ、久しぶり。元気そうでよかった。今日はどうしたの?」

「お久しぶりです。今日は、カグツチ様にお願いしたいことがあって参りました」


 アメ様に頼まれた絵馬のことをカグツチ様に説明すれば、彼は首を傾げた。


「そこの山は一昨年山火事を起こしたばかりだから、しばらくは山火事が起きないように見ておくだけだし、万が一、怪し火とかがいても幸助がどうにかしてくれる。それくらいはアメも分かっていると思うけれど……。どうしたのだろう、雷を落とす予定でもあるのかな」

「アメ様は私の好きなようにやっていいっておっしゃっていたのですが……」

「アメに信用されていないのかな」


 ちょっと悲しそうに眉を下げるカグツチ様に言葉を探したが、それといった考えが浮かばない。

うーん、どうしてアメ様はこれを私に頼んだのだろう。アメ様はカグツチ様のことを信用していないわけではなさそうなんだけれど。まあ、私的な部分ではまだ複雑かもしれないけれど、神様のお仕事的な部分ではきちんとカグツチ様のことはある程度分かっていそうなのに。


「でも、私は、代わりにカグツチ様に会ってきてって頼まれたので、信用していないというわけではないと思います……」

「素直になれないだけで、何かしら関わりを作ろうとしただけだろうねー」


 私は思い切り声の方に振り向いてしまった。入り口の方をちらと見れば幸助さんが外から襖を閉じたので、彼が連れてきたのだろう。カラカラと笑うエビス様は私たちを見下ろしながら続ける。


「アメ君は存外不器用だ。そのくせ考えることを止めない。彼は是だから、カグツチ君に謝ることは許されない。でも、このまま平然と顔を合わせることもできないってところじゃないかなー」


 いきなり現れた割に一番正しそうなこと言ってきたなあ。さすがは全ての神のお兄ちゃんといったところだろうか。


「まあ、アメ君にしては大きな一歩じゃないかなー。今までは、仕事以外でカグツチ君とは関わろうとしなかったし」

「そうですね。正直、アメと天災を起こすときはいつ斬られるかという気持ちでいっぱいでしたよ。宮様の命故に拒否できないですし」

「あはは、御愁傷様」


 絶対笑い事ではないだろうに、エビス様は楽しそうにカグツチ様に笑ってる 。ていうか、煽ってるって言った方が正しそう。


「とりあえず、私はどうすればいいですか?」

「んー、今度は一緒に行きましょうって言えば良いと思うよ。君の頼みならアメ君断らなそうだし」

いつの間にか用意されていた座布団に勢いよく座る。その時の掛け声が、よいせっ、なのがなんだか可愛い。

「エビス様、今日はどういった御用ですか?」


 カグツチ様の問いかけに、エビス様はニコニコとしながら答える。

「んー。アメ君のところに行ったら、ユキ君がここにいるって教えてもらったから来たんだー」

「え、私?」


 はて、エビス様が何の御用だろう。何かしたかな。


「うんー。ユキ君、ちょっと僕の手伝いをしてくれたりしない?」

「え、お手伝いですか。まずはアメ様に許可を取らないと」

「アメ君の許可は取ってあるよ。ユキ君次第って言われたから、君が頷いてくれればそれで大丈夫」


 エビス様には眷属の方が何人もいらしたはずだ。私でなくともできる人はいそうだが。

 何のお手伝いを頼まれるのだろうか。


「えっと、お手伝いの内容を聞いてから決めて良いですか?」

「うん、いいよー。神に対し下手に了承しないのは良いことだね。えーっとね、小さい女の子からのお願いなんだ。なんでも、お母さんにお花をあげたいけれど、一人では行けないとかなんとか」

「それ、絵馬に書かれていたんですか?」

「いや、直接聞いたよー。だって、あんなに幼い子が必死にお願いしていたら叶えてあげたくなるじゃないか」


 まあ、それくらいなら引き受けて良いかもしれない。一緒にお花を買いにいけばいいのかな。あれ、でも、私がその子のお父さんかお母さんに認識されないといけない。


「でも、私は現世の人には見えにくいですが、その子のご両親は大丈夫なのですか?」

「禁止されているわけでは無さそうだったよ。ただ、一人では行けないってだけで。いやー、良かったー。僕の眷属には女の子いないからさー。小さい女の子だったから、男は怖いかなーって思って」


 まだ承諾したつもりはないのだが、彼の中では私が行く方向で決定しているらしい。まあ良いけれども。


「分かりました。それで、いつその子に会いに行けばいいのですか?」

「明日の昼過ぎかなー。彼女と明日、僕の本宮の拝殿前で待ち合わせしている。必要なものは彼女に話を聞いてからこちらで手配する。だから君は、手ぶらで鳥居を潜ってくれればいいよ」


 エビス様はそれだけを伝えにきたらしく、私の承諾を得ると、早々に帰っていってしまった。でも、彼は私とカグツチ様に嬉しい言葉を置いていってくれたのだから感謝しよう。


「えっと、今度はアメ様と来ますね。私もいるので、斬られたりはしないと思いますよ」

「だと良いのだけれど。でも、私もきちんと向き合わなければいけないよね」


 まあ、斬られたことがある側からしたら怖いよね。仕方ないとも思う。

 その後、少しだけ談笑していたらカグツチ様が思い出したように言った。


「あ、そうだ、ユキ。私も一つ頼んで良いかな」


 今日はやけに神様に頼みごとをされるなあ。私にできることなら良いのだが。


「これ、何とかして幸助に渡してくれないかな」


 渡されたのは、現世で有名な高級洋菓子の箱だ。開いた気配がないのでおそらく新品だ。


「これは?」

「私の神社に奉納された、というか、神社の宮司に渡されたものを、宮司が納めてきたんだ。幸助が、こういう西洋菓子を気に入っていてね。宮司もそれを覚えていてくれたから持ってきてくれたのだけれど、幸助は隠しているつもりみたいで。宮司からも私からも渡しづらいんだ。頼めないかな」


 幸助さん、隠せてないですよ。気を使われてますよ。

 でも、幸助さんもこういうの食べるのね。千年も前の人って言うから、和菓子とかばっかり食べるのかと思ってた。ああ、でも、大学生のふりして色々な大学に忍び込んでいるらしいし、今時の若者の流行りのものとかも食べるのかな。


「良いですけれど、結局カグツチ様からっていうのは悟られてしまうと思いますよ」

「私が君にあげたってことにして、食べきれないとか適当に言って一緒に食べてくれるだけでいいよ」


 すっごく適当だよそれ。絶対バレるやつだよ、だって幸助さん察しがいいもん。

 でも、ちょうど洋菓子食べたいって思ったから嬉しい。最近、和菓子ばかりだったし。チョコとかクッキーを食べたかったんだ。一緒に食べて良いと言うのだから、拝命してありがたくいただこう。


「分かりました。幸助さんと一緒に食べてきますね」

「うん、よろしくね。幸助はこの時間なら弓道場で弓を引いているはずだよ」


 座布団を部屋のすみに片付けてから、失礼しますと声をかけて部屋を出る。以前、弓道場でエビス様と幸助さんの対決を観たから、弓道場へは迷いなくたどり着いた。

 入っていいのか迷っていたら小気味良い音が響く。きっと矢が的に刺さった音なのだろう。ちょうど矢を放った後なのであれば、次を射るまでに少し時間がある。その隙にと思って静かに扉を開いて弓道場に入れば、次の矢を弓に宛がう彼がいた。こちらにはまるで気がついていないかのように真っ直ぐに前だけを見ている。彼の指が矢を離した瞬間、矢は勢いよく飛んで的に刺さる。

 見入ってしまうほどに美しいと思った。同じ人間であるはずなのに。微妙に違うけれど、同じ、神に仕える立場であるはずなのに。

 きっと違うんだ。この人は、人でありながら神の領域にいる。この人と同じと思ってはいけないんだ。


「そんなところでぼーっとしてどうした。何か用があったのだろう」

 

 彼の声に自分がしなければいけないことを思い出した。


「あの、カグツチ様にお菓子をいっぱいもらってしまって。食べきれないから一緒に食べないかと思って」

「俺の他にも眷属はいるだろう。そいつらと一緒に食べればいいだろう」

「私、カグツチ様の眷属で普通に話せるの幸助さんしかいないです」


 悲しいかな本音だ。ていうか、普通だろう。一の眷属で仕えている神様に付いて色々な神様に会いに行くとかしなければ、よその眷属とそんな親しくなったりしないだろう。

 彼はしばらく私をじっと見つめるとため息を一つこぼして、少し待っていろと言った。言われた通りに待っていると、先ほどとは違った軽そうな和服に着替えた彼に声をかけられた。


「幸助さんって、衣装持ちですね」

「まあ、今でこそ少ないが、昔は神に対する感謝や礼として着物だったり反物だったり、絹を納める金持ちは多くいたからな。カグツチ様がそれを俺たちに下げ渡してくださるから使わないと勿体無いだろう」


 今は多くの人が納めるのはお金だろうし、わざわざ服を納める人なんて聞いたことがない。だから洋服よりも和服の眷属さんが多いのかな。まあ、神様に奉納するくらいだから結構良い着物なのだろうし、着ないのは確かに勿体無い。


「ほら行くぞ。洋菓子なら紅茶の方がいいだろう」

「紅茶を淹れられるんですか?」

「それくらいできる。俺は一応、現世では大学生だ」


 そういえば、この人は大学生になりすましているし 初めてこの人に会ったときはスーツだったっけ。

彼についていってたどり着いたのは厨だった。


「その辺の椅子にでも座っていてくれ」


 言われた通り、普段は出来上がった料理などを置いておくのだと思われる台の脇に置いてある椅子に座った。台の上にお菓子の箱を置いて丁寧に包装を剥がす。中から出てきたのは色々な種類のチョコやクッキーだった。

 うわあ、美味しそう。こんな豪華なの久しぶりに見たなあ。しかも、ここのお店ってとっても高いところだよ。

 それが今目の前にあるとは。


「紅茶、ミルクと砂糖はどうする」

「あ、ミルクだけお願いします。甘いものと一緒に飲むから砂糖は結構です」

「分かった」


 彼はミルクピッチャーに冷蔵庫から取り出した牛乳を入れている。牛乳の紙パックに幸助と名前が書いてあるのが面白い。


「紅茶がお好きなんですか?」

「そうだな。本来であれば茶の方が良いのだろうが、俺は元はただの農民だからな。所謂風流と言ったものはあまり上手くできなかった。人並みにできるとは思うが、紅茶の方が楽しい」


 少し緩んだ顔から、本当に好きなんだろうなと思う。


「よく淹れるんですか?」

「まあ、コーヒーよりは好きだな」


 そう言ってテーブルに差し出された紅茶は良い匂いがした。私は紅茶の葉っぱの良し悪しとかは分からないけれど良い紅茶なのかもしれない。よく見たらティーポット、ミルクピッチャー、カップとソーサーは全て同じ模様だからこれ一式でセットものだ。どことなく高そうな雰囲気を漂わせているのはきっと私の気のせいだ。じゃないと手が震える。

 向かいに座った幸助さんは紅茶に角砂糖を一つとミルクを入れる。これからチョコやお菓子を食べるのに、砂糖を入れるのか。この人、甘党なんだ。

 二人で話をしながら紅茶を飲みお菓子を食べた。


「久しぶりの洋菓子がとても美味しいです」

「そちらではお八つの類いは出ないのか」

「いえいえ、ありますよ。でも、アメ様が好きだからなのか分からないですが、いつも和菓子なんです。綺麗な羊羮とか、和三盆、お饅頭、たい焼き、きんつば。どれも美味しいし好きなんですけれど、たまにはチョコとかクッキーが食べたくなるんです」


 なるほどと言いつつも、彼の心は全て洋菓子に向いている。これはカグツチ様やここの宮司さんにすぐバレるよ。すっごく分かりやすく嬉しそうだもん。

 二人で三分の一ほど食べてから、蓋を閉めた。


「残りは幸助さんどうぞ」

 

 断るかなって思ったけれど杞憂だったようで、彼は顔を綻ばせながらありがとうと言った。


「そういえば、ここにも冷蔵庫があるんですねえ」


 紅茶の二杯目をいただいているときに、ふと思い至った。


「どういうことだ」


 首を傾げながら目の前の彼が問うから、私はずっと気になっていたけれど何だかんだ聞きそびれていたこと聞いてみた。


「いえ、アメ様の神域も冷蔵庫だったり、ガスコンロだったり、お風呂とかもあるんですよ。近代的でありがたいとは思っているのですが、電気とか水をどこから引いているのか気になって。だって、神域って現世とは違う空間ですよね」

「ああ。電気だったり水だったりはそれに由来する神から買っている」

「買う、とは」

「そのままの意味だ。例えば水であれば水門神(みなとのかみ)たちから水をここに送ってもらえるように整備するし、電気であれば雷の神であるお前の主から送ってもらう、ガスはまあ、火だな。カグツチ様だ」


 へー、そういう決まりがあったのね。全然知らなかった。どうやって送ってもらっているかとかは気にしないでおこう。多分理解できないから。


「困ったことにこの三柱、揃いも揃って仲が悪い。水門神とカグツチ様は水と火。相容れるはずがない。お前の主は一見関係無さそうだが、雷は火の元だ。水門神は毛嫌いしているな。その上、カグツチ様とお前の主は知っての通りだ。生活に必要なものは因縁も仲の悪さも関係なく供給せねばならぬと最高神のアマテラス様がお決めになっているから困ることはないのだが」


 初めて聞くお名前が出てきたけれど、まあ、仲が悪いのは想像つくかな。火と水なんて相性最悪そうだし。雷が火の元っていうのも分かるけれど、それ以前に水と電気も相性悪そうだし。

 でも、電気も水も火も、生活には欠かせないしね。折り合いつけてやっていっているのであればもう突っ込まず恩恵だけ受けておこう。

 ていうか、買うってことはお金払うのかな。


「お金で買うんですか? それとも、物とかですか?」

「特別決まってはないな。提供する側の神が良いと言えばそれで良い。まあでも、そのおかげでカグツチ様のところもそうだが、お前の主の神域だって結構充実はしているだろ」


 そう言われればそんな気がする。でも、アメ様の神域よりカグツチ様や、エビス様、スサノオ様たちの神域の方が大きいし豪華だからあまりよく分からないけれど。

 紅茶を飲みきった辺りでお暇することにした。というよりも、お邪魔しすぎたし、そろそろ帰らないと掃除が終わらなくなってしまう。

 カップを一緒に洗ってから、カグツチ様のもとへ向かう。


「長い時間お邪魔してしまってすみません。お菓子、とても美味しかったです。ありがとうございました」

「それならよかった。あと、これをアメに渡してくれるかな」

「お手紙ですか?」

「ああ。今日、ユキが持ってきた絵馬に関することを記しておいた」


 内容が何かは気になるが、まあ、あとでアメ様に聞けば良いか。

 受け取って袂に入れる。挨拶をして、カグツチ様の御前から辞せば、幸助さんが部屋の前で待っていてくれた。


「鳥居まで送ろう」


 鳥居といっても長い距離ではなく、御神体を通して神域から出て、本殿から鳥居までの短い距離だ。

 どうやらお客様を鳥居まで送るというのは、カグツチ様の神社に存在する風習のようなものかもしれない。いつも送ってもらっているし。

 鳥居まで一緒に来てもらって、挨拶をしてから鳥居を繋いで潜った。神社に戻って、とりあえずアメ様に今日のことを報告しようと神域に入る。彼はいつもの部屋にいたので、カグツチ様からのお手紙を渡し、絵馬についての報告と、明日のエビス様のお手伝いの件を伝えた。


「エビス様の件は彼から聞いているよ。彼がいるから大丈夫だろうけれど、気をつけてね」

「はい。では、失礼しますね」


 アメ様の前から辞して、私は自室に向かう。自分のために用意された衣装かごを覗く。


「洋服の方が良いのかしら」


 現世の女の子と一緒にいるのなら、洋服の方が目立たないだろう。たまにエビス様が持ってくる洋服とか、タマちゃんが持ってくる彼女のお下がりとかで困らない程度に持ってはいるが、今の現世の流行が分からないからなあ。

 エビス様が必要な物は全て用意してくれると言っていたし、いつも通り巫女服で行けばいいかな。駄目そうなら一度戻ってくればいいし。

 とりあえず、明日は巫女服で行くことにして、私はまだ終わっていない廊下やお部屋の掃除に取り掛かった。

 次の日、エビス様のお手伝いのために彼の神社に向かう。人の流れに従えば拝殿へはすぐにたどり着いた。拝殿の前にはエビス様と小さい女の子。小学校低学年か、あるいは幼稚園かといったくらいの年齢だ。


「お、ユキ君来たね」


 彼がこちらに気が付いて声をかけてくる。彼らに近づけば、エビス様が少女に私を紹介した。


「このお姉さんが一緒に行ってくれるよ」

「あの、はじめまして。ミコです。小学一年生です。よろしくおねがいします」


 一所懸命に自己紹介をしてくる様子が可愛らしい。


「はじめまして。ユキと申します。今日はよろしくお願いしますね」


 しゃがんで視線の高さを合わせて挨拶すれば、彼女は少しびくびくとしながらも笑ってくれた。


「じゃあ、ユキ君。とりあえず着替えてこようか。用意はしてある。ミコちゃんは、僕と少しお話してユキ君を待ってようねー」


 私は彼の眷属の方に連れていかれて神域で着替えさせられた。いたって普通の洋服だったから、着てくれば良かったと後悔する。ついでに持たされた鞄の中身を確認すると、これまた普通の物ばかり。大事なのはおそらく最高額の紙幣が数枚入ったお財布とスマホ、今回の内容が書いてあるだろう手紙。それと彼の神社のお守り。

 それらを持ってエビス様のところへ向かえば、彼は普通の人と話をしていた。話が終わるのを待ってから彼に近寄る。


「お、準備はできたみたいだね。じゃあ、後はよろしくね」

「待ってください、私は普通の大人からは見えにくいですよ。このままではミコちゃんがおかしな子の扱いをされてしまいます」

「君の鞄にお守りを入れておいたから大丈夫だよー。そのお守りを持っていれば、君は現世の人の子からもきちんと認識される」


 随分と便利だ。彼が認識のされやすさを自分で調整できるのは初めて会った時に聞いていたが、他の人にも有効なのね。現世の人に認識されやすくなるような方法があるとは知らなかった。まあ、必要ないともいえるのだが。


「必要なことは全て手紙に書いてある。地図も経路検索のアプリもスマホに登録してあるし、万が一の場合はスマホに登録してある僕の番号か宮司の番号に電話して。じゃ、僕はこれから祈祷があるから、あとはよろしくね」


 この神様はスマホ持ってるのね。初めて会った時から現世に馴染んでいるなあとは思っていたけれどスマホまで使いこなしているとは。でも、便利だしありがたく使わせていただこう。

 とりあえず、ミコちゃんの手を引いて境内を出た。一番近い駅に行って、改札を通る前に椅子に座って手紙を確認する。内容を把握して、少しだけ寂しい気持ちになった。だからと言って、後にも戻れない。

 スマホで検索して目的地の最寄り駅を調べる。次は経路検索で、今いる駅から最寄り駅までを調べる。最寄り駅の近くに運よくお花屋さんもコンビニもありそうなので、何とかなるだろう。やたらお金が多く入っているのは、目的地が駅から少し離れているからなのか、ただ単にあの神様の金銭感覚がおかしいのか。

 二人分の切符を券売機で購入して駅の改札を潜る。乗りたい電車がもうホームに到着していたので私たちは電車に乗り込んだ。幸運にも電車はそこまで混んでいなかったので座ることができた。


「この電車でニ十分くらいで着くみたい。そうしたら駅の近くのお花屋さんでお母さんの好きそうなお花買おうか。お母さんは何のお花が好きだったの?」

「むらさき色のお花が好きだったよ。あい……、えーっと……」


 色は覚えていないが、あい、から始まる花を私はアイリスしか知らない。スマホで検索してみればアイリスも紫色なので間違いではないかもしれない。そう思いミコちゃんに見せれば、


「これ! このお花!」


 と嬉しそうに笑った。問題はアイリスは春から初夏の花で、今はもう冬の初めということだ。残念だけれど、無いかもしれないなあ。でも種類にもよるって書いてあるし、案外お店に行ってみないと分からないかな。


「他には何かない?」

「うーん、ママはむらさきのお花が好きだったの。よくお部屋にかざっていたんだよ」


 紫色の花ならありそうだな。お店の人とか、ミコちゃんの好きな花で作ってもらえばいいか。お金ならあるし。


「じゃあ、お母さんが喜んでくれるように、一所懸命選ぼうね」

「うん!」


 そんなお話をしている間に電車は最寄り駅に到着する。駅から出て先ほどスマホで調べたお花屋さんに向かう。声をかけてくれた店員さんは明るい優し気な人だった。ミコちゃんに好きなお花だけ選んでいってもらう。店員さんは文句も言わずに二つ同じものを作ってくれる。


「喜んでくれますよ」


 そう言って送り出してくれた。ミコちゃんがお花を選んでいる時に色々と話していたからこその言葉だろう。お花の後はコンビニで必要な諸々を買った。大体の物がコンビニで揃うのだから、便利な世の中だ。


「じゃ、行こうか」


 駅から歩いて三十分から四十分なので歩けなくもないのだが、子どもの足では大変だと思ってタクシーを頼った。タクシーで十分くらい。降りるときに帰りはどうするか聞かれたので、名刺だけいただいておいた。

 迷いなく進んでいくミコちゃんについて行く。


「ママ、ひさしぶり」


 随分と大人びた子だなってずっと思ってた。受け答えとか年齢の割にしっかりしていたし、電車でも騒いだりしなかった。


「ママねえ、ここにいるの」

「そうなんだね」


 一つのお墓の前で彼女は言った。泣くことも笑うこともなく彼女は淡々と言い放った。


「とりあえず、お掃除しようか。お母さんも綺麗な方が嬉しいと思うよ」

「うん」


 さほど汚れていないお墓の掃除を二人でした。雑草を抜いて、墓石を磨いて。最後に水で流す。


「お花、飾ろうか」


 彼女を促して、お花を供えてもらう。私は彼女がお花を飾っている間に、コンビニで買った線香にライターで火をつけた。お花を供え終わったミコちゃんにも手渡す。

 二人で静かに手を合わせているとミコちゃんが不意に言った。


「ママねえ、ずっと病院にいたの」


 それは何かを思い出すような声だった。


「ミコね、ママ大好きだった。遊んでくれなくても、いっしょにおはなししてくれるママが大好きだったの。でもね、ママがあそんでくれないのを、みんなかわいそうって言うの。ミコはかわいそうなんかじゃなかったもん」


 可哀想って言うのは、言う側は簡単だけれど、言われる側からすると確かに複雑なのかもしれない。


「ママしんじゃって、ミコはもっとかわいそうって言われた。かわいそうっていわれるたびにママがいない気がしていやだった。それで、この前、かわいそうって言った子のことたたいちゃったの。そうしたら、ママがいないせいでってその子のママに言われた。たたいたのはミコなのに、それをママのせいにされるのいやだった」


 段々と声が小さくなってくるミコちゃん。きっと、彼女がエビス様に願ったのは、お母さんにお花をあげたい、ではなかったのではないだろうか。口ではそう言ったのかもしれないけれど、本心は別の所にありそうな気がする。


「ねえ、ユキちゃん。ミコはかわいそうなのかな」


 可哀想。一般的な考え方であれば、こんな小さい時にお母さんが亡くなってしまうのは可哀想という扱いになるのだろう。でも、彼女はそれをきっと求めてない。


「ミコちゃんは自分のことを可哀想だと思う?」


 私の質問に彼女は首を傾げる。


「私も、可哀想って同情されるのは嫌なんだ。でも、人って多分、自分の思っている普通があって、それに当てはまらない人を可哀想って思ってしまうんだと思う」

「よくわかんない」

「あはは、ごめんね。んーっとだから、周りの人に何を言われようと、ミコちゃんが自分に自信を持っていればいいと思うよ。自分は可哀想なんかじゃないって。まあ、私もできてないから偉そうなことは言えないけれどね」

 

 小さい子に対して随分難しいことを言っているんだろうな。でも、それ以外にまともな考えが浮かばない。


「可哀想って言葉は確かにあまり良い言葉ではないかもしれない。でもね、それをミコちゃんに言った人の中にはミコちゃんを本当に心配している人も、大切にしている人もいると思う。だから、あまり周りを敵だと思わないであげて。ってなんか言ってること矛盾してるかな、ごめんね」


 うーん、上手く言えないな。自分の中の考えだってきちんとまとまってないのに、それを小さい子にも分かるようにっていうのは難しいな。きっとほとんどミコちゃんには伝わっていない気がする。


「ミコちゃんは、幸せになれるように頑張ればいいんだよ。お母さんもきっとそれを願ってると思うよ」

「ミコはしあわせになれるかなあ」


「んー、それはミコちゃん次第かなあ。幸せって人によっても違うから。私とミコちゃんの幸せは違うからね。でも、幸せは意外とすぐそばにあるよ」


 ミコちゃんはうーんと呻った後、私に聞いた。


「ユキちゃんのしあわせはなあに」

「私の幸せかあ。うーん、いっぱいあるよ。甘い物食べる時とか、皆と笑ってるときも幸せ。でもね、最近一番幸せだなあって思うのは、大切な人が幸せそうにしているときなんだ。その人を自分が大切にできたら、もっと幸せなんだろうね」


 アメ様や宮司さんとお菓子やご飯を食べながら過ごす温かい時間も、エビス様やスサノオ様たちと過ごす時間も幸せと言って違いない。それに、カグツチ様や幸助さんと話したときも温かい感じがした。でも、アメ様が幸せそうに笑っている時が一番温かくなる。自分がそうしているわけではないと分かっていても。だから、自分が彼を幸せにできたらもっと幸せなんだろうなと思うのだ。


「ユキちゃん、その人のこと大好きなんだねえ。ミコもね、パパが笑ってるとうれしい。おばあちゃんとかおじいちゃんがミコに笑ってくれるとうれしい。これがミコのしあわせかな」


 お父さんや祖父母のことを思い出して笑うミコちゃんは幸せそうだと私は思う。


「ミコちゃんが幸せだと思うのならきっとそうだよ」

「そっか。じゃあ、みんなが笑ってくれるのがミコのしあわせだね。ママ、ミコはしあわせなんだって。ほんとうは今日ね、ママにあやまりにきたの。ミコがおともだちたたいて、ママのせいにされちゃってごめんねって。でもね、ミコは今日、ミコがしあわせってわかったから、それをママに言ってからかえる」


 それからミコちゃんはここ最近あったことを順序もなく思いついたことからどんどん報告していた。小学一年生の子どもをおいて逝ってしまったお母さんの気持ちが偲ばれる。きっと、お母さんも彼女の成長が見たかっただろうな。


「だから、ミコはしあわせなんだって。ママもしあわせでいてね」


 そう締めくくったミコちゃんは、少しだけ泣きそうな顔をしていた。


「ミコちゃん」

「ミコは、ママといっしょにしあわせになりたかった。ママともっとおしゃべりしたかった。ママにあいたい」


 思い切り泣き出してしまったミコちゃんに私がかけてあげられる言葉はなかった。ただ彼女が泣き止むまで背中をさすってあげるしかできなかった。


「落ち着いた?」

「うん」


 泣き止んだ彼女に声をかければ、彼女は泣き腫らした顔を上げて返事をした。


「帰ろうか。遅くなるとお父さん心配するもんね」


 まだまだ早い時間とはいえ、冬は日が暮れるのも早いし、帰宅を告げる鐘が鳴るくらいまでには神社に戻った方が良いだろう。

 貰った名刺に電話して迎えに来てもらい。駅まで送ってもらった。電車は本数が多いので、さして待たずに乗りたい電車は来てくれた。神社の最寄り駅について、さてそこからどうするかと一瞬迷った時だ。スマホが鳴った。


『あ、ユキ君。今どこー』

「今、神社の最寄りの駅にいます。ここからどうするべきか迷っていたところです」

『丁度良かった。ミコちゃんのお父さんにお迎えに来てもらうことにしたからさー、ミコちゃんと神社まで戻ってきて欲しいんだー』

「分かりました。では、今から戻りますね」


 電話を切って、ミコちゃんに神社にお父さんが迎えに来てくれることを告げた。するとミコちゃんは嬉しそうに笑った。神社に戻って拝殿に向かえば、エビス様が待っていてくれた。


「お帰り、二人とも。ミコちゃん、願いは叶ったかい」

「うん! ありがとう、神様!」


 ミコちゃんはエビス様が神様だと気が付いていたのか。てっきり、神社の人くらいにしか考えていないと思っていた。


「ミコちゃん、僕と約束。今日あったことは絶対誰かに言っては駄目だよ。今日のことは君だけの秘密だ」


 ミコちゃんは小さく頷いた。いい子だね、とミコちゃんの頭を優しく撫でた後、エビス様はミコちゃんに何かを差し出した。


「今日の思い出にあげよう。君に神の加護があらんことを」


 ミコちゃんの手に何かを握らせて、エビス様は彼女から離れ、私の隣に来た。


「ミコ!」


 丁度その時、男性の声が響いた。三十代前半くらいのスーツを着た男性。おそらくミコちゃんのお父さんだ。走ってきたのか、息が少し乱れている。


「パパ!」

「神社の方に連絡をもらって迎えにきたんだ。ここで何をしていたんだい」


 ミコちゃんの目が一瞬泳ぐ。彼女は私の方を見た。彼女の目線を追ってお父さんも私たちの方を見たが、首を傾げるともう一度ミコちゃんの顔を見た。


「どうした、ミコ」


 ミコちゃんがまだ私の顔を見ているので、私は人差し指を口に当てた。


「んーん、なんでもないよ。かえろう、パパ」


 エビス様との約束を守ったのか、それとも、もう私たちのことを覚えていないのか、どちらなのか分からないけれど、ミコちゃんはお父さんに今日あったことを言うことなく、二人で手を繋いで帰っていった。お父さんと繋いでいない方の手には、おそらくここの神社のお守りが握られていた。

 二人を見送った後、エビス様はお疲れ様と労いの言葉をかけてくれた。


「いえ、私は特に何も。むしろ、お金とか全て用意してくださってありがとうございました。すみません、結構使っちゃいました」

「ああ、それは気にしないで。今日は助かったよ、ありがとう」


 少しだけ寂しそうな顔をするから気になった。


「どうして、あの子の願いを私に託したのですか。それに、何故あの子の願いを聞き届けたのですか」


 彼の神社は大きいのだから、参拝に来る人は多いはず。それこそ小さい子だって他にいただろうに、何故あの子の願いを聞き、それを私に託したのか。


「んー、まあ、別に隠すことでもないのだけれどねー。あの子のお母さんは元気なころ、よくここに来ていてね。何よりもまずあの子の幸せを願っていた。だから、僕はあの子を守らないといけないんだ」


 だからお守りを渡した上で、あの言葉を彼女に送ったのか。でも。


「だったら何故私なのですか。エビス様の方が良かったのではないですか」

「だって、僕は神だから。人の子の、ましてや繊細な幼い子どもの気持ちまでは察してあげられない。だから、君に託した。君ならあの子の気持ちを分かってあげられるのかなって思ったから」

「私は何もできていませんよ。泣いているあの子の背をさすってあげることしかできなかったのですから。何かかけるべき言葉があったはずなのに」


 せめてエビス様の他の眷属の方なら何か良い言葉をかけてあげられたかもしれない。私なんかよりも、もっと彼女の望む言葉をかけていたかもしれない。

 エビス様は少し考えた後に口を開く。


「僕は君に頼んで正解だったと思っているよ。だって、彼女はちゃんと笑っていたからね。例え何もできなくたって、誰かのために一所懸命に考えるその姿勢は相手にとって嬉しいものであるはずだよ。僕は、そんな君だからあの約束をしたんじゃないか。誰が何を言おうと、君は僕にとっての是だ。君はもっと自信を持って良い」


 自信なんてないし、私が是であるはずもない。皆、私と幸呼さんを重ねすぎではないだろうか。私は何もできないのに。

 それでも、私の居場所は確かにここだ。それが幸呼さんの生まれ変わりだからだとしても、皆が私を通して彼女を見ているとしても、私が彼らを大切に思っているのは事実なのだから。例え、私として見られていなくても、彼らの役に立てるのであればそれでいい。


「今日はお礼も兼ねて何か美味しいものでも食べに行こうか。何でも奢ってあげるよ」


 エビス様は私の手を引いて、どこかに歩き出した。この神様は金銭感覚おかしいから何処に連れていかれるのか不安でしかない。


「じゃあ、お魚がいいです。エビス様もお好きでしょう」

「いいねー。じゃあ、お寿司でもいこうかー」


 でも、笑いながらご飯が食べられるならそれでいいや。


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