1万1041発目
初めて書いてみました。
短いので1分あれば読めると思いますので、よろしかったら感想頂けると嬉しいです(*^^)
僕は今、空を昇っている。
既に多くの兄弟たちは、僕より先に逝っている。
遂に、僕の順番が廻ってきたのだ。
ずっと一緒に過ごしてきたけれど、今日でお別れです。
嗚呼…、お父さん。
ありがとう。
徐々に遠ざかる地上。僕を見上げる人影の中に、その姿は無かった。
ふと、群勢から少し離れた河原へ僕は目を移した。そこではいくつかの人影が、慌ただしく動き回っていた。
一人。
じっと立ち、腕を組み、こちらを見上げている影があった。空も地上も暗くてよく見えなかったが、僕にはその影が誰なのか分かった。
嗚呼…嗚呼…!!
お父さん!!
ありがとう…さようなら!!
さぁ、時間だ。
最初で最期の僕の仕事。
この暗く広い大空に、誰よりも大きな花を咲かてみせよう!!
「わー、綺麗!」
「これまたデカイな」
「スゲー…!!」
人々が見上げている夜空に、今、ひとつ。
大きな花火が高く高く、誇らしげに打ち上がった。
花火みてふと浮かんだままに書いてみました。