いざ討伐へ
「え?」
「ここにいるのは人間ではない」
そう言いながらミーナは歩き出す。
「人間ではないってどういう意味?」
私の質問にミーナは一瞬こっちを見て歩きながら
「ただの人間だと眠らせるだけですむのじゃが…」
眠らせるってなんか凄い事サラッと言っているけど。
「相手が魔物じゃとわしの魔法なんて無力なものじゃ」
ふーん。何か凄そうだけど魔物にはあまり効かないのか。
「って魔物⁉魔物がいるの⁉」
「だからそう言って…ルイよ」
「な、何?」
「リフレクションはわしにもかけるは出来るのか?」
「うん。出来るけど」
「じゃあかけてくれ。ルイがおればいけるじゃろ」
「いけるって?」
そう言うとミーナはこっちを向いて
「魔物討伐じゃ」
そうニヤリと笑って見せた。
「で?あれがこの奴隷の親玉と?」
「うむ。間違いない。あのグロいのが親玉じゃ」
ミーナが言っている事は的を得ていた。数えるのも面倒になるほどの手足の数。3つの顔あれ倒さないといけないのか。背中に背負っているイナンナから貰った太刀を強く握る。大丈夫。あれだけ特訓したんだから。
「ルイよ」
「な、何⁉」
「そんなに緊張しておったら倒せるものも倒せんぞ」
「そ、そうね」
そう言った私の声は震えていた。
「全く…。魔法具がないからあまり期待するではないぞ」
「…え?」
「わしの方が先輩じゃからの。今回は無料じゃ」
「…先輩?」
「我はミーナ。神の加護を授かりしモノ。命ずる。ヴィーグレック」
そうミーナが詠唱すると私の体が光り輝く。
「これは?」
「ルイの幸運値を上げただけじゃ。今のわしにはそれくらいしか出来ぬ」
それくらいって。私には出来ないけど。でも何だろう。
「ありがとう!行ってくるからミーナはそこに居てね!」
そう言い、魔物の前に飛び降りた。今なら絶対倒すことが出来る気がする!
そして勝負はあっけなく終わった。
「ふう。これで全部かな」
太刀を鞘に収める。
「ルイは中々に強いの」
「ミーナ。…その人たちは?」
「うむ。わしと一緒じゃ。誘拐され買われるのを待つだけだった身じゃ」
「た、助けて頂いてありがとうございます」
「怪我とかない?」
「あ、はい」
「良かった」
あ、そういえば
「この人知らない?」
店長から貰った1枚の写真を見せる
「知っとるぞ」
そう答えてくれたのはミーナだった。
「ほんと⁉どこにいるの?」
「目の前じゃ」
「目の前?」
そう言われ目の前を見る。そこにはミーナしかいない。
「いないけど?」
「おるではないか」
辺りを見渡す。それでも
「やっぱり居ないわよ?」
「わしじゃわし」
「いや冗談はいいから」
「冗談等言ってないぞ?」
「いやいや」
「何が不服なんじゃ?」
「だったミーナ。7歳くらいでしょ?この人20歳は超えていると思うんだけど」
「ルイよ。人を見かけで判断するなよ?わしはこう見えて500を超えておる」
そう言われ再度写真とミーナを見比べる。うん。
「やっぱり違う」
「ええい!わしを怒らすな!いいからフロットの元へ連れていけ!」




