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ChatGPTでテーマ生成 - 失われた記憶

作者: 鈴木キイロ

 私ははたと目を覚ました。

 辺りは暗く、しっとりとした生暖かい風が木々を揺らして不気味なさざめきを鳴らしている。

 アリが指先をくすぐる感触に咄嗟に驚き払いのけると、地面に生えていた雑草に手が当たりばさりと音がした。

 そこで気が付く、私は地面に敷かれたブルーシートに寝かせられていたのだ。

「そうだ、スマホ……」

 明かりがあれば、ここが何処かきっとわかる。

 それに、スマホがあれば連絡だってできる。

「あれ、うそだろ……」

 私はスマートフォンを持っていなかった。

 それだけではない。財布も持っておらず気が付けばメガネもしていなかった。

 これは一体どいう事だ?

 昨夜なにかあったか?

 いや、昨夜の記憶が無い。

 その前、昨日の昼は?

 ……そうだ、思い出した。

 

 かれこれ10年働いたブラック会社と、昨日ようやくおさらばしたのだ。

 そのお祝いで私は昨日の昼からずっと、友人宅で酒を飲んでいたのだ。

 そのあと、15時くらいだっただろうか、友人が外で飲みなおそうと連れていかれ、もともと酒が弱かった私はすでに限界。

 友人に連れられるまま記憶を失い、今に至ると言う訳か。

 どおりで血の気が引いて吐き気がするわけだ。

 よく目を凝らすと少し離れた所に私のバックを枕にした友人が転がっている。

 ふらつく足で立ち上り友人の元まで何とか移動すると彼は私の眼鏡をかけていた。

 なんともハチャメチャである。昨日はさぞ楽しい時間だったのだろう。

 友人から眼鏡を奪い改めてあたりを確認する。

 そこは最寄りの路線駅のローターリーだった。茂みに囲まれた芝生で酔っ払いやホームレスに人気のスポットだ。

 私は「ふぅ」と一息つくと、友人の枕から財布を取り出し、彼にモーニングコーヒーを御馳走するため駅に併設されているコンビニへと歩いて行くのだった。

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