高校の初日
「ううぅぅ〜〜ん!良い天気だな!」
清々しい朝を迎えいれ、俺は、朝食の準備に取り掛かる。家は俺一人しかいないので、自炊生活を送らないといけない。仕送りも少しはあるが、自分で作ることの方が多い。(まぁ、作ると言っても混ぜるだけとかだけど)今朝は、ヨーグルトとフルーツの入ったグラノーラと牛乳、という最高に朝っぽい食事をとり、鼻歌を歌いながら制服の準備を始めようとした。その時だった。
コンコンッと、ドアがノックされた音が聞こえた。
やべぇぇ!早速近所トラブルか?と思いつつ、低い姿勢でドアを開けた。
『おっはよ!ときのみくん!』
一瞬何が起こっているのかわからなかった。謎の沈黙が生まれてから俺は、正気を取り戻し、挨拶の返事をした。「天羽さん、、どうしたの?」と、完全にあったのペースに呑まれながら問いかけると、『いっしょにがっこー、いこ!』「えぇ!(まじかぁぁ!!!)」というような感じで俺たちは一緒に学校に行くことになった。彼女によると一人で行くより誰かと行った方が楽しいという理由だそうだ。昨日はたのしかったねぇ!とかいう普通の会話をして電車に乗った。俺に気がある訳ではないと、自分に言い聞かせ、平然を装い女の子の友達として彼女と接することにした。いずれ、恋に発展するかもとかいう、淡い期待も待たせながら…
教室につくと、金色が俺のとこに来て、『とっきー!お前は、誰を狙ってるとかあるのか?』「お前には、年中彼女作りしか頭にないのかよ!」と、切り返し自分の席についた。(正直、今の段階では圧倒的に、天羽さんだけど)『俺っちは、彼女とイチャラブするために高校に入った!』だから当然だ、とでも言いたそうな顔で俺を見ている。すると、あのーコウタくんと聞きなれない声で俺を呼んでいる人がいた。声の主は、清水さんだった。清水 渚沙、彼女は俺と同じ数学の係だ。「先生から、新しい教科書を運んどいてって、言われてるから、いっしょに運んでくれないかな?」と、少しおどおどしていて、胸がめっちゃ大きいのが印象的だ。俺は、すぐに立ち上がり清水さんと教科書を運びに数学準備室に向かった。
数学準備室で、俺がクラスのぶん教科書を数えている間、清水さんは、僕の隣で教科書のページをペラペラめくって遊んでいると思いきや、自分を仰ぎ始めた。暑いのかな?と思っていると、なんと制服の第1ボタンをはずし始めた!あえて、見て見ぬ振りをしていたが、やたらと身体を、押し当てて来る。いやいやいや、考えすぎた!そんなこと、無意識に決まっている!すると、彼女は耳元で、
『どう?』と言って、俺が数え終わった教科書を持って教室に一人で帰った。




