表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら伯爵令嬢~恋愛偏差値マイナスだけど優秀な部下(婿)を捕まえたい~  作者: 塩豆大福


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/99

84話


卒業試験も終わり卒業が近づいてくる。


こうしてカフェに寄り道出来るのも後何回かしら?


「もうすぐ卒業なのね」

「なんだかあっという間だったわ。卒業パーティにリュド様は戻って来られそう?」

「間に合うと思うけれど、間に合わなくても仕事だから仕方がないわ」

「そうだけれど・・・」


領地で少しトラブルがあり、リュドが戻るのが卒業パーティに間に合うのか微妙なのよね。


「結婚したら任される仕事も増えるし、こういう事も起こるわ」

「そうよねぇ」

「アンドリュー様はお仕事はどうされるの?」

「お兄様と一緒で年末に辞めるわ。爵位を継ぐ準備もあるし、領地経営をしながらは難しいもの」

「結婚までにタウンハウスの体制を整えて領地に戻るのね」

「ええ。こっちは信頼出来る家令を置いて、ご両親の監視をして貰うみたい。私もそれまでにお母様から合格点を貰わなくちゃ」


ティナはこの1年でとても成長したわ。きっとセギュール伯爵領に行く頃には、もっと自信もついていると思うわ。


「そういえば、王宮の夜会のドレスは届いたの?今回はアンドリュー様とお揃いなんでしょう?」

「届いたわ。飾ってあるけれど毎日見に行ってしまって、カティお姉様にからかわれているわ・・・」

「ふふ、王宮で2人に会うのが楽しみね」

「リリはリュド様の色?」

「ええ。使っているわ」

「リリって王宮の夜会は必ずリュド様の色ね」

「だって喜んでくれるもの・・・つい選んでしまうわ」

「わかるわ。私もアンディー様の色を使う事が増えたもの」


私は卒業したら領地に帰るから、こんな他愛もないお喋りもしばらく出来なくなるわね。




*****




卒業パーティは下級生達がすべてを手掛ける。


1年生の時は言われるがままに準備して、2年生の時は短い時間で手配までして大変だったけれど良い経験だったわ。


カティ様の卒業を祝う為に、1年生の時にティナとパーティに参加したけれど、祝われる側は感慨深いわね。


たった3年・・・前世からしたら本当に短い時間だったわ。


「リリ!どうして1人なの?リュド様はどうしたの?」

「間に合わなかったの。仕方が無いわ。お仕事だもの」

「リリアンヌ嬢、僕らと居よう。何かあったら僕がリュドに怒られちゃうよ」

「ふふ、ありがとうございます。アンドリュー様」


3人で挨拶に回る。同級生とは本当にこの3年で仲良くなれたわ。今後は社交でしか会えなくなるし、人によってはもう会う事も無いと思うと本当に寂しいわね。


ビックリしたのは下級生に私の人気があった事。たくさんのお花を頂いたわ。


「リリ、知らなかったの?」

「ええ。下級生とはそれ程交流は無かったと思うのだけれど?」

「授業後、一緒に勉強や魔法の鍛錬している時に下級生の子達に、リリはよく教えてあげていたでしょう?」

「そうね。間違えやすい事やちょっとしたコツを教えてあげたわね」

「丁寧に優しく教えてくれる先輩として、リリは人気があったのよ」

「そうなの?助言が役に立って良かったとは思っていたけれど・・・今知っても今後は社交でしか会えないから残念だわ」


気づいていたら授業後、お茶会とかも出来たのに残念だわ・・・。


「あっ、やっと来たみたいだ」


アンドリュー様に言われて振り向くと、こちらに歩いてくるリュドが居た。


「リリ、遅れてごめんね」

「お仕事は大丈夫なの?」

「リリの卒業だよ?来ないと思ったの?でも入場には間に合わなくてごめんね」

「そんな事気にしていないわ。来てくれたのは嬉しいけれど、リュドが無理をする方が心配よ」

「大丈夫だよ。リリ、今日も綺麗だね」

「ありがとう」


ドレスが皺にならない程度に抱きしめられる。


「じゃあ、リュドも来た事だしダンスに行こうか」


アンドリュー様に促されて4人で舞踏の輪に入る。




*****




リュドのリードに身を委ねて、学生最後のダンスを楽しむ。


「リリ、卒業おめでとう」

「ありがとう。あっという間だったけれど楽しかったわ」

「ここでしか学べない事もあるからね」


リュドと卒業パーティで踊れるのは、やはり嬉しいわね。


「リュド?」


曲が終わっても何故かリュドが動かないわ。


「どうしたの?もう1曲踊る?」

「リリ、俺達の婚約はあっという間で、ちゃんと言ってなかったと思ってね」


確かに事前に準備をしていたとはいえ、打診から数日で決まった超スピード婚約だったわね。気づくとホール中央には私達しか居ないわ。何かしら?


「リリアンヌ・アルトワ伯爵令嬢」


リュドの方に視線を向けると跪き手を取られる。リュドの熱を帯びた真剣な眼差しに胸が熱くなる。


「貴女を心から愛しています。私と結婚して頂けますか?」

「・・・っはい・・・私も愛しています・・・」


指先に口付けられ視界が滲む。


わっと歓声が上がり、アンドリュー様とティナが満足そうに頷いていた。


「ふふ、リュドには泣かされてばかりだわ」

「可愛いから、他の人に見せちゃ駄目だよ」


抱き上げられ会場を後にする。馬車に乗り込むと笑いが込み上げてくる。


「もう!こんな派手な事をして!王宮の夜会でからかわれそうだわ・・・」

「リリにちゃんと言ってないって話したらアンドリュー達が、卒業パーティでプロポーズしなきゃ認めないって言うからね」

「ふふ、アンドリュー様も随分とティナに影響されているわね」

「でも、俺もちゃんとリリに言いたかったから」

「すごく嬉しかったし、忘れられない卒業パーティになったわ」


リュドに優しく抱きしめられ。


「卒業したから、そろそろ解禁かな?」


そう言われて、リュドにそっと口付けられる。とても幸せで、忘れられない卒業となった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ