自由!?
森の中に入り、気付く。
「イナンナ。聞こえる?」
そう言って暫く待ったが返事は帰ってこない。これってもしかして
「俺は自由になったのか!?」
そう言った瞬間電流が流れる……。いや、ホント学習しないね。私。
「イナンナ!」
「もー、なんですかー?私ー。編集でー忙しいんですけどー」
やっと返事があった。
「編集って何よ?」
「それはー秘密でーす」
あっそ。
「それよりもちょっと来てよ」
「もー何かあればーすぐ私にー頼るのーやめてくださいよー」
「仕方ないじゃない!」
今この場で頼れるの悔しいけどイナンナしかいないし。
「なんですかー?」
そう言いながらイナンナは姿を現す。
「この荷物どうにかして欲しいのと刀の使い方教えてよ」
「あー、そうでしたねー」
そう言いながらイナンナは私をじっと見てくる。
「な、何?」
「服ー。脱いでくださーい」
「は、はぁあああ!?」
な、何を言い出してるの!?
「良いから脱いでくださーい」
「こ、こんな場所で脱げるわけないじゃない!変態女!」
「ふーん。そーですかー。じゃー、私ー帰りますよー」
「ま、待って!」
ど、どうしたら良いのよ!
「もしかしてールイ。全裸になろうとーしてますー?」
「ち、違うの?」
「ルイはー露出がー好きなー女の子ー」
「ち、違うわよ!」
「背中ー見せてくれたらー良いですよー」
そ、それならそうとちゃんと説明してよね……。
「それくらいなら」
そう言いながら服をズラし背中をあらわにする。
「ルイのー肌ーすべすべー」
そう言いながら私の背中に頬擦りをしてくるイナンナ。
「あんた何がしたいのよ!」
「もー少しはー待つと言うことをー覚えて下さいよー」
イナンナだけには言われたくない。
「ではー。コホン!女神であり地獄の使者イナンナの名においてルイに加護を」
そう言うと私の背中が輝き
「な、何をしたの?」
「見えますかー?」
そう言いながらこの世界にはない鏡で私の背中を写す。そこには羽の紋章が入っていた。
「これは?」
「これでールイがー魔法を使えるんですよー。しかもー属性はー光」
「属性?」
「はーい。この世界の魔法にはー基本の4魔法であるー地、火、水、風がーあります」
「それで私の光って?」
「光とー闇はー別次元のー魔法ですねー。この2つはー4魔法の能力全て使えちゃいます」
それってかなり凄いんじゃ。
「でもなんで私は光なの?闇ではなく」
「基本ー、光は勇者。闇は魔王が使えますからねー」
あぁ。そういう事ね。
「で、これで魔法は使えるの?」
「そうですねー。具体的にはー次の街に着くまでに教えますよー」
「そう。ありがとう」
そういえば次の街の場所も知らないや。