洋子
みなさま、こんにちは。
水沢すずです。
こちら気付けばいつのまにか10話目となっておりました。早いものです。
はたして読んでくださってる方がいるのかはわかりませんが、この物語、まだ続きます٩( ᐛ )و
この先どうなるのかは、私にもわかりません。
物語の登場人物しかわからないのです。
私はそれを伝えるのみです。
私が世界で一番愛していた人が私に残したものはなんだったのでしょう。
七色に輝く星をまとったような彼。
結婚して十数年間経ったって冷めることのない愛情。
大好きで大好きで大好きで。
愛して愛して愛した彼。
どうしてでしょう。
彼は家に帰ってきません。
今頃一体何をしているのでしょうか。
彼が家に帰ってこなくなってから、私は近所の人に相手にされなくなりました。
うちのゴミも回収されません。
うちで飼っていた猫もある日酷い傷を負ってきてまもなく死んでしまいました。
そればかりか、家には毎日のようにカメラを持った人がくるのです。
汚い言葉ばかり書き連ねた手紙を放り込む人がいるのです。
なぜですか?
彼が帰ってこなくなってしまったからみんな怒ってるのでしょうか。
毎日彼はテレビに出るようになりました。
やっぱり素敵な彼の顔。
若い頃の彼も今の彼も私は大好きです。
美しいお顔。
優しい優しい人です。
とっても頭がいい人です。
とっても運動ができる人です。
とにかくなんでもできる人です。
ああ、はやく会いたい。
私の何がいけなかったのですか?
きっと彼は帰ってくる。
私を愛してるって言ってくれる。
ああ、はやく。
………あら?
インターホンが鳴ったわ。
彼かしら。
それとも……………………。
そっとのぞき穴を覗く。
洋子が予想していた人たちではなかった。
…………?
警察さん?
なにかしら。
私、正義のために警察さんはいる訳だけど、どうにも好きになれないのよ。
なぜかしらね。
なにかこの町に変わったことでも?
それならね、はやくうちに嫌がらせをする人たちをどっかにやってちょうだい。




