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出会い

私、ルイは久しぶりに大剣を持ち出し、人身売買を行っていると思われるアジトの近くに居た。確かに嫌な雰囲気が辺りに漂っているが分かる。

「イナンナ。やっぱりここで間違いないみたい」

 そう指輪に話しかけるが返事は返ってこない。あの時言った

「ルイはー強くなったでー今回はー1人でー頑張って下さいねー」

 って言葉はどうやら本当みたい。強くなった…か。そんな自覚は全くないけどやれる事はやる。人身売買なんて許せないし。

「…なるほどね」

 中に侵入すると匂いがきつくなった感覚がある。それどころか相手のいる場所が分かる。匂いが1番きついのは・・・あの奥の部屋か。



「今ルイにー必要なースキルはー」

「どうでもいいけどその喋り方疲れない?」

「えぇー?可愛くーないですかー?」

「全く。むしろイライラする」

 そう言うとチョーカーから電流が流れる。

「何でよ!」

「意味なんてないですよ?世の男はこういう喋り方が好きだからやっているだけですし」

「じゃあ私にしたって意味ないじゃないの?」

 そう言うや否やイナンナはニヤリと笑い

「ルイもー真似してー良いですよー?」

「しないわよ!」

 全く。ほんと調子が狂う。

「で?スキルだっけ?」

「はい。そーですー。少し真面目に話すとルイはもうある程度強いです。でもルイは可愛い乙女なので一気に100人とか相手出来ません」

 はは・・・可愛い乙女・・・ね。この世界の事まだ分からないけど私を女神とか言っていた村に今働いている喫茶店で可愛いと言ってくれるけど実感が全く沸かない。

「で、そんなルイに必要なのは最低限の敵を倒す能力です。その為のスキルを教えますので。出来なかったら…」

「出来なかったら?」

「私特性!ヌルヌルーヌメヌメーの刑でーす」



「サインカット」

 これで私の気配は相手には分からない。それにしても

「あれは地獄だった…」

 まだ誰もいない場所だったから良かったけどあんなの他の人に見られていたらと思うと…

「お嫁にいけない…」

 ん?お嫁?今何か変な感じが…。まぁいっか。それよりもこの1番奥の部屋。匂いがどんどん強くなっている。このアジト一体どれだけ強い奴がいるのよ。今まで魔物は沢山倒してきたしイナンナとも戦った。イナンナには1回も勝てなかったけども。もし、相手が人間だったら…。大剣を持つ手が震えているのが分かる。勝てるや負けるではなく殺し合いになるのが1番嫌だ。でも相手は悪だ。そう自分自身に言い聞かせるしかない。兎に角奥の部屋に行くしかない。



「ここね」

 部屋に着いたのは良いけれども周りに居たのは種族や年齢もバラバラだけれども共通点が2つ。1つは全員に足枷を付けられ牢屋みたいな場所に居る。そして

「全員女の人?」

 どういう事なの?これじゃ

「ククク。看守が戻って来たのかと思えば幼い女じゃのう」

「え⁉」

「自身のオーラを全て隠しここまで来たのか。そしてその面構え。良い」

 私のサインカットにまで気付いている。

「ど、どこにいるの⁉」

「ここじゃ、ここ」

 そう声のする方を見る。それは牢屋にいる

「お、女の子?」

 銀色に輝く髪で片目を隠しているが可愛い。そしてかなり幼い。

「おい。今わしの事幼女とか思っただろう?」

「お、思っていないよ?」

 この子カンまで鋭い。そしてこの施設にいる中で1番強い。そんな子が何で牢屋にいて足枷までされている。まるでこの子が売られているみたいに。

「そうやって私を騙そうとしているのでしょ⁉」

 大剣を女の子に向けて構える。人身売買されているように見せて周りの子を監視していたんだ。

「おいおい。何を勘違いしておる?わしはこのように売られるのを待つ幼き弱い者じゃ」

「そんな訳ないでしょ!その強力なオーラはこの中で1番よ!」

「ほう。相手の力まで見れるのか。主、名前は?」

「ルイ…」

「ルイよ?」

「な、何よ?」

「わしに戦闘意欲があるか?」

 そう言われ剣を鞘に収める。

「ないわね」

「で、本当に君は」

「ミーナじゃ。好きに呼ぶが良い」

 そう言われても…。

「えっとみぃちゃんは」

「待て。その呼び方だけはダメじゃ。ミーナと呼べ」

 え?折角考えたのに…。

「ミーナはなんでこんな所に?」

「これじゃこれ」

 そう言いミーナは髪をかき上げ耳を見せてくれる。

「…エルフ」

 その耳はエルフ特有の耳。

「そう。わしはエルフ。魔法使いじゃ。普段この耳は邪魔で人間の耳にしておるがその魔法具を奪われてのぉ」

「でもミーナならここの奴らくらいすぐにでも倒せそうだけれども」

「それは無理じゃ。わしは戦闘はからっきしでのう。ま、せいぜいこれくらいじゃ」

 そう言い足枷に手をかざし

「アンロック」

 そう言うとゆっくりと歩きだし牢屋の前に着き再び

「アンロック」

 そう堂々と牢屋から出てきた。

「いや、牢屋から出れてるじゃん!」

「まぁこれくらいの魔法くらいは楽勝じゃ」

「そのままここにいる人間くらい倒せそうだけど…」

「人間…ならばな」


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