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迫る影

戦闘は極力避けてきていたが、中には逃れられないものもあった。

「っく!まだ来てる!!」

ホワイトダガーを装備し木を蹴って縦横無尽に森を駆ける。

全力で逃走中の春樹であったが、その後ろからミシッ!メキメキメキっと木々の合間を巨体ながら器用にすり抜けてきている影があった。


タタッン、タッ・・・ッタと木を駆けある程度影から離れた所で巨木の上に身を潜める。

「はぁはぁ・・・ふぅ~」

息を整えて様子を見る。

徐々にメキメキと音が近づいてきている。

「っっっ!!」

ヌルリと茂みから顔を出したのは巨大なヘビだった。全長は20m程で胴回りも1m以上はありそうだった。

そんな巨大なヘビに先ほどから執拗に追い回されていた。

改めて全体像を見ると恐怖しか湧かなかったが、何とか自分を保ちながら鑑定をかける。

[ポイズンサーペント:巨大な身体と遅効性の毒をもつ]と出た。

(あの巨体で更に毒持ちかよ・・・厄介すぎだろ!)

息を潜めて過ぎ去るのを願うが・・・

まっすぐに隠れている巨木のほうに寄ってきてズルリズルリと巨木に巻きつく。

「やっばっ!!」

咄嗟に別の木へ飛び移る。

途端にメキメキと音を立てて巨木がへし折れる。

「・・・マジかよ」

しばし呆然とするが、ドシーンと巨木が地面に倒れた音でハッとして慌てて逃走を再開する。


先ほどから逃げては追いつかれ、また逃げるの繰り返しだった。

完全に視界から外れているはずだが、隠れている場所を的確に見つけ出し迫ってきた。

(以前何かでヘビは獲物の熱を感知出来るとあったけど、それのせいか!?)

「くそっ!!」

再び隠れた場所を見つけられ逃げ出す。


(このままじゃジリ貧だ)

徐々に周りは暗くなり始めてきている。ポイズンサーペントはまだ追跡を諦めない。

体力はまだ大丈夫そうだったが、その前に完全に暗くなってしまったら逃げれる自信が無い。

「やるしかないか!」

逃走を諦め奴と対峙する。

逃げなくなった俺を前に奴は巨大な鎌首をもたげ、チロチロと舌を出す。

(こうして向かい合うと更に大きく感じる)

「ははっ!やってやんよ!!」

勇気を振り絞り、ポイズンサーペントに向かって駆け出した。

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