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転生したら伯爵令嬢~恋愛偏差値マイナスだけど優秀な部下(婿)を捕まえたい~  作者: 塩豆大福


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67話


平凡ブラウンさんが居なくなって平和になったけれど、ティナは少しガッカリしていたわ。


「リリ・・・つまらないわ・・・」

「あの方が居なくなって静かだものね」

「そうなの。何か新しい話題は無いかしら・・・」


平凡ブラウンさん級の方がゴロゴロ居ても困るのだけれど・・・。狩猟シーズンも終わり社交自体が少ないから、目新しい話題も無いのよね。


「昨年山に行ったように皆でどこかに行けたら良いけれど・・・私たち以外は忙しいものね」


サミュエルお兄様、アンドリュー様、カティ様は王宮勤務。リュドは領地で勉強と忙しいから、皆揃ってお茶をするのも難しいのよね。


「そうなのよね・・・ハイシーズンは無理にお休みを取って頂いたからアンディー様に我儘は言えないわ」

「しばらくは大人しく学生生活を楽しみましょう?」

「そうね」


授業後に学園内でお茶会をしたり友好関係を深めるのも結構楽しいわ。




*****




秋らしくなってきた頃。


今日は同じクラスのお友達と授業後に学園のガゼボを借りてお茶会よ。外でお茶をするのも過ごしやすくなってきたわ。


皆様、婚約者が決まっているから今日はその話題で盛り上がっているわね。


「先日、王都の自然公園にデートに行きましたの」

「まぁ、素敵ですわね」


自然公園はあれね・・・私が酔ってお花畑へ連れて行けと我儘を言った所よ。地味に黒歴史となっているわ・・・。


お花畑は公園の端で馬でも行けるけれど、メインは大きな温室。それに季節毎に色々な花が咲くから王都のデートスポットの1つよ。


「温室の中にカフェがありますの。お花を使ったメニューが見ているだけでも楽しくて、皆様にもお勧めですわ」

「素敵ね。今度のお休みにアンディー様にお願いしてみようかしら?」

「アンドリュー様ならティナのお願いは、きっと聞いてくれるわ」

「リリはお願いはしないの?」

「リュド様が王都に来るのは数日だけよ?疲れているのに悪いわ」


リリアンヌの恋愛偏差値マイナスはご令嬢方にも伝わっているので、恋愛に消極的なリリアンヌの背中を皆で常に押している。


「あら、きっと喜ばれますわよ。あそこなら遠くありませんし気分転換にもなりますわ」

「そうかしら?」

「そうですわ。リリアンヌ様からお願いされたらリュドヴィック様も喜ばれますわ」

「皆様がそう言うのなら誘ってみようかしら・・・」

「リリ、素敵な報告を期待しているわね」


リリアンヌからデートに誘わせるという方向に誘導できて皆ほっと胸をなで下ろした。


邸に帰り、リュドへ手紙を書く時になって自分から誘う恥ずかしさに手が止まったわ。


乗馬で出かける事はよくあるわ。あれもデートだけれど、専属の頃からだから何も思わなかったわ。でも・・・これは恥ずかしいわね・・・。


何とか書き上げた手紙を、翌朝メルに頼むのも照れてしまったわ。




*****




学園から帰るとリュドが出迎えてくれる。


「リリ、お帰り」

「ただいま。予定より早く戻れたのね」

「リリから嬉しいお誘いがあったからね、少し頑張ったよ」


抱き締めてくれるのは嬉しいけれど・・・エントランスだから皆が見ていて恥ずかしいわ・・・。サラの咳払いでリュドが離れる。


サロンに移動して互いの近況報告をする。リュドは今回で領地内の全ての視察終えたそう。


「馬車じゃないから移動が楽だし、小さな街や村も回れて良かったよ」

「私は馬車での視察しか許されなかったのにずるいわ・・・」

「リリは女の子だからね。それは仕方ないかな?」


護衛が居ても道中の安全なんて保証されないもの、仕方がないのはわかっているけれど・・・リュドが羨ましいわ。


「拗ねないで。リリとのデートが楽しみで頑張ったんだよ?」

「それは・・・凄く嬉しいわ」

「週末晴れると良いね」




*****




リュドとのデートの日。


メルの気合いが凄かったわ。私は黙ってされるがままよ・・・。


モーブピンクのアフタヌーンドレスにパールの装飾をつけられ手袋に指を通す。髪はゆる巻のハーフアップ。気合いが入り過ぎではないかしら?


エントランスに降りるとリュドが待っていた。


「リリ、凄く可愛いよ」

「ありがとう、リュド様も素敵よ」


リュドはグレーの上下に刺繍やベストは黒。ピンやカフスはサファイアでシンプルなのに色気があるわ・・・。専属の頃は色気のある爽やかなイケメンだったはずなのに、最近は爽やかがどこかに行ってしまったの。


メルが日傘や薄手のケープを持って一緒に馬車へ乗り込む。


「良いお天気ね」

「公園の辺りは建物が少ないから、気持ちが良さそうだね」

「初めて行くから楽しみだわ」

「リリ、初めてなの?」


何故かメルも驚いているわ。


「そんなに珍しいかしら?」

「お嬢様はアクティブな方かと思っていました」

「それは、グリーズのお陰ね。学園に入るまではハイシーズンに王都に来ても社交以外では、あまり出かけなかったもの。今もお母様やティナに誘われて観劇とかは行くけれど」

「そういえば、リリは「箱入り娘」だったね」

「ふふ、邸で過ごすのも嫌いじゃないから苦では無いのよ。でも、王都に住んでもうすぐ2年経つけれど・・・決まった場所しか行かないわね」


邸で仕事や勉強をするのも嫌じゃないわ。気分転換にグリーズに乗って馬場を走ったりするのも楽しいもの。


「リュドヴィック様!これからお嬢様とのデートは基本連れ出してくださいね!」

「そうだね。王都の色々な所にデートに行こうね、リリ」

「ふふ、どこに行くのか楽しみにしているわ」


2人が王都にはどんな所があるのか、たくさん教えてくれたわ。この先、行くのが楽しみね。


でも、巡業をしている旅の一座の話は色々な一座が来るらしくて1番気になるわ。話を聞いていると、前世のサーカスみたいな一座があるの。いつか見られるかしら?



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