【婚約破棄をされ国を追放された転生令嬢は 追放先の国で冒険者となり、勇者パーティに入るが役立たずと言われ パーティを追放されダンジョンに取り残されたが 真の力に目覚めて掲示板に書き込む】
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とりあえず色々詰め込んでみただけです。
頭を空っぽにして暇つぶしにどうぞ。
私の目の前で、幼い頃に婚約を結んだ王子殿下と
いつも複数の男を侍らせていたビッチ女が体を寄せ合っていた。
「貴様はすでに我が婚約者ではない!
聖女ビビッチェナを迫害した罪で国外追放をする!」
「オローカナ殿下!私はビッチ様を迫害なんてしてませんわ!」
あ、ビッチ言っちゃった!
「貴様の様なスキルも無い女を王族に迎える事は出来ん!
妃には癒しの力を持つ聖女こそふさわしい。
貴様の醜悪な行いはすでに国中の ”噂” にもなっているのだぞ!」
醜悪な行いの ”噂” ねぇ…
自分たちで嘘の噂を広げたくせに、
何が「国中の噂にもなっているのだぞ!」なんだか。
噂って厄介なのよね。
出どころが分かりずらいし、一度広がると完全に消えることが無いから。
私を悪者にしないとあのビッチと結婚出来ないから、冤罪をかけたのでしょうけど。
でもビッチを聖女って盛りすぎよね。
癒しって言っても擦り傷を治す程度しかなくて、浄化も使えないのに、勝手に聖女を名乗って良いのかしら。
たしかに私のステータスのスキルには、空白のまま何も記載されていなかったわ。
誰もが何らかのスキルを授かるのに、私は長い間空白のままだったの。
空白の人は稀にいて、何らかのきっかけでスキルに目覚めるのですって。
そして、その人の本質や願望がスキルとして現れる事が多いそうよ。
でも悲しい事に、その時私はまだ目覚めていなかったの。
我が親は娘が冤罪をかぶせられても知らんぷりよ。
愛情が無いにしても、ちょっとは庇いなさいよ、って思わない?
私の婚約者、ああ、もう元婚約者かな?は第三王子で、ちょっとおバカちゃんなのよね。
一番上の王太子様は腹黒、第二王子殿下は女好き。しかも相手が嫌がっても無理やり部屋に連れ込むクズ、そして第三王子殿下がおバカちゃんよ。
第三王子殿下は、順番からしても絶対に王位を継ぐ事はないだろうと、甘やかされて育ってしまったの。
上2人が王妃様と側妃様の子なのに対し、第三王子は愛妾の子と言う、お母様の地位が低い事も原因かもしれないわね。
まぁ、あの頭の軽い男の世話から解放されると思えば、婚約破棄も悪くないわね。
もともと私は前世の記憶持ちだし、平民の暮らしくらいなんともないの。
良いでしょう!
他国に行きましょう!
そうと決まればすぐにでも国を立たなければ。
人目のない所で暗殺でもされたらたまらないわ。
ってなもんで、これ幸いと国を飛び出したのよ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
その勢いのまま私は隣国へ行き、冒険者になったの。
当時は何も分からない私を親切な門番さんや、門番さんのお友達が
いろいろ気遣ってくれたのものよ。
そんなこんなで、1年ちょっとたった頃かしら。
「お前の様な何の役にも立たないやつは出ていけ!
このパーティから追放する!」
3か月前、顔だけでメンバーを決めていた勇者のパーティに誘われて、
待遇の良さから加入したけど、今度は勇者にパーティを追放されちゃった。
買い物から雑用まで、がんばったんだけどなぁ。
「スキルなんて関係ない。
君が入ってくれるならそれだけで力が出るよ!」
って言ってたくせに、露出の多い女が加入した途端にコレだわ。
大体、本当の勇者かどうか怪しかったのよね。
他人の家に勝手に上がり込んでタンスやツボを漁って、その家の財産を盗むのって勇者のする事なの?
前世の知識では、それって空き巣って言うんだけど。
その上パーティに残りたかったら女としてやる事があるだろ?
って卑しい顔で言われてもね。
欲求不満ならその道のプロのお姉さんにお願いしたら?
って言ってたらダンジョンで置いて行かれたわ。
この時はさすがに焦ったわね。
ダンジョンに一人で取り残されて、ここで死んでしまうのかと思ったもの。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
本国では幼い頃に決められた婚約のせいで、自由な時間なんて無かったわ。
ダンスレッスン、淑女教育、国際情勢と寝る間も惜しんでの勉強の日々よ。
1日でもいいから家でダラダラ惰眠をむさぼりたかった。
起きたいときに起きて、眠くなったら寝る。
食事は冷蔵庫にあるものを適当に温めて食べる、そんな前世の暮らしが懐かしかった。
前世の親は私に無関心だけど、お金だけはたくさん与えてくれたから、私は好きに引きこもっていたわ。
あの暮らしをもう一度!
そんな事を考えてたら、急にステータスボードが目の前に現れて、スキルの欄が光ってスキルに目覚めたの。
スキルに目覚めた途端に、ダンジョンの壁に扉が現れたのよ。
ダンジョンの通路の奥からは魔物の咆哮が聞こえる。
助かる為にはこの扉の奥に隠れるしかないと思って、扉の中に飛び込んだおかげで助かったわ。
危機一髪ってやつね。
そうそう、私を追放した国って滅亡しちゃったのよね。
国の腐敗や国際法の違反行為、国家間の禁止行為が世間に
”噂”
として出回ったのよね。
噂でも放置できなかった他国がいろいろ調べたら、国家間で禁止されている奴隷の売買や違法薬物の密売などを国としてやっていたとか。
それで他国に見放されたのね。
同時期に聖女様とやらが、擦り傷しか治せない偽聖女だという
”噂”
も広まっていたわね。
王族と婚約した女が、勝手に聖女を名乗っていたという事で、神殿からも見放されてしまったそうよ。
そこに魔王の復活で、活性化した魔物の群れに襲いかかられたら、ひとたまりも無いわよね。
浄化も使えない自称聖女様では、国を守れる訳ないもの。
弱小国家が、他の国や神殿から見放されたら終わりよ。
それと自称勇者パーティは魔物にやられて壊滅ですって。
何でもあの自称勇者、魔王と戦わず逃亡したのですって。
その逃亡先ですぐに魔物にやられたそうよ。
そもそも本当の勇者じゃなかったみたいだけど。
だって別の人が、勇者の剣を手に入れて、真の勇者となって仲間とともに、魔王を討伐したんだもの。
その勇者さんね、私が追放された隣国で、下心なしでとても親切にしてくれた門番さんだったのよ。
ひとまず平和になって良かったわね。
え?私のスキル?
ちょっと変わっているの。
【自宅警備員】
って言うの。
ダンジョンに現れた扉の向こうはスキルで生成された
「私の理想の自宅」
があったのよ。
ダンジョンにできた扉から入ってきたけど、扉は行った事がある所につなげることも出来るの。
だから外出もできるのよ?
便利でしょ。
ただしスキルの効果らしいんだけど、夜しか外に出られないのよね。
下水道完備、キッチンも家電も最新だし、希望の食材が出てくる冷蔵庫からPCネット環境まで充実してるのよ。
だから今はとても快適に生活しているわ。
このネット、とっても不思議なの。
謎の掲示板に何かを書き込むと現実世界で”噂”として情報が出回るみたいなの。
それにね世界中の事が”なんでも”検索できちゃうの。
今、こうしてあなたと情報交換してるように、見ず知らずの人と交流だってできるのよ?
噂って本当に怖いのよね。
出どころも分かりずらいし、一度広がると完全に消えることが無いから。
嘘も多いけど、本当の事も有ったりするしね?
あなたも”噂”には気を付けてね?
☆☆裏でのあれこれ☆☆
・国家間のもろもろをリークした
・偽聖女の噂を流した
・伝説の剣の使い方を「検索」して魔王を倒した人に戦場で情報を伝えた
(もともと冒険者だった門番さんは妹にちょっと似ていた女の子が
一人旅しているのが心配で親切にしていた。
弟妹の為に腰を落ち着けて仕事をするために
門番の仕事求人に応募。見事受かって2年目。
自称勇者の素行にはみんなが困っていたが、国の偉い人が勇者だと言ったので逆らえなかった。
でも勇者の剣を手に入れた人が真の勇者だと後に神殿が発表)