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転生したら伯爵令嬢~恋愛偏差値マイナスだけど優秀な部下(婿)を捕まえたい~  作者: 塩豆大福


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77話


久しぶりに学園の帰りにティナとカフェに寄り道をする。


「来週末には、お兄様とカティ様が結婚するのね・・・何だか早いわ」

「婚約は時間がかかったのに、結婚は思ったより早くなったものね」

「そうね。でもカティ様が家族になるのは嬉しいわ」

「私も早く結婚したいわ・・・全然リュドと会えないもの・・・」


クリスティナは恋愛に疎いリリアンヌに不安になった。


「リリ、結婚したら一緒に暮らすだけじゃないのよ?」

「何かあったかしら?」


こてりと小首を傾げるのを見て不安が増す。


「・・・夫婦になるのよ・・・教育は受けたわよね?」

「学園に入る時に・・・・・・忘れていたわ・・・」

「大丈夫なの?スキンシップにもまだ慣れないんでしょう?」


房事教育を受けた時は何も思わなかったのに、前世の諸々が思い出される。


あんな事をリュドとするの・・・・・・恥ずかしくて無理よ・・・。真っ赤になった顔を両手で覆う。


「大丈夫じゃないわ・・・」

「見ていたらわかるわよ・・・」


恋愛以外はある意味完璧なリリアンヌなのに、婚約して多少は成長したのに・・・とクリスティナは溜息をついた。


「大丈夫よ。リュド様ってリリの事を溺愛しているもの」

「溺愛?」

「そうよ。リリは仕事が好きだから閉じ込めたりはしないと思うけれど・・・本当はドロドロに甘やかしたいタイプよ」

「閉じ込める・・・ドロドロ・・・」


ディナから聞かされる話を頑張って想像してみるけれど、凄く恥ずかしいって事しかわからなかったわ。


恋愛偏差値マイナスには、なかなかハードルの高い話を聞かされた。




*****




その夜ベッドに入っても、ヌイグルミを抱き締めても眠れなかった。


ティナが教えてくれた「溺愛」って凄いのね・・・想像するだけで無理だわ・・・。しかも種類が色々あるのね。確か前世だと女性誌でもそういう特集があったわよね・・・・・・スキルで出して見てみようかしら・・・?


30分程悩み雑誌を出したわ。


「懐かしいわ・・・」


ペラペラとページをめくる手が止まる。そう・・・前世には写真がある・・・・・・生々しかったらどうしましょう。文章だけ見たら良いのよね。


Q&A方式に体験談の様なものがあり、写真は露出が気になるけれど、イチャイチャしている感じで生々しくは・・・ない。


「良かった・・・これなら大丈夫そうね」


読み進めると・・・なかなかリアルだわ。男性がされて嬉しかった事も書いてあったけれど・・・いまだに口付け(唇以外)も恥ずかしいのにどうしたら良いのかしら・・・。でも・・・リュドもしてあげたら喜ぶのなら・・・。


膝枕とか頬に口付けくらいなら出来るわよね・・・自分からは恥ずかしいけれど・・・この前の「好き」と言うよりは出来そうよ。




*****




ハイシーズンも終わりの時期だから、サミュエルお兄様の結婚式の前日になって、やっとリュドが帰ってきた。


「リュド、お帰りなさい」

「ただいま、リリ。はぁ~会いたかったぁ・・・」


リュドに優しく抱き締められる。今なら屈んでくれているから届くかしら・・・恥ずかしいけれど軽くなら・・・。


背伸びをしてリュドの頬に口付ける。


「リリ・・・」


物凄く恥ずかしいわ・・・やっておいてアレだけど・・・・・・顔が見られないわ。ギュッと抱きつき顔を隠す。


耳にキスをされ囁かれる。


「リリからしてくれるのは初めてだね。嬉しいよ」

「喜んでもらえて嬉しいけれど・・・恥ずかしいわ・・・」

「自分でしたのに?可愛いなぁ」


だってこんなに恥ずかしいと思わなかったのよ!


そのまま抱き上げられサロンへ連れて行かれる。そういえば・・・リュドはいつも縦抱きだわ。お姫様抱っこじゃないのよね。


そのまま膝に座らされる。


「それで、どうしてしようと思ったのかな」

「だって・・・ティナが慣れた方が良いって・・・」


クリスティナ様の入れ知恵か。


「そうだね。もう少し慣れてくれると俺も嬉しいかな」

「リュドはその・・・」

「なに?」

「閉じ込める・・・タイプかしら?」

「ん?」

「ティナが・・・・・・リュドは・・・閉じ込めてドロドロな溺愛タイプだって・・・」


クリスティナ様のお気に入りの恋愛小説は今はそっち系か・・・。アンドリューは大変だな。


「他の男に可愛くて綺麗なリリを、見せたくないとは思うけれど閉じ込めないよ」

「そうなのね・・・」


今ほっとしたのかな?閉じ込めるって言ったら、どんな反応をするのかな・・・。


「もし、俺がリリを閉じ込めたらどうする?」

「そうね・・・ハイシーズン以外なら庭には出て良いのなら、許してしまうかしら?」

「え?許すの?」

「だって・・・視察に行ける範囲も私は限られているし、代わりにリュドが行ってくれるでしょう?邸も庭も広いわ。元々あまり出かけないし、リュドがしたいのなら構わないわ」

「何でも受け入れ過ぎは駄目だよ」

「嫌ならそう言うわ。でも、そうじゃないのならリュドのしたい事をしてあげたいもの」


俺のしたい事をねぇ・・・。


クリスティナ様の入れ知恵も善し悪しだな。リリのこの無自覚は何とかならないのか・・・俺も色々と我慢しているんだけど・・・。


「ちなみに、ドロドロって意味わかってる?」

「ティナからは物凄く甘やかされて何もさせて貰えないって聞いたわ」

「そうだね・・・まぁ・・・・・・夜愛されすぎて・・・も入るんだけれどね」


リリの耳元でそっと囁くと真っ赤な顔で瞳を潤ませた。


「リリ、その顔は逆効果だからね」

「だって・・・」

「もしかして・・・想像しちゃった?」


恥ずかしそうに頷くのが物凄く可愛い。


「ゆっくりね・・・俺も早くリリと結婚したいよ」


抱き締めると力を抜いて体を預けてくるのがまた・・・。クリスティナ様のお陰で百歩くらい前進したな。


だが・・・サミュエルが羨ましい。こんなにも結婚したくなる日が来るなんて思わなかった。



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