そういえば今私って
「さ、ルイ様」
「い、いや……私は1人で」
どこから現れたか分からない村の女性たち。その女性たちに連れられ温泉に向かった。そこまではまだ良い。
「そう仰らないでください。私たちがこうして無事なのもルイ様のおかげですから」
「い、いや、ホント。1人で……」
もうこのやり取り何回目よ。
温泉まで案内され、私は浮かれていた。温泉なんて初めてだったしそもそもお風呂自体かなり久しぶりだった。
「案内ありがとう」
「いえ」
温泉だから服脱がないといけないんだよね。……い、いや、これは私の身体だから裸みてもおかしくないし、うん。だから許される。べ、別にナニするわけじゃないし。
「ルイー」
「ご、ごめんなさい!!」
「なんでー謝っているんですかー?」
な、なんだ……イナンナか。
「きゅ、急に話しかけてこないでよ」
「良いんですよールイがー自分の裸にー興奮しててもー」
「し、してないから!」
「私はー止めないのでー安心して下さいー。むしろー見たいので」
「こ、この変態!」
「ルイ様?」
あ、やばっ。まだ人いたんだ。
「じゃ。じゃあゆっくり入ってくるね」
「いえ。大切な方を1人に出来ませんので」
えっ?
「私たちも御一緒致します」
「そ、それは……ちょっと」
自分の裸さえ見れないのに他の女性の裸なんて絶対無理!
と、冒頭に戻るわけなんだけど。
「せめてタオルで隠して!」
「ルイ様?もしかして入浴の仕方知らないのでしょうか?」
「えっ?」
「こちらをつけてください」
と、渡されたのは水着みたいな服。は、裸じゃないんだ。良かった……。
「そ、それなら」
うん。それなら我慢できる。大丈夫。
「んー。サイコー!!」
初めての温泉はとても温かく気持ち良い。
「お気に召して頂いて何よりです」
「うん。ありがとうね」
よく聞いてたけどホント心が洗われるってこういう事なんだって思う。だから油断もする。
「ではルイ様。お身体洗わせてもらいますね」
「うん。お願い」
はい。私は馬鹿です。
「ではそちらを脱いでください」
「……へっ?」
「衣類を付けたままですと洗えませんので」
「や、やっぱり自分で洗うから良いよ」
フフフと笑い合い
「やれ」
「はっ」
「だからキャラ変わりすぎ!あのジジイと血縁者だろ!」
電流が流れたがそんなの構ってられない。
必死に暴れたが虚しく全裸にされ身体を丁寧に洗われた。
もう、お婿にいけない!