第3章5 庶民上がりの覚醒者
学園の食堂。
絡んでいたエリートサマどもがミュースィル達の登場と女子生徒の殺到により押し退けられ、苦虫をかみつぶしたように食堂から退散した後、注文を取るカウンターの前はごった返していた。
「なあ、シオウ。あの話は本当なのか、ダイエットにいいっていう…、作り話とかだったらお姫さん方や女子連中が後で怖いぞ?」
料理を受け取って目的の席へと移動する途上、リッドは不意に隣を歩く友へと問いかける。
「んぁ? …ああアレか、8割くらいは本当だよ。“ 痩せ麦 ” も “ 干肉 ” もそれぞれの上等品と比較しても、脂肪と糖質が控え目で他の栄養分は豊富だ。加えてどちらも歯ごたえがあるからな。噛む時間が長くなる分、同じ食事時間当たりの摂取量は自然と少なくなる」
「へーぇ、なるほどなぁ。…あれ、じゃあ残り2割はなんなんだ?」
「……どんな食い物でも、喰い過ぎれば太る。健康にいいといっても、人間は食べたそばから全ての栄養を効率よく吸収し利用できるワケじゃない。過剰に食べれば扱いきれない分は当然――――」
シオウはそこで言葉をきって、チラリと食堂にいる生徒の中から、ちょっとダイエット頑張ったほうが良さそうな体型の者を探して視線を定めた。
「贅肉に変わってああなるぞ、ってか」
「もっとも、栄養の消費に関しては遺伝とかによるところもあるからな、成長に多く使われる者もいれば、生命維持に多く消費する者、運動に適した使われ方をする者と様々だから、何をどのくらい喰うのが理想かは、個々人で結構異なっていてさすがに皆目検討つかんよ」
するとリッドは無言でシオウの頭から足元までを改めて見た。視線はごく短時間でその動きを止める。
「………。おう、そうだな」
「気遣い御無用だ。成長に関しては、とっくに諦めてるよ」
「でもお前さ。その割にはいつもなんか喰ってるよな? オレの中のイメージじゃ、シオウ=本読んでるかモノ喰ってるかその両方かのどれかだぞ」
「……。あー、おおむね間違ってないなソレ。ま、俺の身体の消費効率が悪いんだろうさ」
言いながら、6人掛けの大き目の机の上に食器トレイを置くシオウ。
方形のトレイの上には、痩せ麦のやや黒ずんだ色の堅そうなパンが3つ乗った皿と、1枚が指2本分程度の大きさの干し肉が8枚ほど入った木製の小さなボウルに、透明度の高い熱々のスープが入ったボウルも2つあった。
「スープ2つか。このスープって味薄くてイマイチだと思うんだが…物好きだな」
リッドも自分のトレイを机の上に置きながら、シオウに対面する位置に腰かけた。
「1つは肉を入れてふやかす用だ。他を食べてるうちに出汁も出るし肉も幾分か柔らかくなる。スープも丁度良く冷めるし。……あっちはもう少し時間かかりそうな感じだな」
見ると、カウンター前でミュースィル達を筆頭に女子生徒がいまだ長い列を成しており、バ・アールが四苦八苦しながらそれに応対している。シオウのダイエット食知識を受けて、保存食ブームに火が付いたのが原因の盛況さだ。
「意外だよな、スィルカ姫さんの方は前々からちょくちょくブツブツと体重気にしてるような事を呟いてたけど、ミュースィルのお姫さんまでお前の話に食いつくとか」
普段の様子からは、そういった事を気にしている様子はなかったとリッドは肩肘をついて軽くあくびを交えながらカウンターの方を眺める。
「腹まわりは細くても胸はあの大きさだ。本人の視覚的には常に出張って見えてるだろうし、加えてその質量による重みもある。となれば」
「太った、または太ってるような気がする―――って常々気にしちまうってわけか。グラマラスボデーってのも大変なんだなー、動きづらそうだし。…うん、オレは男でよかったわ」
そう言って自分のトレイから干肉の欠片を摘まみ上げ、口へと放り込んだ……その直後。
「あ、あの! すみません、その」
「ん、むぐ…ふぁんだぁ?」
「ああ、さっきの奴か」
リッドのすぐ後ろから声をかけてきたのは、先ほど絡まれていた男子生徒だった。
「あ、改めてお礼を申し上げたくて…すみません、皆さんのお食事にお邪魔してしまいまして」
「御気になさらないでください。先ほどは災難でしたね」
緊張してカチコチになっているのはミュースィルがいるせいだろう。男子生徒はリッドとスィルカに挟まれ、まさに皇女様に対面する位置に座していた。
「申し遅れました、僕…あ、いえ私はモーロッソ=レステルダンケと申す者です。えっと、この度は私めの危ないところを御助けいただき誠に御礼申し上げ――――」
「そんな緊張せんでもええんですよ。ここは公の場と違いますよって、言葉遣いも気にしなくて大丈夫ですー」
「あ、ありがとうございます、スィルカ=エム=ルクシャード様」
「フルネームもいりませんて。気持ちは分かりますけども、そういうんは学園では必要ありませんよー」
「あ、す、すみません…僕、あ、わ、私はどうもまだ、上手く使い慣れていなくって…はは」
男子生徒はなんともパッとしない。
だが今のやり取りの感じからして、どうやらミュースィルとスィルカは彼とは面識があるようだった。
「お姫さん達、知り合いかい?」
「知り合い、ってーほどのもんでもないですけども、ちょっと有名なんですー彼」
「有名…ですか。でも失礼かもしれないですけど僕、学園であまり聞いた事のないお名前かなと」
ノヴィンの疑問に、お教えしてもよろしいでしょうかとモーロッソに視線で伺い、大丈夫ですと了承を得てから、ミュースィルが答える。
「学園で有名を成している方ではありませんよ、ノヴィンさん。彼…モーソッロさんは、庶民から貴族になった方なんです」
「へー、それはまた珍しいパターン…でもないか、たまにあるな。お姫さん達が有名っていう程の話でもないような」
実際、庶民が養子縁組等の理由で貴族の仲間入りする事自体はたまにある事だ。上位の貴族になるほどそういった話は少なくなるが、ない話ではない。多少珍しい、という程度であって、皇帝の実子や親戚筋の姫君達をして有名である理由としては弱い。
「凄いのはその成り行きなんです。モーロッソさんはレステルダンケ家のご息女に見初められてご結婚なされたのですが…」
「そのご令嬢がとても凄い行動力の持ち主で、しかも貴族の間じゃ才女として小さい頃から有名やったんですよー。当然、将来の嫁にーて言うて色んな貴族家からお誘いあったみたいですけども」
「親御様の御意志を全て跳ね返すように、モーロッソさんとの結婚をお決めになられたんですが……その方のご結婚当時の御年齢、いくつだと思われますか?」
ミュースィルが笑顔でノヴィンに問う。
「えーと……でも貴族の方の結婚と言えば、早い人は12歳くらいでしてしまう話も聞きますし、親の反対を押し切れるほど気丈だとするとー……14…いえ15歳くらいですか??」
「ブー。残念、正解は9歳でした。ウチも昔、一度会うたことありますけど年下とか全然思われへんくらい、しっかりした女の子でしたよー」
「は、ははは…ええ、そうなんです。僕も最初、“よしモロ! 今日から貴方は私の旦那様よっ!” って突然言い出して、オママゴトかな? とか思ってましたら本当にプロポーズだったらしくて。そのまま教会に引っ張られて結婚式を挙げて……あれよあれよという間に、って感じで…」
語るモーロッソの様子から、数年経過してもまだ貴族家の婿養子になったという実感がないのが伝わってくる。
「はー、その貴族のお嬢さんはスゲぇなぁ」
普通は庶民と愛し合ったとしても、身分違いの恋に悩んだり親と衝突したりと様々なハードルを前に苦労するものだ。ところが聞く限り、レステルダンケ家ご令嬢サマはそんなセンチメンタルな悩みも苦労もぶっ飛ばすほどの行動派な少女だという。当人を知らぬ者達の頭の中で想像が膨らむ。
「……ま、彼女ならそのくらいやりかねないな」
ポソリと呟いたのはシオウだ。心なしか、少しだけ疲れた…あるいは少しウンザリしたような表情を浮かべていたが、隣席にしてその呟きがよく聞こえなかったミュースィルが小首をかしげただけで、誰かがその事を深く追求する事はなかった。
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「はー、覚醒者。なるほどなぁ、それも含めて年下のエリートサマにも妬まれてたってわけか」
「はい……そのようです」
食卓での会話は進み、どうしてモーロッソが絡まれていたのかという話題に差し掛かっていた。
「あの、すみません。覚醒者ってなんでしょうか??」
ノヴィンが軽く片手を挙げながら質問する。
「覚醒能力は知ってるな? 先天的に潜在する特殊な能力が、何らかのきっかけで目覚めるから覚醒能力と言われてるわけだが」
「あ、はい。それは知ってます。だいたい3~5割くらいの人が何らかの潜在的な力があるって。でもほとんどは大した事のないチカラばかりだとも聞いてます」
「ともあれ、覚醒者って言うのはその覚醒能力に目覚めた奴の事だ。場合によっては、能力の “ 位階 ” が雑多なレベルを超え、有用な水準に達している者を指して言う事もあるな」
「へぇ~、そうなんですか。僕、初めて聞きました」
「定義が曖昧やからねぇ。ウチかてそれで言うてしまえば “ 覚醒者 ” になりますけれど、“ 位階 ” は4ですし、あまり自慢できる感じではありませんもんー」
―――――覚醒能力。
先天的に人間に秘められている、魔法の類とはまったく異なった個人依存の特殊能力である。何らかのきっかけや条件下で能力に目覚める事がある事から、覚醒能力と呼称されている。
おおよそ一般的な知識としては、全ての人間の3割~5割が何らかの覚醒能力を秘めていると言われているが、学者によっては全人類が秘めていると唱える者や、実際は1割程度しかいないと唱える者など様々で、その論拠も安定していない。
なぜなら意図して能力を覚醒させられた例がなく、公になっている過去、覚醒した例の件数などのデータくらいしか資料がないので、統計学や確率論を元にした論争しかできず、確定的な研究結果が出せない。
しかも目覚めたとしても、位階:1に分類される、いわゆる “ 何の役にも立たない ” レベルのケースがほとんど。
スィルカの 位階:4も “ 魔法で代替が十分に可能 ” というレベルでしかない。
分かっていない事があまりに多い上に、社会に大きな影響を及ぼせるような能力を持つ者は滅多にいないため、研究解明においては魔導具分野とどっこいどっこいなのが覚醒能力の学術的研究における現状である。
「――――嫉妬の対象になるってことはお前の覚醒能力、位階はそれなりに高いんだな」
リッドの問いに、モーロッソは消え去りそうな声で短く肯定の言葉を発した。
「ただでさえ、庶民が貴族の仲間入りするのを面白く思わない貴族がいる中、高位階の能力持ちとなれば、ああいう連中の妬みの対象になるのも道理だな。何位階なんだ?」
「えっと……8、です……」
「8!? 希少・保護対象レベルやないですか、それ!!」
位階は全部で10段階。2~5位階くらいならば覚醒者の1000人に1人くらいはいる。
だがそれ以上の位階の能力持ちは本当に希少であるため、高位階の能力がある、というだけで高いステイタスとなる。体裁を重んじる貴族の世界ではなおその価値は大きい。
「なるほど、それで…。レステルダンケ家の方々が、ある日を境にモーロッソさんの事を悪く言わなくなりましたのは、その覚醒能力のおかげなのですね」
公の場で他貴族と交流すれば当然、中には誰かの陰口や嫌味をのたまう者もいる。ミュースィルも両親や兄たちと一緒にそういった場にでれば、直接でなくとも他人の会話が己が耳に届くことは多く、様々な貴族達の話を聞いてきた。
時期的に、ちょうどモーロッソがレステルダンケ家の一員になった頃からしばらく、かの一族に類する貴族がボヤいていた言葉が、ある日を境に一変して逆に自慢したり褒め称えるような言葉へと変化していた事を、彼女は思い出していた。
「はい…不思議な感じですけれどこの覚醒能力のおかげで僕は、レステルダンケ家の一員としてようやく皆さんに認められたんです。ハハ、もっとも妻は “ その程度で手のひらを返すような愚か者が親族だなんて恥ずかしい限り ” だなんて言ってましたけれど」
「ははは! いいな、そういうの。んで、そんな凄い覚醒能力って一体どんな――」
だがモーロッソは手を前にあげて、その質問を遮断するようにリッドに手のひらを見せた。
「申し訳ありませんが、それにはお答えできません。……理由は、皆さんも選抜大会に参加なされるからです」
「 “ も ” …ってことは、モーロッソさんも参加者ですか!? そ、それだと能力の仔細までしゃべってはくれませんよね…僕たち、敵同士になるかもしれないし」
ノヴィンは少しがっかりするように声を尻つぼみに小さくしてゆく。
重い空気が流れ始める中、シオウが言葉をつむぎ出した。
「しかし…よく出場を許したな、あの奥さんが?」
「ええ、まぁ…。僕はこの通り内気な性格ですので妻が、少しは逞しくなるチャンスだと思いなさい、って言って…」
「うーん、聞けば聞くほどすごい奥さんなんだなぁ。それでまだオレらより年下なんだろ? えーっと9歳で結婚して…?」
空気を変えるシオウの話題転換にのったリッドがワザとらしく指折り数え出す。そうした流れを察したのか、モーロッソは小さくクスッと笑った。
「妻は今年で14歳になります。僕が19歳なので5歳差ですけれど、妻の方がしっかりしすぎていて、こっちが年下みたいなんですよ」
「でも素敵ですね。ご夫婦の御仲、よろしいようで羨ましい限りです」
ミュースィルものってくる。和やかな食事の談笑が戻ってきた。
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「では、僕はそろそろ失礼します。家から通っていますので、早く帰らないと妻に叱られてしまいます」
「んー。おふはぁんひほろひふー(奥さんによろしくー)」
「もうシオウ様、お行儀が悪いですよ?」
「じゃーなー、試合で当たっても手加減しないから、覚悟しとけよー」
「ノヴィンさん。振りかえった時、肘あたってスープこぼれてはりますよ」
「わわっ、本当だ! ああもったいない…」
モーロッソは優しい笑顔で食堂を出る。学園でこんなに温かな気持ちになったのははじめての事だった。
都合4年目――――庶民だったこともあって教養を高めるためにも妻に入学を進められ、1年留年を経ての3年次生徒。
貴族家の生徒達は誰もが自分の事を知っていて、1年次の頃から悪態や嫌味、陰湿ないじめや絡みをしてくる生徒もいた。けれど彼は、努力と忍耐でもって学園生活を送り続けてきた。その間、優しく内向的な彼にあったのは途方もない孤独感と居心地の悪さだけだ。
家では妻や使用人達が良くしてくれる。それがあればこそ、この苦しい4年間を乗りきってくる事ができた。
はじめて……そう、今日はじめて学園にて家と同じ穏やかな気持ちになれた。
「友達に…なりたいなぁ」
心から呟く。が、それは今しばらくは無理だろう。なぜなら次の選抜大会に彼は出場する、そして出場せざるを得ない理由がある。
そして大会が終わるまでは他の出場者すべてが敵である。今はこれ以上、仲を深める事はできない。
「お、モーロッソ。ここにいたのか」
「……うん、食事をしてた。今から帰るところだよ」
学園校門を出る直前、声をかけてきたのは…同じチームの貴族家の生徒2人だった。
しかしモーロッソは、彼らに対しては感情のない暗い表情で応対する。その態度は仲間に対するものではない。むしろ可能な限り関わり合いたくないといった空気を醸していた。
「レステルダンケ家も大変からなぁ、今は。…ま、頑張りなよ、こちらとしては覚醒者のお前がチームメンバーとして、大会で勝ってくれさえすれば文句はない」
「約束は…」
「もちろん守る。言ったろう? 大会で勝つ、そのためにお前の力が必要なんだ。だから協力の代価として約束をした。お前が勝てれば守るものはちゃんと守るさ……腐っても貴族家の子供だからな俺も」
それ以上は会話を交わす事もなく、モーロッソは門を抜けて出ていく。それを見送る彼らはこれといった感情を抱くことなく、ただなんとなく遠ざかてゆくモーロッソの姿を眺めていた。
「アイツ、ちゃんと戦えますかねぇ? ボクにはすぐに負けるようにしか見えませんよぉ」
「それならそれで構わないさ。けどこっちはレステルダンケ家の命運を握ってるも同じなんだ、弱いなりに必死にやってくれると信じているよ。…何せその気になれば彼の大事な幼な妻を寝取ってしまうことすら容易いんだからな。勝てる勝てない以前にやるしかないのさ、モーロッソの奴は」
「くーう、いいなぁ! ボクもあの時っ! あの時ジャマさえ入らなければミュースィル姫をこの手にぃっ…ハァハァ」
「そういえば、なんて言ったかお前の恋敵……あの “ 劣等生 ” だろう?」
「ああ! そうですよぉ……シオウっ! シオウシオウシオウぅうう!! 万年ドベの庶民の分際でこのボクの邪魔してくれちゃってぇ! あの男女めぇ、きぃぃ~~っ!!」
若干気持ちが悪いが、やる気の方は十分だ。動機が私怨だろうとやる気のない他生徒を適当に選ぶよりマシかと思ったものの、やはり気持ち悪いと彼は思いつつ、自分のチームの一員を呆れた様子で眺める。
「ガントの奴をけしかけようとしてまでその執念は凄いな…でもちょっと気持ち悪いぞ」
「へっへっへ…いいんですよぉ、もうあんな木偶の棒なんぞに頼る必要もなくなりましたんでぇ。ボクの力で邪魔者はすべてぇ、消し去ってやるんですからぁ、うひひひぃっ!!」
さすがに気持ち悪さが辺りに波及したのか、彼の周りから行き交う他の生徒達が遠のく。
「ま、まあいい。やる気があるのは結構な事だ。……コホン、とにかく次の大会、勝つのは我々だ、ガントなど怖れるに足りん!」
不穏な笑みを浮かべるリーダー格の男子生徒。
盛り上がる彼らの会話を手近な木陰で幹に背を預けて聞いていたリッドは、アゴに軽く手を当てて、難しい表情を浮かべつつも密かにその場を後にする。
学園内の選抜戦技大会まで残り数日に迫った、夕刻。
出場するチームがそれぞれ、仕上げに向けて動きを活発化させてゆくのに負けじと、まだ沈んでいない日の反対側で月が既にのぼっていた。




