ファム薬局店
それから門番の人に身分証を作ってもらい(お金はファムさんに払ってもらった。後で必ず代えそう)ファムさん達親子の住む家へと向かう。
入り口からしばらく歩くと[ファム薬局店]と看板が出ている建物に着いた。
「「ファム薬局店へようこそ」」
中に入ると二人が出迎えてくれた。中は入り口付近が薬草を販売しており、奥は診察室、二階が居住スペースになっている。
「じゃあ、早速診察と治療を始めましょうか」
そういって奥に通され、診察を受けた。
「あら、治り始めてるわね・・・」
「はいママ、薬ここに置いておくね」
「ありがとうフィーネちゃん。じゃあハルキさん塗りますね」
「はい」
治療がすべて終わってから二階の食卓へ通された。
「ハルキさん、あの怪我の治り方であれば一週間もあれば治ると思います」
「良かったわねハルキ」
「有難うございます。それまでよろしくお願いします」
「それじゃ、ご飯にしましょうか」
ファムさんとフィーネが台所で料理を作ってくれている。火はコンロのような物を使っており、聞くと魔力を使った魔法具との事だった。
(ファンタジーだ!!)
一人興奮していた。
次第に良い匂いがたちこめてくると、グギュルルルル~と俺の腹の音が鳴る。
「ふふ、もうすぐ出来ますからね」
「ハルキ、もうちょっとまってて」
「・・・はい」
恥ずかしくて下を向いてしまった。
「「「ごちそうさまでした」」」
フィーネとファムさんの料理は美味しく、大変満足した。
それから少し談笑した後、「それじゃ今日からはここを使ってね」とファムさんに案内された部屋でくつろぐ。
「くぅあ~、久しぶりのベットだな。ふぅー安らぐ」
風呂は無いために、水桶とタオルを借りて身体を拭いたのでサッパリとして気持ちいい。
「本当、フィーネとファムさんには感謝だな・・・」
久しぶりのベットに横になっているとすぐに睡魔はやって来た。
「ふぁ~あ・・・、おやすみ・・・・」
こうしてローレルの初日は過ぎていく。