山本さんは今日も出社する
いつも通りに…この物語はフィクションです!
最後まで読んでくださると嬉しく思います。
ごちゃごちゃしたのはあとがきで…。
「山本!これ頼む!」
上司からの依頼を片付けていく山本さん。
戦力としては申し分ないだろう。
あまり頑丈な体ではないため休みがちだが、それを加味しても十分であった。
昨今、コロナの影響で在宅ワークが主流になり、山本さんもパソコンを持ち帰っての作業となった。
会議もお古の連中に合わせて紙媒体にする必要がなく、そいつらにお出しするお茶や配膳するコストもなくなった。
特に、会社の電気代はかなり軽減され、喜んだお偉いさん方は、大げさにコロナのせいにして在宅ワークを引き延ばすつもりらしい。
なお、下っ端も在宅ワークに賛成だった。
チャットメッセージで山本さんに作業依頼が入る。
いつも通りだ。だが山本さんからの返事がない。
今日は休みだったのだ。
上司から追加でメッセージが入る。
『ちょっとした確認だけだから頼んでもいいか?』
上司の心ないパワハラが山本さんを襲った。
『はい、確認いたします。』
ああ、山本さん。断ってもいいんだぞ、山本さん。
そう思いながらも、替わりに名乗りを上げるものはいなかった。
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一通りのやり取りを見ていた僕は、山本さんの部下にあたる。
小学生の頃、水戸という名字から「こうもん」と呼ばれ、汚物扱いされた僕は、中学生になると納豆に変化した。
まあ、僕のことはいいんだ。
そのうち、山本さんからの社内メールが到着した。
どうやら明日、明後日と休みになるらしい。有給申請が行われていた。
臨時で僕に仕事を教えてくれるのは、峯井さんだ。
峯井さんはとても綺麗な方なので心臓が持た なんでもありません。
丁寧に教えてくれるので、覚えやすくて嬉しいです。
ただ、在宅なので会うことはない。
山本さんが休んだ二日間は一瞬で過ぎていった。
しかし三日後、山本さんは出勤してきた。
そりゃ来るけど、もう少し休んでいてもいいと思う。
いや、僕が峯井さんと組めるからではなく、山本さんの体調を心配しているわけで…。。
ただ、仕事中におかしなこともあった。
『ここ脱字があったから修正よろしく。』
山本さんからの返信だ。
僕が山本さんに提出した書類を確認してくれたようだった。
今日は体調がいいのか、返信がスムーズで、会社にいた時と変わらない早さだったように思えた。
在宅業務の場合、言葉でのやり取りではなく文字で疎通を図るため、チャットの文章を精査する作業コストが発生する。
当然今までの山本さんとのやり取りでも発生していたが、今日は返信が早い。
『ありがとうございます!修正します。』
『あと、2ページの三行目に解釈が誤っている箇所があった。もう少し書類を読んでおいてほしい。』
ネットの調子が原因かと思ったが、やけに早い。
このやり取りに1秒もかかっていないのだ。あらかじめ文章を用意していたのだろうか?
少し気味が悪く感じながらも、山本さんと組んでの仕事が2週間ほどたったある日。
普段やり取りの少ない上司から連絡が入る。
『山本君は、かわりないかね?』
頼むから意図を書いてほしい。
特別な意図を読み取ることができそうにないので無難な返信をする。
『はい、精力的に仕事に打ち込んでおります。』
『そうではなく、普段のやり取りと変化はないかを知りたい。』
変化?返信が早いけど、それ以外は見当たらない。
僕はそれを伝えた後作業に戻った。
上司からの返信はなく、リアクション機能でありがとうマークが付けられていた。
そこから4日後、久しぶりの出社日になった。
事前に報告があったが、急な展開であったため色々と思案した。
社内の各デスクの私物を持って帰るようにと言うためか、意外とオフィス閉鎖とか?
結果は予想をはるかに超えた内容だった。
「山本君が自室で亡くなっているのが発見された。ご遺体はご両親が引き取り、今日葬式になる。」
上司陣から2名が参列することになったらしい。
僕は開いた口が塞がらなかった。だって、山本さん昨日出社してたよ?
黒スーツの上司はオフィスを後にし、残った社員はざわざわと波を立てた。
オフィスでノートパソコンを立ち上げ、業務を開始するが手につかない。
後ろから峯井さんが話しかける。
「山本君、出社してたよね?どういうことなのかな?」
峯井さんの両手を重ねた手は少し震えていた。
僕のパソコンのチャット欄にメッセージが届く。
「わかりません。だって、今日も山本さんからメッセージ来てますもん。ほら…。」
届いたメッセージは山本さんだ。
『おはよう。昨日修正してもらった資料は問題なさそうだ。ありがとう。』
峯井さんと僕は息を飲んだ。
横から山本さんの直属の上司にあたる、広瀬さんが声をかけてきた。
「おはよう。大変なことになったね。もしかして今日も山本は出社してきているのか?」
「はい、こちら…。」
「おお、見事に仕事をしているな…。どうしたもんかな。」
広瀬さんは腕を組んで大きく息を吐いた。
「とりあえず返信します。」
『承知しました。他にやっておくことはありますでしょうか?』
『そろそろ話していた企画会議が発生するかもしれないから、一年前の同時期に遡って過去の資料を見ておくように。』
『了解しました。確認します。』
広瀬さんは眉に力を入れながらやり取りを見守った。
「会話できてるな。割り振りも問題なく思うが…。」
既に峯井さんは血の気が引いているようで、ふらりふらりと自分の席に帰っていった。
「ここだけの話だが、山本はな、自室で亡くなっていたがベットで布団をかぶって寝ているように亡くなっていたそうだ。山本のパソコンは回収したし、調べているが問題はない。ただ、アカウントはログインしている跡が残っている。さっき確認したが、今日も履歴が更新されていた。」
「僕は…、どうしたらいいのでしょうか?」
「いつも通りに山本とやり取りをしてくれ。あと、言われたように資料を確認しておきなさい。」
僕は生返事をしながらパソコンに向き直る。
半分放心状態ではあるが、資料を確認していく。
一切頭に入らない資料とにらめっこをしているだけで今日の仕事が終わった。
峯井さんは午後半休を取り、先に帰っていた。
広瀬さんは忙しそうだ。
チャットを閉じるときに広瀬さんから山本さんにメッセージが飛ぶ。
『すまん、少し残業できるか?』
『はい、問題ありません。』
山本さん、問題ないんだ。
広瀬さんからの残業依頼を見届け、僕は先に帰った。
月曜日、今日は在宅ワークとなっている。
作業開始後、広瀬さんからチャットが届く。
『山本はどうだ?』
『はい、出社しており、作業を開始しております。』
『金曜日に残業を依頼したが、しっかりとこなしていた。』
『山本さんの代わりに誰かが作業をしているようなことはないでしょうか?』
『ないな。会社のIPを突破するなら会社に紐づいたPCを使用する必要がある。』
山本さんのパソコンは会社にあるし、他のパソコンではログインすらできない。
そういう設定なのだ。
『では社内のだれかが操作している可能性があるのでしょうか?』
『それもない。そもそもメリットがないからな。』
残業代は山本さんに付くし、確かに意味はない。
ん?残業代はつくのか?本人は亡くなっているのだが。
一体全体、どうなっているのだろうか。
山本さんからは資料の作成を指示された。
一旦、形を作成し内容が確定次第、完成させていくらしい。
山本さんから意外なメッセージが届く。
『細かい箇所があるから口頭で伝えようと思う。音声通話をつないで問題ないか?』
え?しゃべれるの?できれば声を聞きたくないのだが…。
比較的暑い日差しの中、背筋に悪寒が走る。
しかし、回答しないわけにはいかない。
『はい、問題ありません。』
体感1分後、通知音が鳴り響く。
マイク付きイヤホンを装着した僕は通話を開始した。
恐る恐る、息をのみながらも声をかけてみる。
「お、おつかれさまです…。山本…さーん。」
さながら、在宅お化け屋敷である。
過去通話した設定から変更していないため、機材としては通話は可能なはず。
しかし、山本さんの声が聞こえない。
さーーーー
というノイズ音が恐怖を煽る。
パソコンの画面を走るマウスカーソルは小刻みに震え、自分の手が震えていることを示していた。
「山本さーん。大丈夫でしょうかー?」
僕は意味もなくウィンドウの端っこを隅々まで見渡しながら声をかける。
画面に変化はなく、相変わらずノイズが鳴っているだけだった。
そのうち山本さんが通話から落ちた。僕もすぐに落ちた。
『なんか声が出ない。通話できないな。ごめん、文章にする。』
正直安堵した。何も起こらなかったと。
『了解です。宜しくお願いします。』
緊張した後のため息は深く、嫌な汗をかきながらうなだれた。
これで通話中に唸り声が聞こえてきていたら、気を保つことはできなかったかもしれない。
僕はこの時、亡くなった山本さんとの会話自体に恐怖を感じてはいなかった。
慣れとは恐ろしいものである。
山本さんは生前、とてもやさしい方だった。
話を聞くのが上手で、上手というか、聞きだされているような気にもなった。
それはチャットで存在していても根本は変わらないみたいだ。
僕は、つい聞いてしまった。
『山本さんは生きているのでしょうか?』
このメッセージに対する返信は来なかった。
仕事の話は瞬間的に返事してくれるのに…。
僕は一応広瀬さんに報告をした。
亡くなった山本さんが働き続け、そのまま時が過ぎていった。
一か月ちょっとくらいだろうか。49日も迎えたようだった。
山本さんを欠員として人員を補充するかの議論は思ったより長引いたようで、ようやく新人が入ることになった。
新人は女性で、谷口さんという。
僕よりも年下で、かわいい…らしい。
在宅ワーク中なので会うことはなかったが、広瀬さんから連絡が来ていた。
出社日以降、峯井さんからのメッセージは激減している。
山本さんのことが怖いらしい。
谷口さんは僕の下につけるという。
業務用の各窓に名前が追加され、初めてのあいさつが流れた。
その挨拶に反応したのは山本さんだ。
一応チームリーダーの肩書は剥奪されてないんだよね。
『チームリーダーの山本です。よろしくお願いします。』
『本日より配属されました、谷口です。よろしくお願いします。』
個人用のチャットに広瀬さんからメッセージが入る。
『新人の子には山本が亡くなっていること、言わないように。』
怖がってやめられたらまずいしなー。
だが、案外早くピンチが来るもので、社内メールで出社が開始される旨の指示が来た。
久しぶりに出社すると、山本さんが存在しないことを思い出し、ちょっと怖い。
峯井さんは体調不良として出社拒否したらしい。
見ない顔の女性がおり、谷口さんだろうことがわかった。
「おはようございます。水戸です。」
「あ、おはようございます。谷口です。」
なんか変な感じですね、なんて挨拶を交わしていると簡単な朝礼が始まり業務が開始された。
デスクのパソコンを触り、先週の続きを行う。今日は月曜日だ。
「あの…、山本さんは…?」
まずい、僕は広瀬さんをちらりと見た。首を振る広瀬さん。
「あ…、山本さんは在宅です。」
僕はとっさに嘘をついた。家にいないもの。お墓にいるんだもの。
この場合は、ざいはかワークになるのだろうか?おや、変換できないぞ?
そうですか…と、谷口さんは自分のデスクで業務を続けた。
感づかれるとしたら僕が焦ったことが原因になるのだろう。
なるべく平常心で仕事を進めていく。
山本さんは相変わらず業務にあたっていた。
夕方付近に来客があった。
女性の方で、山本さんの奥さんらしい。広瀬さんが対応するようだ。
「今まで、主人がお世話になりました。本日は質問がありましてお伺いしております。」
「はい、ご質問をお伺いします。」
二人の緊張が僕の方まで伝わってくる。
「主人のお給料がいまだに振り込まれております。ご返金した方がよろしいでしょうか?」
「あ…、それは、ですね。」
まずい、僕は咄嗟に、使用していない会議室のドアを開く。
「どうぞ。」
広瀬さんは目でお礼を言いながら山本さんの奥さんをエスコートする。
広瀬さんが僕の横を通る際に、腕をつかんで指示を出してきた。
「君のPC持ってきて。」
うう、僕も会議室に行かなければならないのか。
山本さんの奥さんに飲み物を用意し、パソコンを広げながら失礼しますと挨拶を始める。
「山本さんの部下で、水戸と申します。この度はご愁傷様でした…。」
お決まりのあいさつも違和感を禁じ得ない。今まさに山本さんから指示が来ているわけで。
「お話は聞いていました。頑張っている部下がいると。」
僕がお礼を言い終わると同時に広瀬さんが話を始める。
「お給料の件に関してですが、落ち着いて聞いてください。山本君は現在も仕事に関わっております。」
「関わっている?どういうことでしょうか?」
僕はパソコンのチャット欄を開いて見せた。
『了解、終わったら次はこっちに入ろうか。』
「これは…?」
見方がわかっていないだろう奥さんにチャットで会話している内容と日時を伝えた。
奥さんの開いた口は、やはりふさがらない様子。
理解ができないというより理解を拒否しているような気がした。
広瀬さんが簡単にまとめようとする。
「要するに、まだ働いていらっしゃるのでお給料が発生しているという状況です。」
「は?主人は生きているのですか?」
「いえ、音声通話はできないようですし、生きているかの確認には沈黙されております。」
「では…どういう?」
「我々も分かっておりません。ただ、働いている以上給料が発生するのは確かです。いつ彼と連絡が取れなくなるのかは分かりませんが、そうなったらお知らせし、給料の支払いは終了になります。」
パソコンの文字を見ながら上下左右に動く奥さんの目玉は、現実を見ておらず不安定に彷徨うだけだった。
放心状態の奥さんは、ハッとしたように動き出し、パソコンのキーボードを高速で叩く。
止めようとしたがもう送信した後だったため、画面に文章が映し出される。
『共有口座二枚目の暗証番号を教えて』
文章を消そうとしたのを止めたのは広瀬さんだった。
沈黙の中待つこと3分。返信が来た。
『何言ってるんだ?』
今度は広瀬さんが打ち込む。
『すまん、広瀬だ。君の奥さんが職場にいらっしゃっている。緊急で知りたいそうだ。確認後メッセージはちゃんと削除するから答えてくれないか?』
そこからまた3分くらいかかったか。その沈黙が思ったより長く、変な汗がじんわりと滲み出す。
『9753』
怪訝、背信、奇々怪々。おどろしささえ漂う原因は奥さんの表情にあった。
メモを取った奥さんは軽く会釈をしつつ、また来ます。と言って帰っていった。
僕は一連の流れを削除した。
広瀬さんの個人用チャットには山本さんからメッセージが来ていた。
『メールで知らせてみたつもりでしたが、ダメでした。妻がご迷惑をおかけしました。』
広瀬さんは頭を抱えたまましばらく動けずにいた。
谷口さんの大丈夫ですか?の質問に、僕も頭を抱えるしかなかった。
無情にも明日は来るもので、明日が来るということは仕事もある。
仕事をするということは山本さんとやり取りをするということになる。
この人は一体どうなっているのだろうか?
お墓にいるのか、仏壇にいるのか、パソコンの中にいるのか、ネットの海に漂っているのか。
いや、どこにもいないはず。
『おはよう。今日もよろしく。』
もうわからない。
山本さんを見ていると、死という概念を疑ってしまう。
お化けは得意ではないが、未練があってこの世に残るらしいじゃないか。
じゃあ、仕事に関しての未練があるのだろうか。
在宅ワーク中に亡くなったのであれば、会社に対する地縛霊にはならない、と思う。
ダメだ、知識がない僕がどれだけ考えても答えなんて出るはずないのに。
人間とはどうして、何もかもを暴かなければ気が済まないのだろうか。
このままでいいのではないか。僕はついにそう思い始めた。
考えることをやめてしまおうと…。
それから3か月ほどしても山本さんは仕事をこなしていった。
山本さんの奥さんも時々顔を見せていた。
広瀬さんが状況を伝え、帰ってもらう。
峯井さんを始め、もともと山本さんとかかわってきた方には内容を話しているからわかっているだろう。
ただ、谷口さんにばれるのは時間の問題であった。
「あの…。山本さんって、亡くなってるんですか?」
谷口さんから質問が来てしまったのだ。
僕は広瀬さんの方を見る。
広瀬さんは顔を強張らせた後、仕方ないと言わんばかりにため息をつく。
僕はそれを合図に山本さんについて話し始めた。
話し終わると、「え。」と一文字だけ発して谷口さんは動かなくなった。
その日、谷口さんは終始体調が悪そうだった。
次の日の朝礼中、谷口さんはお祓いをしようと提案した。
峯井さんもそれに乗っかり、結果、8対5でお祓いが優勢になってしまった。
僕はもちろんこのままにする方を選択していた。
谷口さんにとっては単なるお化けでも、僕にとっては上司にあたる方で、ここまで来たのは山本さんのお陰でもある。
そんな方を祓うというのは、何かが引っかかるのだ。
各勢力が広瀬さんに詰め寄る。
重い口が開かれ、一言だけ漏れた。
「しかし、一番でかい戦力なんだよな。」
社員は、ああ、と言い残して業務に戻っていった。
この人たちの本質を見たように思った。
こうして生き残った(?)山本さんは出社し続けた。
休日はちゃんと休み、残業指示には従う。
パソコンは貸し出していないし、交通手当なども当然ないわけで。
本人は亡くなっているため雇用保険やらは計上していないらしい。
山本さんは低賃金でしっかり働く最強の人材となっていた。
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僕は数年この会社に務めていた。
実家での理由から退職したわけだが、20年後にはこの会社も倒産した。
山本さんの動向だが、なんと、今でも働いているらしい。
後は聞いた話になるが、現在は同じビルの監視業務を行っているとか。
フロアの一角に古びたデスクが設置され、パソコンがタイマーで稼働するようにされている。
出社したメンテ社員が開始の発言を行い、それを合図に山本さんが監視業務を開始する。
終了時間になると日報を社内メールで発信し、業務終了としているようだ。
会社が退去する際に「山本さんっていうAIがいるから、紹介しておこう。」と言われ、譲ってもらったそうだ。
AIか。確かにそう説明すれば問題なさそうだ。
ビルメンテナンスの一部業務は、既にAIによって管理されるのが主流になっている。
他にも山本さんのような方がいるのだろうか?
ところで、AI山本さんの所属は今だに僕が働いていた会社名義になっているようだった。
もう存在しないというのに。
これで名実ともに、幽霊会社になったわけだ。
読破お疲れ様です!
この話は会社のメンバーの一人と話しているときに考えた内容になります。
色々意見いただいたのですが、結局自分なりの書き方になってしまいました。
その方が筆が進むからなのですが…。
もし、良ければご評価ご感想いただけると幸いです!
よろしくお願いします!