メリーさんに掛け直してみた
この話はとある方が書いていた「メリーさん」関係の話を読み
是非書きたいと思って書きました。
はっきり言って短編なので
クオリティはあまり気にしないでください。
Trrrr・・・・Trrrrr・・・
電話の音が鳴った。
携帯だ。今時珍しいベルの音。
俺はそれに出てみた。
名前は出ていない。
「もしもし?」
出たのは女の人だった。
「もしもし。私メリーさん。今あなたの家の前にいるの」
「え?」
プツッ。ツー。ツー。
今時珍しいメリーさんだ。
メリーさんかどうかも怪しい。
Trrr・・・Trrrr・・・
また電話だ。さっきと同じような電話番号。
俺はもちろん出た。
「もしもし?」
「もしもし。私メリーさん。今あなたの部屋の前にいるの」
「そんな一回一回報告しなくていいから早く入ってこいよ。お茶入れてやる」
「え・・・」
プツッ。ツー。ツー。
俺もなぜかは知らないがそんなことを言っていた。
メリーさんとやらはアドリブに弱いようだ。
さっきは家の前から部屋の前だったがかなり早くかかってきた。
しかし、もう何分たってもかかってこない。
とりあえず俺は携帯を眺めていた。
あれ・・・?
着信履歴にはメリーさんらしき番号が残っていた。
どうやら非通知設定になっていなかったらしく、きれいに番号が残っていたのだ。
俺がいないうちに電話してたんだな・・・。
え、てか今回で二回目なの?
俺はとりあえず掛け直してみることにした。
Trrrr・・・・Trrrr・・・・・
ガチャッ。
「あ、出た。もしもし?」
「え、あ、その・・・私、メリーさん」
「うん。知ってる。非通知してなかったでしょ?」
「!!」
「よく聞く話なら非通知で・・・みたいな話だったから」
「そ、その・・・私メリーさん。今携帯で話してるの」
「ほう」
「私メリーさん。携帯の設定よくわかんないの」
「まぁ普通だったら公衆電話だしな。
メリーさんの普通なんて知らないが」
「私メリーさん。このこと・・・黙っててほしいの」
「なんで。面白いじゃないか」
「私メリーさん。メリー長にばれるとひどく怒られちゃうの」
「メリー長とかいるのか」
「そうなの」
「もうメリーさんやめたのか」
「めんどくさくなっちゃったの」
「そうか」
「私メリーさん。今あなたの後ろにいるから携帯の使い方教えて?」
「いいよ」
どうでしたか?
アナログ人間なメリーさん。
これで少しは「幽霊って意外と可愛いんじゃない?」って
思った人がいてくれれば幸いです。
ちなみに私は幽霊は「かわいい」と思う派の人です