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番外 変わりゆく貴方へ

祝 50話&PV35万アクセス突破!

ここまで続くとはさすがに予想外です。

さすがに始めた当初に比べたら更新スピードは下がってますが…。

今回の話の後書きにこの話の裏話があるので興味ある人は見てください。

それは本当にただの偶然であった。

この日、喫茶店にいたのはとある4人。


喫茶店のマスターのクロトス。

仕事帰りに店に寄ったレイ。

レイに誘われたアイシャ。

偶然、居合わせたロレオ。


アイシャとロレオは面識があるらしく、4人は世間話などに華を咲かせていた。

そこまでは問題なかった。

ふっとクロトスがとある4人の共通点に気が付かなければ。

クロトスはまず、レイを見た。

科学者と本人は言っているが魔法や科学など幅広い知識を持つ彼女は科学者の枠には当てはまらないだろう。

猫好きがなければ各国に名の知られる優秀な研究者だとリンから聞いたことがある。


その右隣には最近になって常連となったロレオ。

研究内容と頭のネジがアレだがこの世界の科学レベルではオーバーテクノロジーに近い研究結果と知識を持つ生物学のスペシャリストだ。

少なくとも話を聞いている限りでは数世代先の科学レベルは十分にある。

クロトスにとってもたまに興味深い研究結果があった時もあった。


レイの左隣にいるアイシャは賢者の称号を持つ東の森に住む魔女である。

初会合の時は初見でクロトス達を見抜き、クロトスの持っていたこの世界には無い技術で作られた水筒等に鋭い観察力を発揮した彼女。

彼女は魔法技術もそうだが森に自生する植物等の研究、言わば植物学や薬学の研究も行っているらしい。


そして、クロトス自身は数多の物を創造する力。

この世界より圧倒的に進んだ技術レベルの世界の住人。

クロトス自身も色々な知識を有しているし、趣味の一環ではあるが個人のレベルをはるかに超えた研究も行っている。

その研究結果のおかげで神界でトラブルが起きる事も多々あるが…。


つまり、この4人共が創造する者。

『研究者』なのである。


「という事で手を組まないか?」


そうクロトスは共同研究の案を3人に出した。

クロトスがさっと手を差し伸べるとその上に一つ、また一つと手が乗せられ、最後には全員の手が乗せられた。

ここに様々な伝説を残す研究グループ、この時はまだ無名だが後の名を人呼んで『灰猫』の誕生の瞬間である。


………

……


「…っでこれは何かしら?」


ちょっと外に買い物に行っていたウリエルが喫茶店に来てみると喫茶店内には怪しげな器具や薬品で散らかり放題であった。

その中心部でちょうど研究の試作品を囲み、高らかに、怪しげに笑っていた4人を容赦なく燃やし、黒焦げになった4人に強制的に喫茶店内を片付けさせた後、クロトスに入れさせたコーヒーを飲むウリエル。

他の3人はいつの間にか何処かへ行ってしまったようだ。

ウリエルはコーヒーを飲みながら自分の目の前にある紫色の液体が入ったフラスコをうそんくさそうに見ている。

しかも、匂いがキツイ。

ウリエルの持つコーヒーの匂いと合わさって、凄まじい芳香がかもし出されている。

それを手で払いのけようとするウリエルを慌てて止めるクロトス。


「せっかくの『ヘンシン薬』なんだから乱暴に扱うなよ!?」

「変身薬?」


クロトスの言葉にウリエルが聞き返すがクロトスは首を振った。


「漢字じゃなくてカタカナで『ヘンシン』薬だ」

「いかにも怪しげね…」

「そう、これは身体的な『変身』と心理的な『変心』のどちらか、もしくは両方をランダムで起こす画期的なイタズラアイテムなのだ!」


なぜか熱く語るクロトス。

それを聞いてガクッと肩を落とすウリエル。


「そんな馬鹿らしいものじゃなくてもっと人様の役立つ物を作りなさいよ。それとこの薬品の臭いはキツイから早く捨てて」

「ああ、これはまだ蒸留してないからな。完成品は全くの無味無臭なんだ。実際、そのコーヒーだって違和感無いだろう?」


ちょうど飲み干した所であった。

唖然とするウリエルだったが徐々に顔を青ざめる。


「なっ…、ななななーーーーっ!」

「念のため想定用量の5倍程を盛ったんだが健康に今の所害はなさそうだな」

「あっ、あなたはーーーーーっ!!」


立ち上がって顔を怒りで真っ赤にするウリエルに逃げようと背を向けて店の中に逃げようと走り出したクロトス。


「まって…ください、ごしゅじんさま…」


凄まじい音を出しながら転んだクロトス。

慌てて後ろを振り返った。


「あの…だいじょうぶですか、…ごしゅじんさま?」


とてとてっとこちらに近寄る小さな子ども。

目をウルウルと潤ませ、心配そうにこちらを見る遠い昔に見た覚えのある、リン達より少し幼い位の子供。

その子供におそるおそる震える声で尋ねるクロトス。。


「え〜と、ウリエル…だよな?」

「…なにをいってるんですか?……もちろん、ウリエルにきまってるじゃないですか」


小首を傾げてクロトスをじっと見つめるウリエル(幼)。

その眼が突然見開かれた。


「ごしゅじんさま、たいへんです!おかおにおけがが…!」


そう言って先ほど転んだ時に出来たクロトスの頬の傷に自分の顔を近づけ…


「イタイのイタイの…とんでけ…です」


傷口をそっと舐めた。


「ウリエルはまだチユマホウができないのでこれでごめんなさい、ごしゅじんさま…」


今にも泣きそうな顔でスカートの端をギュッと握りしめながらも心配させまいと潤んだ目で笑顔を作るウリエル(幼)


………

……


レイ、アイシャ、ロレオが喫茶店に戻ってきた時には


「あの…ごしゅじんさま?こんなにいっぱい…いいんですか?」

「ウリエルちゃんのために作ったんだからお腹いっぱいお食べ」


嬉しそうだがちょっと困った顔のウリエル(幼)。

ニコニコでウリエル(幼)に手作りお菓子を振る舞うクロトス。

そのお菓子の種類と量は十数人分は軽くあるであろう。


「ウリエルちゃんの好きなヨーグルトの木イチゴジャムがけもあるよ」

「あっ…ありがとうございます」


満面に笑みを浮かべるウリエル(幼)。

その笑顔を見たレイ、アイシャはふっと視線のクロトスに対し…


「「ありがとうっ!!」」


なぜかサムズアップでお礼を言った。


ちなみに

グラム飲用=大人のセクシーお姉さん=クロトス誘惑で修羅場

ティニア飲用=不良王女=王様、王女、執事、その他の国民大混乱

リン服用=猫耳少女(性格、言語もネコ化)=町でイタズラしまくるリンの捜索

エル服用=熱血最強少女=近隣の魔物、盗賊を粉砕

オルガ服用=???=????

という今回のウリエルルートを含めて6種のお話を考えてたのですが全部載せると長くなるのでサイコロで決めました。

サイコロには従いましたがなんだか最近、ウリエルの出番ばかり増えているような?

次回からは他キャラにもスポットを当てます。

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