弟と豊穣祭!!
豊穣祭!!
祭りだ祭り!!
私の誕生日の際身代わり女装をさせてしまった為が故のご褒美という約束をルイとしてしまった。豊穣祭の話はやたらと絡んできた男性貴族に今度一緒に行かないかと誘われたらしい。
兄と行きますと私のほうに指をさし断ったそうな
約束して期待をさせてしまったのだから全力で楽しませようと思う
執事のガスに頼みユーナリア王国の王都の地図とともに自領の地図を取り寄せ半日かけて暗記した。
以前ジュン先生が言っていた魔塔について聞いたことをガスに問うと魔塔は特定の国にとどまらず常に移動し続けているんだって、どうやって移動してるのか気になってそのことにも聞いてみると魔塔なのだから魔法で動いてるに決まってると言われてしまった ま普通に考えればそうだよね
もう一つガスに豊穣祭って何か聞いてみた豊穣祭とは、年穀の豊穣と国家の安泰を祈る祭りらしい前世では神輿を担ぐお祭りだったからどいうものなのか聞くとユーナリア王国、国王に次ぐ権力を持つムーン教会が筆頭に国民とともに祈祷を行う行事なのだと白い月の花と呼ばれるアングレカムいう花を教会から頂き川に投げ込むことこそが祈祷になるんだと
少しだけ教養を身に着けて明日に備える。
「シャルラン兄様それじゃダメです!!」
「シャルランそのまま行くなら騎士団つけるわよ?道行くものは堂々と道を譲ってくれるわね」
ルイは瞳の色を変えるだけにしたので私は瞳の色をそのままにして髪だけ変えようとしたら両親と弟、ましてや執事侍女にまで止められた。曰く綺麗な瞳でさえ売り買いされるかもしれないとのこともし変えないのであれば護衛として騎士団を同行させるぞと何気に怒らない両親に初めて怒られた行くことそのものはいいんですねと心の中でツッコむ
ルイは黒髪緑眼私はというと茶髪茶目そうガスをもとに前世の私の色に近づけてみた☆
街に詳しい執事ガスを連れて三人で行くことにした王都なのだから治安だっていいだろうと思い護衛を連れていかず完璧な平民に紛れることに徹した姿はちょっといいところの坊ちゃん的な感じになった
容姿が整っているため平民の洋服が少し上品に見えるくらいこの上品なら街にはたくさんいるんだろうなここ外国だし。今日のガスは私たちの財布役と案内人である。地図を暗記したといっても現地を歩いたことのない私は不安と期待で胸を膨らませていた。
街は賑やかで売店もたくさん出ていたどこもかしこも美味しそうな食べ物の匂いをしていて食欲がそそる
匂いにつられていった先は串焼き屋でガスの顔を見ながら言ってみた
「少し買い食いしていいか?、、、、父さん?」
「、、、、あ、あぁそうだな 店主三つください」
父さんこれは家を出る前にガスとした約束である子供だけだと知られたら危ないらしい。本当の両親と行けばいいと思うかもしれないがそうすると護衛をたくさん引き連れての観光になるため街を歩くだけでも疲れそう
私はゆっくり街を見て回りたい
それにしても私が父さんと言ったらなんでものすごく動揺してちゃってるの?
「ルイはどこか行きたいと所あるか?」
「僕は、、あのえっと」
ルイは眼をキョロキョロさせ始めあたりを見渡しているが明らかにある特定のお店を見る回数が多いことに気づく。 その店には動物の人形が多く並べられてある可愛らしいお店だった。
店の名前は【ドールハウス】
家のルイが可愛いすぎるお人形欲しかったのか部屋に一人で寝るのって案外寂しいもんね!
ルイの頭を撫でながら串焼きくってから行こうかというと顔を青くし首を横に振って遠慮するが今日は祭りなんだからと言いくるめ行くことに決定した。
串焼きを食べ終わった後ドールハウスに来店するとガスが店の人に身分を明かしちゃんとした接客を受けた
そうそう貴族、平民、聖職者、冒険者と身分を区分する身分証とかあるらしいよこの国、全然知らなかったよ。ルイに何が欲しいかと聞くとこの店一番に安いゴキブリのおもちゃを持ってきたいやゴキブリこの世界にもおるんかいと思ったわ
当然奪い取り返却し私が独自に選んだ。外のケースにある日本円で言うとうん千万する可愛い黒のウサギと白いドラゴンの人形を二体買った。大きさは目測で60センチくらいそれを抱きしめるルイ可愛い
「シャ、、シャルラン兄様そのありがとうございます」
「、、、、夢が一つ叶いました」
と顔をはにかみながらお礼を言ってきたルイ
非常に喜んでいるルイに顔が緩むほんとに弟可愛い
人形はガスに持たせムーン教会に豊穣祭用の花をもらい川に向かう
ルイがこの花は?と聞いてくれたので前日に詰め込んだ教養を披露した。うんうんと相槌を打ちながら真剣な顔で聞いてるルイに顔を緩ませながら一緒に川に投げ込んだ。
花を投げ入れる川は平民が使う水路とのこと、花投げ入れていいのか?と疑問に思ったがその花は水に溶けて水路を逆に浄化してくれるらしい花すごすぎ
祈り終え隣を見るとルイはまだ祈っていた。
ルイが祈り終え此方を向いて
「兄様!!今日はほんとに楽しい一日でした!!」
と眩しいくらいの満面の笑みを私に直撃させた顔が緩み切る私、ガスの顔を見て弟が可愛い!!!!!!と叫びそうになるのをぐっとこらえて全力で顔で訴えた
「じゃかえろっか」
「うん!」
そろそろ日が落ちそうこんな楽しい時間て一瞬なんだね
帰らないと母様と父様が心配してしまう、早く家に帰りたいな
後は帰るそれだけだったそれだけだったはずなのに、、、、
弟が可愛い!!!!
お姉ちゃんと同じくらい可愛い!!
前世では自他ともに認める激重シスコンだったけど現世は超ブラコンになるかもしれない、、、、、




