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THE KEY  作者: 不二 香
1/3

Prologue

これまた10年以上前の作品の移植になります。

加筆修正はしていきますが、読み辛い点あるかもしれません。

ご連絡いただければ幸いです。


 鍵。

 それは閉ざされた扉を開くものであり、隠された財宝を奪うもの。

 それは何かを守るためにあり、何かを裏切るためにある。


 鍵。

 少しばかり夢見な者の言葉では、それは隠蔽された世界をこじ開ける最速の法。

 不可視にされた、もうひとつの時間を暴くもの。


 鍵。

 うた歌いの調べによれば、それは網目のように分かれ並び流れる歴史と物語の源流。

 滅びと再生を繰り返し、絶えず変化を続け漸進ぜんしんする世界のことわり



 その伝説は未完のまま、世界に埋もれていた。

 「始まりの鍵」「終焉の棺」

 どこかに存在するのだと語られる、世界の起点と終点。

 それが歴史から消えて幾百年。

 伝説は子ども達の子守り歌となり、おとぎ話となり、空想の物語となった。


 始まりの鍵を持ち、終焉の棺を開けた者はね──……。


 だが、誰も伝説の最後を知らない。

 誰もその物語を閉じることはできない。

 昔話めいた言葉は、石に刻まれることもなく、紙にのこされることもなく、まるで秘密の呪文のように音だけを足跡にして時代を渡る。


「何を望む。何を知る。何を紡ぐ。何を――」


 鍵に記されているのは四つの言葉。

 しかし最後の問いは誰も知らない。

 そう。だからこそ伝説は未完なのだ。



 しかし再び鍵は現われた。

 再び、歴史の表へと。


 過去の伝説は鍵を巡り、色鮮やかに甦る。

 過去の憎悪は鍵を巡り、世界に甦る。

 そして未来を創り、未来へ向かう。




校正時BGM 梶浦由記「Key of the Twilight」

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