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前世が蚊の勇者は弱いものいじめを許しません  作者: 大亀
第二章、勇者が旅立つまで
8/9

第4話

俺が家に着くと、母と父は起きていた。そして俺が家に入ると、

「おうおかえ…何だ?その子は」

「この子、半分悪魔なんだ。それのせいで、見るに耐えない悲惨なものを受けてた。だから助けた。しばらく家におけないか?」

「俺は良いが、母さんは…」

「もちろんよ、また新しい家族が増えるわ!」

「だ、そうだ。とりあえずお前の布団に寝かしておけ。後ヤアル今日は学校休んで良いぞ」

「ああ、言われなくてもそうする。彼女が心配だからな」


そう言って俺は彼女を布団に寝かす。

「それで?何があったか詳しく教えてもらおうか」

俺は今日あったことを洗いざらい話した。もちろん固有能力(パワクスキル)のことも、昨日の交戦のことも。

「なるほどな。それで助けてきたと」

「ああ、そう言うことだ」

「お前は面倒事を引っ張ってくるなぁ」

「しかたねぇだろ、許し―」

「きゃーーー!!!!!!!!!」


メイネが叫ぶ。うるさいなぁ。

「何なの?あの子、まさか浮気!?キャー」

「うっさいっつーの、浮気でもねぇから安心しろ。あの子のことは…学校終わったら話す」

「ほっ、」

「あと、今日俺学校休むよ」

「ええ?なんでなんでなんでなんでぇー!」

「あの子のことでやることがあるんでな」

「ムッキーー」

「浮気とかじゃねぇって、帰ってきたらちゃんと説明するから」


そう言い俺は強い眼差しで見つめる。さすがに伝わったのか

「わかったよ、ヤアル。あっ、クヒメさん!朝御飯できてますか?」

「出来てるわよ、さあどうぞ!」

――――――――――――――――――

「いってきまーす」

「行ってくる」

「いってらー」

やっとメイネと父が行った。長かった。

「それじゃ私は買い物に行ってくるから、お留守番お願いね」

そう言い母も出かけた。


俺は彼女が起きるまでずっとつきっきりで看病していた。そして30分ぐらい経つと、彼女はムクッと起きた。そして俺を見ると泣き始めた。

「ヤアル君!ヤアル君!」

「こんなことを言うのも何だけど、いくらでも泣いてくれ」

10分ぐらい俺の胸で泣いていた。すると、

「ん、ありがと。ヤアル君が助けてくれたんでしょ?」

「いや、俺がそうしたかったから、お前が感謝することはないよ」

「それでも、私を助けてくれて、ありが………」

感謝の言葉を言い終わる前に何故かガクンと顔がうなだれてしまった。

「おい、どうした?大丈夫か?」

一応視てみるか。

能力(スキル)発動、魔力探知」

俺は彼女の魔力を視てみた。すると彼女の魔力はあるものの、全く別の魔力が見えた。


「あ、あ、ん、よし大丈夫だな。こんにちは、新しき勇者よ」

「お前…誰だ!」

「私か?私は魔神王。十王を統べる魔神達の統率者だ」

「その魔神王様がどうかしたのか?」

威圧感(オーラ)が凄い。存在がそこにあるというだけで気を失いそうだ。


「さて、少々手荒だが、来てもらおうか。魔術 転移界間(テレパーツ)

「うわっと」

黒い何かに飲み込まれるような感覚だった。何をしたんだ。目を開けるとそこは暗い部屋だった。

「おはよう、ここは魔神王の、私の間だ。さて少しお話をしよう」

そう言うやつは玉座のようなものに座っている。やつが魔神王か。


「わかった。だけどひとつ質問がある、彼女はどこだ」

「彼女?ああ、あの娘のことか。彼女はあそこだ」

そう言うと魔神王は指を指す。そこには眠っている彼女がいた。

「これでいいか?」


「ああ、それでお話とやらはなんだ?」

「それはだな、私と一緒に神にならないかと言うことだ。」

「神ぃ?そんなもんなれるわけねぇじゃねぇか」

「それがなれるんだよ。お前は能力(スキル)魔力(マナフス)白力(レンナク)にもう一段階上があるのは知っているな?」

「ああ、烈滅(ネスカンル)能力(スキル)辮絶(フルメル)魔力(マナフス)覇龍(カレクトオル)白力(レンナク)だろう?」

「そうだ。俺はだな、神を全て殺そうと思うんだ」

「神を?笑わせるな」

「それができるんだよ。実は神の住む世界、神命界へ繋ぐ方法がわかった。それは辮絶(フルメル)魔力(マナフス)の上位の力、魔力(マナフス)の最上位種である滅神界(ノルヘンマク)魔力(マナフス)を使ったやり方だ」

「不可能だ!そんなもの神でもないかぎり使え……」


まさか?!


「そうだよ。俺とお前は神に近しい者だろう?それができるんだよ」

「お前は…お前は神を殺して何がしたいんだ?」

「俺は神が支配している世界を1つにして、争いのない世界を作りたいんだ」

「争いのない世界ならこの世界でやればいいじゃないか」

「神どもが【運命の手綱】を握っている限り、それは無理なんだ」

「どういうことだ?」


【運命の手綱】?何の話だ。


「神が定めた運命の道筋のことさ。それぞれの世界の神は自分の世界の運命を自由に変えることができる」

「ほう?大体わかった。お前は神命界へ行き、神を殺して世界を繋げ、神になると言うのだな?」

「ああ、そのためにお前の存在が必要なんだ。神に近い者、未来の神になる可能性を秘めているお前がいるんだ」


…………………


「しかしだな、仮にお前が神を殺して、新しい世界を作ったとしよう。だが世界を繋げるとはどうするのだ」

「すべての世界のすべての生物を殺し、私の作る世界へ転生させるだけだ」


なん、だと!?

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