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異世界大陸  作者: キィ
第一章 記憶覚醒
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第11話「仲良く、ね?」

 セナは可愛く一緒に遊べることに内心ワクワクしていた自分もいたのだが、アメルにずっと振り回されていた。セナは笑ってだけど、ゼクシオはだいぶ疲れてしまった。セナの弟サラッドとも一緒に遊んだり、メイドさんに怒られたり色々だった。だが、領主には合わなかった。


(外では何をされるのか…)


 外に出ると、男子達が近寄って来た。


「俺らも混ぜろよ!」


 先頭にいるのはガキ大将みたいなやつだな。

でも周りはあんまり怯えてないようだ。


「レルロ達も来たの?一緒に遊ぼ!」


「よかったね、レルロ。やっとセナと遊べるね」


「ば、ちげーよカイ。いつもは近づけねーけど、今日はゼクも一緒だからいいだろ!」


 何やらさっきからアメルの殺気がレルロのやつに飛んでいるような…。しかもレルロ本当にちょっとびびってるし、何かしてませんよね?


「…ふぁぁ、何、まだ遊ぶの?」


「お前は黙ってろ、へージェル!いつも眠そうにしやがって、この」


(おーおー、いきなりレルロって奴が殴りかかった。さすが見た目だけじゃないな)


何度も何度も殴りかかるが、ヘーゼルはフラリフラリと凄い体捌きで全てかわしている。


「……、コク、コク。…眠るところだった」


「っくー、このやろ、」


「マーマー、セナと遊べるから、今は落ち着ちつかなきゃ。時間がもったいないよ?」


「……、しょ、しょうがねぇな。今日はこのくらいにしてやる。フン」


 この3人は、血の気が強いレルロ・パーモンに、好青年感のイケメン、カイ・セレクシス、マイペースのヘーゼル・ルディルク。


 個性が強いな…


 すると、また別のグループが来た。次は女子だ。


「ナニナニ?みんなで遊ぶの、私達もまーぜーてー」


「…オトコ、キケン…。ジョシだけで遊ぼ?」


「そうだぜ、プル。こいつらはあたしが片付けるから、セナとアメルだけちゅれて逃げろ!」


「…、ククク、フッフッフッ、ハーハッハッハ、我ににょまれれろ。怪物(オトコ)ども!


「みっみんな、落ち着いて。一緒に仲良くしよーよ」


 若干1名変な奴がいるが、順番に、ちょっとポワってしてるプルーム・ララット。カタコトでキケンキケン言ってたリゼ・マキリム。女番長っぽいティアリス・フォード。ヤバイ人、ソニア・ウェルツ。一番まともそうなリーフィ・メル・アーシス。いきなり大所帯になってしまった。


「エ?エヘ?」


 家ではアメルにも笑顔だったのに、セナはこの表情である。


(そうか、セナが人気者になるから、守ってたのか、アメル。ヨシヨシ、今までよく治安を守った)


 ゼクシオはアメルを撫でた。アメルは不思議そうにしながらも、少し喜んでいた。


(さて、このままでは収集が付かないので、俺が何かせねば、)


「こんなに多く集まったんだから、どうせなら一緒に遊ぼう」


「そ、そうだよ!仲良く、ね?」


「うん、僕も賛成だな」


 リーフィは本当にまともで助かるカイもさすがイケメンだ。


「俺は別に、セナちゃんと遊べればいいけどよ…。で、何すんだ?」


 レルロは心の声が漏れてるけど、置いといて。


「では、今から追いかけっこをします」


「なんだそれ?追いかけて楽しいのか?」


「魔物役を2人決めて魔物から逃げる、タッチされたら交代。簡単でしょ?」

 

「ナニナニ?それ、面白そう!」

 

 プルームが食いついた。


「要するに魔物ぶっ倒せばいいんだな。よし、こい男ども!」


「フッフッフ、真の力を解放する時が来たようだ!」

 

 どうやらアホは2人いたので、しっかり説明せねば。


「ダメダメ、攻撃禁止。タッチされたら交代だから、向かって行ったらダメだよ」


「…ン、ルールカンタン…」


「…ふぁぁ、コク、コク…」


 一様物わかりがいい奴もいて助かった。


「それじゃ、魔物役2人決めよ」


「それじゃやりましょ。あれで決めるのよね」


 セナがまとめてくれたが、あれってなに?するといきなり


『せーの、ほい』


「ほい」


 とっさにグーを出したが、ジャンケンでよかった。


 リーフィ以外みんな綺麗に勝ってしまった。しかし、俺は後出しで負けとなり決まったので、開始の方法を伝える。


「今から10秒数えるから、逃げてね、はじめ」


 いきなりのスタートだったが、レルロとアメル以外は四方八方に逃げていた。セナの後ろをレルロが追い、それに察知し、アメルがセナに付いていた。


「…キューウ、ジュウ。よし、一緒に追いかけよ?おーい。」


 さっきから俺に顔を背けている。こっちとしては初対面だし、一番まともそうな子が一緒で助かったんだけど…


「…、ご、ごめんなちゃぁーい」


 逃げられた。なぜ逃げる?こうして、いきなりの鬼ごっこが始まった。




****

(とある近くの家の屋根の上)

「フフ、僕が出る幕はないようだ。せいぜい足掻くがいい。フッフ、ハーッハッハッハ。ハーッハッハッハ」


「ママ、変なのがあそこにいるよ」


「やめなさい、さ、行くわよ」


「ぐ、グハッ」


 バタン

 そこには、ソニアの兄、キリア・ウェルツが遊ぶ相手がいなく、1人で何かと闘っていた。

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