親の心は硝子で出できてるんだ!(グラン・リーシャ視点)
私たちはどんな結果になろうともエリーシアの味方だ。
グラン・ガーデンとリーシャ・ランベルトの間に産まれた
プラチナブロンドに近い白髪金眼の私達の天使エリーシア。私達の色を半分ずつ受けたあの子は何にも変え難い愛しい子
あの子さえ生きていてくれるだけで私達は幸せなだったクソ兄上のガキが来る前は、、、、
エリーシアが9歳の頃に引き取った1つ下の義弟ルイあれは平民の出だ、ガーデン公爵家は勇者の末裔だ。代々白髪か碧眼を受け継いできた血筋であり我ら以外その色を持つ人間は存在しない。高潔であり公爵家の証でもある。そんな証が平民から出たと貴族の間で噂になれば醜聞になるだろう。
兄上を殺した数日後、兄上付きの平民出身メイドのメロナが尋ねてきた。尋ねてきた理由は公爵家の血を継いでいる息子とその息子を産んだ私を側室にして欲しいとの事だった。息子と呼ばれていた少年には目に光がなく見えないところに痣や傷があった
平民のでだが公爵家の血を継いでいるのは確かなようだ瞳の色が私と同じで碧眼である、、、だがわざわざ引き取る価値は無い。既に我らの血を受け継いだ娘がいるからだだから殺すか帰そうかしていたところどこから話を聞いていたのかエリーシアが許可を出したのだ
話し相手が欲しかったのか遊び相手が欲しかったのか娘の心理わ分からないが私の天使が良いとゆうのであれば渋々しょうがなく引き取ることにしたがメイドは殺したリーシャ以外妻は娶らないと決めていたからだ。
この屋敷で働かせるのも不愉快極まりない
この屋敷で引き取ったは良いがエリーシアは一日であれと話すのに飽きてしまったらしい最近では魔法を当てて遊んでいる
エリーシアの笑顔はいつ見ても天使だ可愛い
もしあの子が死ぬならば私達も一緒に死ぬだろうそれが本望だ。
だが、あの日あれが私達の天使エリーシアに手を出しやがった
エリーシアは木から落ち頭を切ってしまったらしいたかだか平民風情が私の天使に手を出した
これは許し難いむしろすぐ殺さなかった私を褒めたいぐらいだすぐさまあれを地下牢にぶち込みエリーシアが目覚めるのを待った。
翌日エリーシアが目を覚ましたが、ルイが誰なのかという説明を求められたどうしたものかと考えていたがエリーシアが可愛くオネダリしてきたので考えることを放棄し説明した。
起きたらすぐあれの生殺与奪をエリーシアに許可を取ろうと思っていた。
地下牢に着いた時エリーシアがまた可愛くオネダリしてあれと同じ目線に立った。ナイフを要求されたがまさかエリーシア自ら手を汚すのだとしたら取り上げなければならないエリーシアの手を汚すようなことはあってはならない天使は天使のまま無垢であって欲しいという親心だ。殺るなら私が殺る
そう思い注意してみているとエリーシアはあれに方向を向け何故か分からないが髪の毛をひとつに束ね始めた、
エリーシアが何をしているのか意図が分からず黙って見ているとザッっと音が鳴る
手に持っていたナイフで自分の髪を首筋から丸々と切り捨てていた。髪は女の命とは社交で嫌という程聞いてきたそんな命を娘がまさかいとも簡単に切り捨てるとは慌ててナイフを取り上げようと近づくと天使は更なる要求してきた
「ルイを今すぐ地下牢から出して治癒の魔法をかけてあげてください、それから弟なのだからちゃんとした扱いと部屋を用意してください」
「父様がうんかはいを言わなければこの喉を切って死にます」
天使は自らの喉元にナイフを突きつけて真剣の眼差しでこちらを見てきた。私は頷くことしか出来なかった娘が天使が私達を置いて死のうとしていると
私はエリーシアになにかしてしまったのだろうか?
髪が短くなってしまった天使の機嫌をとるため何をして欲しいか聞いた。
「、、、、怒っているかい?私の天使?どうしたら機嫌なおる?新しい服でも買うかい?それとも新しい宝石?何がいい?」
泣きそうな顔でそう聞くとエリーシアは考え始めた
エリーシアは髪の毛が短くなっても可愛いし、天使は天使で変わらなかった。何を考えているか分からないが考えている顔も可愛い
「私、、、、男の子になりたいです」
私は思考を停止させ廊下に倒れた。
武神と呼ばれるまでに繁栄させた私に初めての致命傷を与えたのが娘だとは誰も思うまい
目が覚めると私の横には女神がいた。
女神ことリーシャだ、彼女はエリーシアに何故私が倒れたのか事の顛末を聞いていたらしい私と同じリアクションをとっていた。だが更なる攻撃を我が娘がくり出す
ーーーー父様と母様は私が女の子だから愛してるの?
そう今すぐにも泣きそうな顔で私達にそう問いかけてきた
天使の瞳にはうるうると涙が溜まっている
「違うわ母様と父様はエリーシアが女の子でも男の子でもどちらでも愛してるわ」
「あぁもちろんどちらの性でも構わないよ私の天使」
寸分の迷いもなくそう答えた。だってそうだ
この世に生まれてきてくれただけでも、私にとっては奇跡に近いのに性別という付属品で私が娘を嫌う理由なんてないしたったそれだけの事で愛しているわけじゃない全てなんだリーシャから生まれてきてくれた私たちの半分でできた愛しい子
「じゃぁ男の子になっていいね?」
あの泣きそうだった顔がスンと一瞬で戻った
戸惑いながら肯定をしてしまった
「え?ええ」
「え?」
「言質は取ったから!」
そう言って今までとは違う可愛くて元気で優しい笑顔で部屋を出ていった。今までのあの子は私達に今のような笑顔を向けることは無かった笑顔は笑顔だが目に光がなく何もかも諦めていたような??
リーシャが走って出ていったエリーシアを静止するよう叫んだが私がそれを止めさせた。とりあえず彼女には地下牢で起こったことを話さなければと思うあの場面は私とあれしか見ていなかったからまたあのような出来事が起きてしまわぬよう共有しなければ対処のしようがない。
「リーシャ聞いて欲しいことがある」
あの場面を思い出しながら説明を始めた。
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「!!」
私はグランからエリーシアが起こしたことについて絶句した。
まさか刃物をあの天使のような可愛らしい私たちの愛の結晶。エリーシアが自らの首に押し付けるとは思いもしなかったから
私たちの間にはエリーシアの前にもう一人子供がいた。その子供は私の体内で亡くなったらしい。
エリーシアを身ごもったときこの子はどうか無事に生きて生まれますようにって何度も神に祈った。
だから奇跡だったの五体満足で元気に生まれてきてくれたことが
グラン様からエリーシアの話を聞いてあの子の綺麗な髪の毛が短くなっいることに納得がいった。
あの子が豹変したのは事故が起きてからだとも聞いた。
それでも何故かいいほうに変化してるような気がするのは私だけではないようで
グラン様もエリーシアが屈託のない笑顔で走り去っていったことに驚いていたような気がしたの。
あの子がすることは全部肯定してあげたい。それが私達夫婦が出来る最良の事だと思うから
元気に健やかに生きてくれてさえいれば私はそれだけで幸せなのよ。
「グラン様私はあの子がすることを全て肯定してあげたい。エリーがどんな道に進もうとどんな結果になろうと私はずっと味方でいてあげたい。」
「私もだよリーシャ。何故かわからないんだ、初めてエリーシアが私達に笑ってくれたような気がして
この流れる雫は一体何なんだろうな。」
夫婦の寝室に二人のすすり泣く声が静かにそして緩やかに響いた。
残念だったな娘よ‼‼私達夫婦は君が死のうとも地獄の底まで張り付いていくぞ。
エリー、君を絶対に一人にはさせない。