表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

加藤良介 短編集

文学なんて大嫌い

作者: 加藤 良介

 私は文学が嫌い。

 気取った言い回しが嫌い。

 醜い内面を、さらけ出すのが嫌い。

 格好つけた、上から目線が嫌い。

 私に向かって、話しかけてくるのが嫌い。

 国語の授業の、意味不明さが嫌い。

 間違えた問題の、正解を聞いた時の違和感が嫌い。

 改行しない、ぎゅうぎゅう詰めの文章が嫌い。

 肖像写真のドヤ顔が嫌い。

 行間からにじみ出てくる、匂いが嫌い。

 文学を騙る連中が嫌い。

 お母さんに、読めと言われるから嫌い。

 主題の答えが無いのが嫌い。

 男と女のドロドロが嫌い。

 私、賢いでしょうアピールが嫌い。

 社会の役に立たないのが嫌い。

 自殺するのが嫌い。

 貧乏なのが嫌い。

 悲しいのが嫌い。

 頭が奥がしびれる感じが嫌い。

 読んだ後の、目覚めた感覚が嫌い。

 私は文学なんて大嫌い。



      終わり

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 ご意見、ご感想などございましたら、お気軽にどうぞ。基本的に返信いたしております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 常に自分語り、または「深刻な話らしい」の內容を書く。 でも、手放すことはできません。 特に「読んだ後の、目覚めた感覚が嫌い。」は最後の、最も嫌いな点——本当にそれを愛し、それを嫌う。 最後…
[良い点] 何だかんだ言って、『私』は、ちゃんと作品を読み込む派なんでしょうね。『肖像写真のドヤ顔が嫌い』に笑ってしまいました。個人的には、音楽家のドヤ顔の方が癇にさわる気もします。
[一言] むしろ、これこそ詩じゃないのかと思いました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ