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転生したら伯爵令嬢~恋愛偏差値マイナスだけど優秀な部下(婿)を捕まえたい~  作者: 塩豆大福


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43話


あれから毎日ティナと試験勉強をしたわ。


試験は座学が3日、実技が1日の4日間。座学が終わると少しほっとするわね。


「リリが勉強をみてくれたお陰で、かなり出来たと思うわ」

「本当に?良かったわ。あとは明日の実技だけね」

「早く終わって欲しいわ。あっ!リリは週末の予定は空いてる?」

「大丈夫よ。どうしたの?」

「アンドリュー様に乗馬に誘われたら、お兄様も息抜きに一緒に行くって言い出したの。リリも一緒にどうかと思って」

「ええ。大丈夫よ。どこに行く予定?」

「街道脇の森の湖よ」

「あら?結構遠くまで行くのね。とても美しく穏やかな所なのよね」

「そうなの?私初めてだから楽しみなの!」

「ティナもきっと気に入るわよ」


帰宅してサラ達にティナと乗馬に行く事を伝えると。


「お嬢様、私とメルは奥様のサロンのお手伝いがあるのでリュドに同行させますね」

「あぁ、週末だったわね」


最近流行り始めた「サロン」はご夫人が中心の同じ趣味の人達と、意見交換をしながら過ごす気軽なお茶会みたいな感じかしら?


お母様は刺繍サロンを始めたのよね。私も参加しようと思ったのだけれど刺繍は嗜み程度。お母様からも義務じゃないから無理に出るものでは無いと言われたわ。


「じゃあ、リュドお願いね。場所は魔道具を試した街道脇の森の湖。アンドリュー様とサミュエルお兄様も行くわ」

「畏まりました。クリスティナ様は馬に乗れるようになったのですね」

「あら?ティナってポニーを卒業したのかしら・・・?」


皆微妙な顔をしないで・・・気持ちはわかるけれど。


「明日確認しておくわ。アンドリュー様に乗せてもらうのなら安心なのだけれど、ゆっくり走っても2時間もあれば着くから大丈夫よ。何かあればブレスレットもあるわ」


何かしら・・・自分で言ってて不安が増したわ。




*****




無事に実技を終わらせ待ちに待った週末。


水色に白いお花の柄のアフタヌーンドレスにブリムの透けた白い女優帽をかぶせられる。帽子のお花は青の濃淡が綺麗なコサージュ、顎下で結ばれたリボンは白に細い水色のストライプ。


私が多色を好まないせいか最近は3、4色程でまとめてくれるわ。


帽子のコサージュやリボンはドレスに合わせて、サラ達が付け替えてくれるから毎回ちょっと楽しみなの。


「リュド、到着と出発の連絡もお願いね」

「はい。サラさん達も何かあれば連絡を」

「じゃあ、行ってくるわね」

「「行ってらっしゃいませ」」


集合場所のティナの邸にリュドと向かう。


「ティナが乗れるようになっていなくて安心したわ」

「ポニーでも少々危なっかしいですからね」

「そうね。何故急に体勢を崩すのかしら?いまだに不思議だわ・・・」


アンドリュー様とサミュエルお兄様は外で待っていた。私達の姿に気づくとティナがアンドリュー様の前に乗せられる。


「皆様、ご機嫌よう。良いお天気になったわね」

「じゃあ、早速出発するか」


2人で乗るのに照れているティナが可愛いわね。


「ええ。郊外まではゆっくり歩きましょう」


護衛2人と使用人も含めて8人だと結構目立つわね。郊外に出ると前後を護衛に守られ、ゆっくり駆け足になり速度を上げていく。


斜め後ろからアンドリュー様の腕の中に収まるティナを見ているとニヤニヤしちゃうわ。


「お嬢様、お顔が・・・」

「あら?ごめんなさい。でもティナが可愛くて」

「上手くいっているようで良かったですね」

「ええ。でも森の湖は魔道具の確認以来だから私も楽しみだわ」

「良い気分転換になっている様で何よりです」


確かに忙しかったけれど、リュドには疲れている様に見えていたのかしら?




*****




2時間ほどで森の湖に着いた。


「とても素敵な所ね・・・」

「これは見事だね」


冬には咲いていなかった色とりどりの花が咲き一段と美しくなっていた。


「夏は花が咲くのね。とっても綺麗・・・来て良かったわ」

「前はいつ来たんだ?」

「入学前よ。それでも美しかったわ」


私達が話している間にテーブルと椅子に布がかけられお茶の準備が整う。


「皆様、こちらへどうぞ」


軽食やお菓子が並べられ森の中でのお茶会って感じね。でも護衛が立っているのは落ち着かないわね。


「お嬢様、失礼致します」


リュドに手袋を外され、おしぼりで手を拭かれる。最近出かける時はメルと一緒が多かったから、リュドの余所行き従僕モードも落ち着かないわ・・・邸だともう少し気安いもの。


「ありがとう」

「何かお取りしますか?」

「サンドウィッチと焼き菓子をお願い」

「畏まりました」


食事をしながら皆で他愛もない話をし、のんびりと過ごす。特に危険も無い為、護衛と侍女も順番に食事を取っている。


「ねぇ、リリ。花冠作りましょうよ」

「子供の時以来だから出来るかしら?」

「教えてあげるから大丈夫よ!」


ティナに手を引かれ花を集める。座れそうな場所にハンカチを敷き並んで座り、ティナの侍女に教えて貰いながら、お喋りをしつつ丁寧に編んでいく。


「今日はね、アンドリュー様がお兄様と良い感じの令嬢が居るって教えてくれたから・・・その方もお誘いしてたの」

「居ないって事は断られたのかしら?」

「予定が入ってしまったそうよ」

「まぁ、残念ね。その方のお名前は聞いたの?」

「今日会えたらって言われていたから知らないわ」


アンドリュー様が言うのなら確実かしら?帰ったら最優先で調査しましょう。


「サミュエルお兄様が誰を選ぼうときっと良い方よ」

「そうよね!」

「いつか紹介されたら仲良くなれると良いわね」

「ええ。でもお兄様の好みって美女系よね?」

「そうねぇ・・・どなたとも一定の距離は取っているけれど美女だとガードが緩むわね・・・」

「まさにお姉様って感じの方かしら?」

「サミュエルお兄様と並ぶと美男美女ね」

「迫力がありそうだわ・・・」

「ティナとアンドリュー様は優しい雰囲気が似ていて、妖精の様な美男美女ね」

「リリ、からかわないで!帰りも乗せてもらうのよ・・・」


2人乗りが余程恥ずかしいのか、真っ赤になりながら無言で冠を編み出すティナに侍女と2人で笑ってしまったわ。



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