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無尽の扉  作者: HimiA
3/16

無尽の扉- プロローグ

目が覚めたとき、彼女は見知らぬ場所にいた。

記憶も、仲間も、何もかもが失われている。

このままで、彼女はいったいどうすればよいのだろう。

そして、その扉の先は、一体どこへ続いているのだろう。

序章:「こう呼んでいい」(こうよんでいい/Kou Yonde i i)

1

目を開けると、天井の蛍光灯がまぶしすぎて、もうろうとした視界の中で、目尻に微かな痛みが走った

2

地面に手をついて起き上がり、周囲を見回す —— まったく見知らぬ空間だ。内装を見る限り病院らしいが、自分はなぜか冷たい床のタイルの上で目が覚めていた。スカーフと太ももについた薄い埃を指先でそっと払い、まだ少しだるい体を摇らしながら立ち上がると、痛みが残る目を揉みながら、少し前に見つけた全身鏡が張り付いた柱に向かった。

に映る姿は:銀白色のウェーブヘアが肩にかかり、瞳の奥に淡い青みがかり、長いまつ毛が眼下に薄い影を作っている。白磁のように滑らかな肌だが、病的な青白さは一点もなく、むしろしっとりとした艶やかさがある。彼女は細長い指を伸ばし、鏡面にそっと触れた —— 道理上、これは自分の姿に違いないはずなのに、今は……

これ、誰?

些細な常識以外は、すべて憶えていない。自分が誰か、どこから来たのか、本名や本来の姿はどんなものだったのか、なぜここで目が覚めたのか、どうやってここに来たのか…… すべてが空白だ。本当に不可解だ、何も知らないまま、見知らぬ場所に捨て置かれたような気持ち。鏡の中の「自分かもしれない姿」を見つめる視線を引き返し、部屋の中で一番目立つもの —— パソコンに目を移した。

3

何も憶えていないのに、キーボードとマウスに指を置くと、自然に操作できてしまう。この違和感に、彼女は少し困惑した。

マウスでデスクトップのフォルダを開いていくと、ほとんどが診療記録で、難しい専門用語が並んで理解できなかった。そんな中、ファイル名が文字化けしたファイルが浮かび上がった。彼女は一瞬ためらったが、それでもカーソルを合わせ、マウスをクリックした。

すると、画面は突然ブルースクリーンに変わった。「まったく、変なファイルを開くなんて……」彼女は後悔しながら立ち上がるが、その時、パソコンの横に置かれた領収書プリンターが「カタカタ」と動き出し、ゆっくり用紙を吐き出した。その上には一行だけ書かれていた:

「君は誰?」

彼女は小声でその文字を読んだ。自分の名前を聞いているのだろう。だが、残念ながら答えられない…… ただ、目が覚めてから、ある名前が頭の中で離れなかった。もしかしたら、それを一時的な名前にしてもいいのか?彼女は机の上のペンを取り、清楚な文字でその名前を用紙に書いた。

4

「ナイチンゲール」。

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