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転生したら伯爵令嬢~恋愛偏差値マイナスだけど優秀な部下(婿)を捕まえたい~  作者: 塩豆大福


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71話


リュドとの婚姻まで1年半を切った。


結婚式の準備が始まったから少しずつ実感してきたわ。


でも・・・そうなると気がかりなのが、リュドにスキルや前世を話すのかという問題よ。


婚約した時から何度も考えているけれど、なかなか決められないわ。


スキルも前世の記憶も領地の為に使えるから、多分話した方が良いわ。私には仕組みはわからなくても使える技術があるかもしれないし。リュドに話しておけば応用できないかと相談ができるもの。


正直メリットの方が多いと思うわ。


今までもまったく前世の記憶を使わなかった訳では無いわ。馬車道への飛び出し問題には、前世の路沿いにも花が咲いていたりしたから、景観も良くなるしガードレール代わりに花壇を整備しているわ。


前世もガードレールがあっても飛び出し事故はあったから、1度立ち止まり馬車を確認して渡ってくれたらと思いやったけれど、意外と効果があってほっとしたの。


私の使う前世の記憶はこの世界には無い技術とかでは無いわ。魔法と魔導具があるから予想を遥かに上回る物ができても困るし、何故そんな事を思いつくのかと不審がられるのも怖いもの。


前世同郷と思われる人達はどうしているのかしら?周りの人に話しているのかしら?


話さずとも記憶にあるものを使う事は可能よ。でも・・・1人でどう使うか考えるのも限界があるのよね。


でも・・・それ以上にリュドに拒絶されたらと思うと怖いのよ。




*****




休日、仕事をしながらもグルグルと考えてしまって、あまり進まないわね。


「お嬢様、少し休憩をして下さい」

「そうね。ルゥも一緒に少し休みましょう」


ソファに向かい合わせに座り、お茶の良い香りに肩の力を抜く。


「ねぇ、ルゥは旦那様に隠し事ってあるのかしら?」

「隠し事ですか?まったく無いわけでは無いですが・・・話す程でも無いから言わない事もあるので、隠しているつもりではない事もありますね」


それはそうよね。


「お嬢様はリュドヴィック様に隠し事があるのですか?」

「まぁ・・・そうね」

「隠し事って話してみたら意外とそんな事って言われたりしますよ」


前世やスキルは、そんなにサラッと流されないわよね?それはそれで、こんなにも悩んでいるのにショックだわ・・・。


「私も自分ではどんな反応をされるか結構ドキドキしたのにって事もありましたねぇ」


「そうなのね」

「でもリュドヴィック様なら、お嬢様のどんな些細な隠し事でも、話したら喜びそうですけどね」

「喜ぶ?」

「ええ。信頼しているから話してくれたと喜びそうだと思いませんか?」


言われてみるとそうかも・・・。


「でも、あまり悩まずとも話す機会は自然と巡ってきたりするものですよ」

「そういう物かしら?」

「そんな物ですよ。夫婦だからと何でもお互いの事を知っている訳でも、わかる訳でもありませんからね」


確かにそうね。ルゥと話したら少し気持ちが軽くなったわ。




*****




学園から帰るとリュドが戻っていた。


「お帰り、リリ」

「ただいま、リュド。戻っていたのね」

「明日、領地に戻るけれどね」


手を引かれサロンへ行くとソファに座らされる。何故かリュドの眉間に皺が寄っているわ。どうしたのかと思っていると頬を両手で挟まれ、じっと見つめられる。


「リリ、顔色が悪くない?」

「そうかしら?」


ルゥのお陰で少し気持ちが軽くはなったけれど、やはり考えてしまい寝つきが悪いのよね。でも、寝入りが悪いだけで、ちゃんと眠っているわ。


リュドにころりと転がされ膝枕をされ、目元を大きな手で覆われる。


「目を閉じて。少し休もう」

「別に体調は悪くないわよ?」

「それでも」


言われた通り目を閉じる。


「リリは学園もあるのだから、仕事は無理しすぎないようにね」

「無理をしているつもりは無いのよ?」

「どうかな?リリは仕事となると言わないと休憩もあまり取らないからなぁ」


そうかしら?


前世と比べたら朝も遅いし全然忙しくないもの。何とも思わなかったわ。前世の17歳は学校に塾にバイトと、もっと忙しかったものね。


まぁ・・・世界が違うから比べるものでも無いのだけれど。


「ごめんなさい。気をつけるわ」

「そうしてくれると、俺も安心できるよ」

「心配してくれてありがとう」


でも・・・ソファで膝枕をされているのは少し恥ずかしいわね。それに目元を暗くされると、何となく眠くなってくるわ。今日は魔法の実技があったから普段より疲れているのよね・・・意識はするりと眠りに落ちていった。


「おやすみ、リリ」


重みの増した膝に笑みがこぼれる。特に誰も何も言わないが、ほっとした空気に、やはりサラさん達も同じように感じていたのかと思う。


従僕の頃も思ったが、リリは頑張りすぎだ。本人に自覚が無いから困る。


あの頃もよく夜更かしを注意したり、休憩を促したりしたが・・・キリの良いところまでやらないと、なかなか仕事を中断せず困った。


30分ほどで目が覚めたが、眠ってしまったのが恥ずかしかったのか「今日は魔法の実技があったから・・・」と頬を染めて言い訳するのは可愛かった。


いくらでも甘やかしたくなるな・・・。



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