表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら伯爵令嬢~恋愛偏差値マイナスだけど優秀な部下(婿)を捕まえたい~  作者: 塩豆大福


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

72/99

70話


年末、カフェの個室にはサミュエル、リュドヴィック、アンドリューが集まっていた。


「とりあえず、人数が多いから3つにわけたぞー」

「そうだな。分担した方が早く終わる」

「何で僕も呼ばれたのかな・・・」

「アンドリュー、お前はリリに大きな貸しがあるだろ?」

「そうだけど・・・僕こういうの得意じゃないよ?」

「大丈夫だ。カティから指示書を預かってきた」


アンドリューにリストと報復方法の指示書が渡される。


「リリの「良い事」てリュドは何か聞いたか?」

「珍しく教えてくれないよ」

「リリアンヌ嬢・・・結構えげつない手を使うからなぁ・・・」


リュドヴィックは夜会で子息令嬢を勧められた時のリリアンヌの返しを思い出す。


「まぁ、光栄ですわ。でも・・・先日学園のガゼボでアリ・・・」

「ああ!すみません、少し急用が・・・父上行きましょう!」

「何だ急に?失礼だろう」

「すみません、失礼致します!」


「うちの娘はリュドヴィック様に憧れていましてな」

「あら?お嬢様が憧れているのは・・・フレッ・・・」

「あぁ!少し目眩が・・・」

「まぁ、大丈夫ですの?お大事になさって下さいね」

「すみません。少し控え室に下がろうか」


同じ様に顔色を悪くして、両親を引きずて去って行く子息令嬢ばかりだった。


「大丈夫。リリは事実しか言っていないよ」

「それもどうなの?」

「逢い引きしていた事をバラされそうになった程度で引き下がるなら小物だよ」

「あいつはそんな細かい情報も持ってるのか・・・」

「ちゃんと裏を取って調査書に書き加えられているよ」


婚約したのに調査書はやめないのか・・・とサミュエルとアンドリューは思った。


「ちなみに2人のもありますから、気を付けて下さいね」


何もしていないのに2人の背中に冷たいものが走った・・・。




*****




報復についての話し合いが終わると、ワインと適当に食事をを頼み、各々近況報告に移る。


「リュド、教育はどうだ?」

「家令のグレゴリーさんと執事のフィリップさんに扱かれてるよ。家政婦長のアネットさんが昔のリリの話を教えてくれるのが癒しかな」

「グレゴリーは厳しいからな。アンドリューはどうだ?」


話を振られ少し迷って。


「実はエマニュエルに手を焼いてる。すぐに平民として暮らせないからね、僕らの乳母だった人と一緒に暮らして平民の生活を覚えさせ、仕事をさせているんだけど・・・」

「また女か?」

「まあね。自由になるお金が少ないから貢がせているみたいなんだ」

「貢がされた次は貢がせるですか・・・あの手の人間は一生変わりませんね」

「僕もそう思うよ。それで母上がお金を勝手に送ってね・・・乳母が気づいて連絡をくれたから止められたけど」


他人であるサミュエルとリュドヴィックからしたら、そんな親さっさと切ってしまえと言いたいが実の親となると難しい。


「頭では理解してるんだ・・・でも僕もなかなか決断出来なくてね。両親が自由にお金を使えないよう手は打ったけど・・・」

「アンドリュー。爵位を継ぐのはまだ先でも、せめて伯爵代理を早目に申請しては?」

「そうだな。お前の両親は信用出来ねぇ・・・最悪事業にも影響するぞ?」

「そうだね。家令達に相談して手続きを進めるよ」

「ティナが嫁ぐまでにはある程度片付けろよ?」

「うん。頑張るよ」


リュドヴィックは少し考え。


「エマニュエルはもう1人にさせた方が良い。乳母と居る事で甘え伯爵家とまだ縁が切れて無い、助けてもらえると思ってるんじゃないか?」

「そうだね、年が明けたら1人用のアパートへ移すよ。その後も監視はつけるけれど好きにさせるよ」

「アンドリューは甘いなぁ・・・俺やリリなら最初から僻地にポイだ」

「サミュエル。リリは活きの良さしか取り柄がないから、医療ギルドで新薬の実験台にするって前に言ってたよ。無駄に捨てるより資源として人の役に立てた方が良いと」

「資源・・・・・・」

「活きの良さ・・・」


リリアンヌのその思考はどこから来るのかと2人は震えた・・・。




*****




ワインが3本目になる頃。


「そういえば、ティナがリリが恋する乙女になってきたって喜んでたぞ」

「確かにリュドといる時は雰囲気が変わったよね」

「やっと努力が実ってきたかな・・・」


リリアンヌの鈍さは2人もわかっている。


「リリは何をしても照れたり恥ずかしがったり、距離の詰め方にはこれでも結構悩むよ」

「リリは男に免疫がないからなぁ・・・本人もだが、おじさん達も子息を近づけたがらなかったから余計にな」

「ティナがリリアンヌ嬢はそこだけは純真無垢って言ってたよ。何でかそこだけ知識も情緒も成長しないって」


確かにそこだけはそうだなとリュドヴィックは思った。


「そろそろ額や頬への口付けに慣れて欲しいね」

「まだそこか・・・1年だろ?」


予想以上の遅さにサミュエルは呆れる。


「最近は膝に乗せるのも試してるけど、ずっと真っ赤で心配になるよ」

「普段のリリアンヌ嬢からは想像できないな・・・」

「リリはな、社交は完璧だが情緒はまったく成長してない」

「でも信頼して何をしてもされるがままだから、こっちの理性を試されるよ」

「お前の我慢はまだ続くのな・・・」

「リュドも大変そうだけど、僕も大変なんだよ・・・」


夢みる乙女クリスティナの為に、慣れない甘いセリフを練習しているアンドリュー。


「アンドリュー、恥ずかしいと思うから照れるんだ」

「いや、リュドはもう少し羞恥心を持とうよ!」

「こっちまで照れていたら何も進まないだろ?」

「まぁ・・・リリアンヌ嬢はね・・・」

「アンドリュー、昨日届いてた新刊は「俺様」だ。頑張れよ!」

「俺様って・・・ほんと無理・・・」


テーブルに突っ伏しアンドリューは途方に暮れる。


「そのくらいわかりやすい方が逆に良いな。リリはやり過ぎると虐めてる気になってくる」

「手加減してやれよ。リリは恋愛に関してはお子様だからな」

「恥ずかし過ぎて涙目で見つめてくるのは、結構好きだな・・・」

「お前・・・変な性癖とか無いだろうな?」

「リリと居ると何かに目覚めそうだよ。でもサミュエルだけ悩みが無いのはずるくないか?」

「まぁ、2人に比べたらカティは普通だからな。でも「お兄様」呼びに嫉妬とかどうなんだ?」

「リリと呼ぶのは許しているんだから良いだろ?」

「俺にとっては妹だって言ってるだろ!」


3人の報復が終わる頃リストの家で奇病が流行りだし、3人はリリアンヌの「良い事」なのではと少し震えた・・・。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ