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やる気と筋肉革命

初登場

騎士団長 ハルベルト・フィルタ(46)

現役バリバリの渋い爺さん妻子持ち。

私は自分がなんで死んだのか思い出した。

空手に行く途中信号を無視した乗用車に轢かれて死んだんだ。

死ぬ前に感じた痛みも死んだことを自覚した感触も思い出した、お姉ちゃんの身を切り裂くような叫び声も昨日のように思える。

頬がひんやりとした。

触ってみると少し湿っていて泣いた跡があった。

もしこの世界にお姉さんが来ているのなら頑張ってみようと思う。

生前お姉ちゃんがやってた乙女ゲーム、、、

期待せずにはいられない。


と考えてふと窓の外を見ると朝焼けが始まっていた。

あたりを見渡すとここが自分の部屋なのだと頭が理解する。まじか起きたら自室にいて私は大幅に落ち込んだ、せっかくお肉と野菜のバランスがいい食事にと手配したのに

弟の部屋で爆睡してなおかつ夜ご飯を食べ忘れるとは、、、

私の長身男性計画が!初めてそうそう1歩目から踏み外したわ!だがしかし朝ごはんは食べた。フッアラーム無しの早起きの達人とは私のことよ!

5時に起きて暇だったから準備運動して腹筋してたら、6時半くらいに起こしに呼びに来たメイドに驚かれたびくって固まって面白かった。

朝の着替えは一人じゃなく、使用人さんが手伝って着替えさせてくれるらしいが着替え方を教わって次回からは断ることにした。ホント恥ずかしいんだ、知らない人に着替えを手伝われるのは


朝食は私一人だったまぁそうだよねみんなまだ起きてないよね

いつごろ起きるのか気になってメイドさんのラリサに聞いてみた。

「お父様やお母様はいつ頃位に起きるんですか?」

敬語を使うとメイドさんラリサは戸惑いながら使用人に敬語を使ってはいけないことを教えてくれた。

執事のガスは成り行きと自然に呼び捨て&普通に話せてたけどお姉さんには敬語で話してしまう。

前世でも女の人には優しくしたり、敬語で話してたからそれが身に沁みついてるのかもしれない。

「旦那様と奥様は八時の刻に目覚められます。」

「ルイは?」

「ルイ様は、、すみません存じ上げません。」

「そっか。でも今日には熱上がってると思うから朝ごはん用意してあげて」

「畏まりました。」


確かガスに剣術をならいたいってにいいつけたはずだよね?

正確な時間は何時だっけ?

あともうすぐで8時になるこの世界の時間は24時間で前世と同じだけど~時の刻と刻を付けるみたい。

自室に戻ると着替えが用意されており、男の子用のものだった。

1人で着替えながら悶々と考える。

元日本人の私は15分、10分前行動は当たり前だったからこうなんかムズムズするんだ


自室にコンコンと二回ノックが鳴る。


「エリーシアお嬢様。準備は出来ましたでしょうか?」

「あぁ とっくのとうに出来ている」

よし口調は男の子っぽくできたぞ!!

と誰に言うわけでもなく心の中でめちゃくちゃ喜んでいた


私は公爵家の騎士団の鍛錬上に連れていかれた

公爵家に騎士団なんてあるんだと感心してしまった。

そこに居たのはガタイのいい白髭オヤジで顔の右頬に大きな傷がある、その傷跡は三本川の字のようになっているが一本だけ眉毛まで伸びている。人間がつけたものではないと見た人が瞬時にわかるほどの傷だ。爺さんのがたいがシューティングゲーム内で行くとオーガで動物で例えるとゴリラに匹敵するぞと内心驚きながら彼を見る


「初めましてエリーシアお嬢様、私は公爵家の騎士団団長ハルベルト・フィルタと申します」

「えっ私がエリーシアってわかるのですか!!? うそでしょ、、完璧に男の子に変装できてると思ったのに」


素で驚いて聞き返してしまった

まさか完璧だと思った少年のカッコがバレるとは 団長が後ろを向き吹いた。

「あの大丈夫ですか?」

「、、、、あっあぁ大丈夫、、、です?」

肩を揺らしていたので何かあったのかと心配してしまったではないですか。


こっちからも自己紹介しなくてはと思いだち挨拶をする

「私はガーデン公爵家の長女エリーシア・ガーデンです 今日はよろしくお願いします!」

私のカッコを凝視するなりぼそっと何か言った。

「おいおい  どうなってるんだ???」

ハルベルトは私の後ろにいるガスにちょいちょいと手で来いよジェスチャーし二人で何か話し始めた。



もしかして公爵の許可とかの確認しているのだろうかそれなら

「心配しなくても大丈夫、、、です、、お父様とお母様からは許可を頂いていますので」

一応ガスにお父様とお母様に伝言は頼んである。

帰ってきた返事はYESだった。


話の間を割いてそう告げると団長を目の色を変え私に言ってきた

「これはお遊びでは無いのですよ?そこを十分理解していらっしゃるのですか?」

といい私が持っていた木刀を指さす。

ここの鍛錬上に来る前にガスに手渡しされたものだった


お遊びではない?そんなの知ってる当たり前だろう私はたかだか恋愛だの乙女なんだので死にたくない!!お姉ちゃんに合うまではちゃんと自分磨きする気満々だ!!

死を回避できるなら性別も変える覚悟だ!!なめんなよ!

と思いながら威圧しないようでも内心キレながらハルベルトに


「承知の上です。私はお遊びでここに来ている訳ではありませんよ?自分の身を自分で守るためにここに来たんです。そんなことも分かりませんか?」

と丁寧に言い返すと押し黙って少し考え始めた。

何か思い立ったのかハルベルトが喋りだした。


「、、、では、まず基礎から身につけろそんなひょろひょろな体じゃ自分自身でさえ守れない」

「そうだな手始めにこの鍛錬上の周りを100週して来い1日かかってもいいただ途中でやめたり投げ出したりするのだけはやめろよ?お遊びじゃないってんならそのくらいの覚悟はできてるんだろうな?」


口調がリンゴを片手でつぶしたように砕け散り、前世の師匠見たいな言い方をしてくる。

と思っていたけど聞き捨てならない言葉が聞こえた


え?100週?ん?ちょっちょまっいやいやいや聞き間違いかもそうそうたぶんヒャシュウとか何とかのわざとかの名だよ絶対

「え?あの?ひゃっ100週?ですか?」

「あぁ儂はお前さんがどれほど本気なのか分からないから見極めさせてくれ。あとどれくらいの体力なのかも知りたいそれで教える内容が変わってくるからな。ま途中でやめてもいいぞただし二度と習いたいとかやりたいとか言わんでくれよこちとらボランティアじゃねぇんだから」

ハルベルトの煽りにぶち切れ言い返す

「あぁ? 私ができないと思ってるんですか? へぇー走り切って明日も来てやりますから!!!」

もう来ないでくれって言われても絶対来てやる


私はそう大きな声で宣言し準備運動してから走り始めた

前世の準備運動は初めて見るのかハルベルトが物珍しそうに観察していたが、こちらに話しかけてくることはなかった。

最初の10週は余裕だったが50週から息が途切れ途切れで苦しい

走っているコートは中学校の校庭ほどの大きさで正直言ってめちゃくちゃ苦しいし悔しい。

少し休んでまた走ってとその繰り返しで100週終わった時点で外はものすごく暗くなっていた。へとへとで地面に寝そべって息を整えていると執事や団長、団員たちが驚きの声を上げていた。


体にどっと疲れがでて足が痛いレベルじゃない棒だ棒の感触だ。

夏のように暑くて汗がべとべとして早くお風呂に入りたい


「、、、、、、明日からエリーシア様専用の鍛錬を始めようと思います。時間は今日と同じでよろしくお願いします。」


私が走り始める前の砕け散った口調じゃなくまたかしこまった言い方に戻る。私はそれがなんとなく嫌だ

「口調は、、、さっきの砕け散ったしゃべり方でいい。名前もエリーシアじゃなく、、、シャルランそう呼んでくれあまりエリーシアって表立って呼ばれたくないんだ」


とりあえず顔を曇らせながら言った

男装時の名前、ゲームでは悪役として登場するらしいから名前も変えればそもそもの話ストーリーにすら出ないんじゃないか?と天才的な提案が思いついたんだ

まずはこの名前を浸透させて徐々にせんn、、、じゃなくてエリーシアという存在をシャルランという存在で上書きしよう!!

ちなみに名前は家族の文字を取って考えた


「了解、じゃ儂のこともハルと呼んでくれシャルラン様」

「様もつけなくていい 友人みたいに接してくれ」

「わかった」

ハル爺がこっちの提案を受け入れてくれて相当年が離れているのに本当に友達ができたみたいで嬉しかった。

「あぁ!よろしく!ハル爺!!」

感激のあまりハル爺の手を握ってしまった。

1人感動しているとハル爺が何かぼそっと言っていたけど私には聞こえなかった。

「、、、、、ハル爺」


ハル爺に騎士団の食堂に連れて行ってもらいそこでめっちゃご飯を食べた。

お腹がポッコリするくらいお皿がたくさん積み上げられていく中ハル爺がどこに大量に食べたやつが行くのかと目を上下に振っていた。エリーシアことシャルランが食堂から去った後、騎士団の食堂で騒ぎになったことは知らないだろう


自室に帰るとき義弟のルイが話しかけてきた。

「あっあの、、、、その」

ルイが頑張って話そうとするので待つ。

「ええええエリーシア様の事これからなんとおおおおおおお呼びすればいいんでしょうかか?」

「そうだね、、、シャルラン兄様か兄上って呼んでくれると わ、、、、俺は嬉しいよ?」


頑張って言えたねという風に優しく笑ってルイの頭を撫でた彼の黒髪は私の好きな色だお姉ちゃんも黒髪だったから。サラサラで触り心地が良い

家族の前では私より俺って言ったほうが覚悟も伝わるかな?

現に今ルイが真っ赤な顔して「シャ、、、シャルラン兄様、、、」って言ってくれたし可愛いしでやばい

私は疲れた体を奮い立たせルイを自室まで送り、ふろに入った。風呂に入った後髪の毛を乾かそうと思ったがベットの上で意識がまた途切れた。


私はお昼ご飯を食べ忘れていたことに次の日気が付く。

ご飯は三食無いと満たされない食への執着はすごいんだ。

お腹に入れば虫でも草でも食べる。空腹が満たされるのならば、、、、


白髪金瞳は有名なので男装してもすぐ周りにバレます。

ですが彼女はそれに気が付いていません

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