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転生したら伯爵令嬢~恋愛偏差値マイナスだけど優秀な部下(婿)を捕まえたい~  作者: 塩豆大福


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39話


今日はティナの婚約披露パーティの日よ。


夜会にも慣れた頃にハイシーズンが終わるのね。今までで1番忙しい3ヶ月だったわ。


今日、両親はどうしても出なければならない夜会があり、ティナ達に祝いの言葉を述べたら帰られるから、デビュタントぶりにリュドがエスコートをしてくれる。


正直・・・物凄く恥ずかしいわ・・・。


マーメイドラインのドレスはキラキラした石が縫い付けられて届いたわ・・・。ロンググローブに指を通し、銀細工にサファイアのパリュールを着けてもらう。


「お嬢様、とてもお綺麗ですわ」

「サラ、メル、いつもありがとう」


ヒールに履き替え鏡の前で確認する・・・今更だけどマーメイドラインは思った以上に恥ずかしいわね。


「ねぇ、胸を強調しすぎじゃないかしら?」

「このデザインだと普通ですわ」

「そう・・・ストールは駄目よね?」

「馬車の中なら大丈夫ですが、会場ではマナー違反でございますね」

「マダムには申しわけないけれど少しお直しをしてもらおうかしら・・・」

「では、その様に致しますね」

「お願いね」


迎えに来てくれたリュドはブルーの上下に水色と金糸の刺繍が施され、アスコットタイはアクアマリンのピンで初夏らしい装いだ。


「お嬢様、今夜はまた一段とお美しいですね。今までのドレスとは違いますから、足さばき等を確認しながら向かいましょう」

「ええ。お願いね」


リュドの手にそっと指先を乗せてゆっくり歩き出す。確かに太ももが普段よりピタっとするわ。


「歩く速さは大丈夫ですか?」

「ええ。問題は階段ね・・・何回降りても慣れないわ」

「ゆっくり行きましょう」


やっぱり、リュドの腕に頼ってしまったわ・・・颯爽と降りられる様になるのはいつかしら?


エントランスで両親と合流する。


「リリアンヌ、今日は大人っぽくして貰ったね。とても綺麗だよ」

「少し着慣れませんが・・・」

「ふふ、初々しい所が可愛いわぁ。リュド、しっかりエスコートしてね!」

「畏まりました」


馬車に乗り込むと扉が閉められる。あら?今日はサラは一緒に行かないのかしら?




*****




出迎えてくれたティナとアンドリュー様はグリーンと白のお揃いの衣装に身を包んでいた。ティナは今日も妖精さんみたいだわ。


「ティナ、アンドリュー様、ご婚約おめでとう御座います」

「リリ!すっごく素敵だわ!」

「ありがとう。ティナも素敵な妖精さんだわ」


マーメイドドレスだとティナを抱き締めやすいわね。


「リリ・・・胸すごい・・・」


それは・・・聞こえなかった事にするわ。抱擁を解くと。


「リリアンヌ嬢。本当にありがとう」

「アンドリュー様、ティナを幸せにしてあげて下さいね」

「ああ。もちろんだ」


次の招待客が来たので会場へと向かう。


「ティナが幸せそうで良かったわ」

「そうですね。しかし、あの様な調査報告をお嬢様にはもう見せたくありませんね・・・」

「あら?まだ気にしていたのね。リュドはやっぱり過保護だわ」


何人かの方とご挨拶をしているとアンドリュー様のお父様の挨拶が始まり、ティナとアンドリュー様のダンスとなる。


デビュタントの時、見に行かなかったのが悔やまれるわ・・・。


特に悪い噂も視線も感じなくてほっとする。噂で大人しくしない害虫は狙い撃ちしたから害虫駆除はもう必要無さそうね。


挨拶や談笑に疲れ休憩を兼ねてデザートを食べに行く。ちなみに乾杯のシャンパン以外はワインに見えて・・・ぶどうジュースよ。


「美味しい。甘い物は癒されるわ」

「アルコールのものは駄目ですよ」

「わかっているわ。でもシャンパンしか飲んでいないのよ?もう少しくらい飲んでも良いと思うわ」

「駄目です」


リュドとそんなやり取りをしていたらティナ達が来た。


「ティナ、もうご挨拶は良いの?」

「ええ。大丈夫よ」

「次はサミュエルお兄様ね。ティナが結婚するまでには婚約するのかしら?」

「次はリリアンヌ嬢だろ?」


サミュエルお兄様にそう言われてぶどうジュースを差し出される。


「わたくしもまだ篩にかけている最中ですから・・・どうかしら?」

「その篩に入っていない奴の可能性もあるだろ?」

「それは有り得ませんわ。養子候補も入っていますのよ」


あら?このぶどうジュース、先程の物より美味しいわ。帰りにどこの物か教えてもらおうかしら。


「でも、これからはアンドリュー様とのデートでティナと会える日が減るのね」

「週末は譲ってくれると嬉しいよ」

「ふふ、仕方ありませんわね」


デートの話だけで照れるティナが可愛いわ。今日は可愛いティナがたくさん見れますわね。


「ありがとう・・・・・・リリアンヌ嬢?アルコールを飲んだかい?」

「最初のシャンパンだけで後はぶどうジュースですわ」

「いや、それワインだから」


美味しくて半分程飲んでしまったグラスを見る。


「サミュエルお兄様・・・飲むとリュドに怒られますのよ。代わりに謝ってください!」


興奮したせいで肌が一気に上気しとろんと潤んだ瞳で睨むリリアンヌにサミュエル達は。


「「「うわぁ・・・・・・」」」

「リュド、何かすまん・・・これはまずいだろ」

「リリ・・・お酒を飲むと破壊力上がるわね・・・」

「リリアンヌ嬢、今日はもう帰った方がいいよ」

「嫌ですわ。まだティナと居ますもの!」


ティナは本当に可愛いですわ。あら?抱きしめたら真っ赤ですわね。大丈夫かしら?


「リリ・・・破壊力が・・・でも同性の特権・・・」

「お嬢様、そろそろ帰るお時間ですよ」

「もうそんな時間?楽しいと時間が早いわね」


本当はまだまだ早いが、酔ったリリアンヌはある意味危なくて会場に置いておけない。素直にリュドに従いそうなので皆無言で頷く。




*****




サミュエルとリュドでリリアンヌを隠しながら出口へ向かう。


「サミュエル様、こういうイタズラはおやめ下さい」

「本当に悪かった。今後リリには酒を勧めないと約束する」

「よろしくお願い致します」

「しかしギャップが凄いな・・・」

「お嬢様は弱いのにお酒は好きな様ですからね」

「困ったタイプだな。社交で一緒になる時は気をつけて見とくよ」

「助かります。本人に自覚が無いもので。それでは失礼致します」


馬車が来る頃にはリリアンヌはまともに歩けず、リュドに抱き抱えられて馬車に乗せられた。



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