3.「普通」の余暇の過ごし方(2)
騎士などというのは、舞台に立つ役者のようなものだ。
花形だなんだと持て囃されながら、その実役割も台詞も、舞台には決して上がらない脚本家によって定められている。
本当の支配者というものは、いつだって目立たぬ姿、時には人から蔑まれるような格好をして、暗がりに静かに佇んでいるものだ。
ルーカスは、義理の兄を見るたびに思うことを、その日も思わずにはいられなかった。
「――おやまあどうしたんだい、ルーデンの誇る色男にして武勇の騎士、新王よりむしろ王に相応しいと噂の王弟殿下が、そんなげんなりとした顔をして」
「……心にもないことを」
狡猾な脚本家は、この義兄だ。
即位してからはや一ヶ月ほど。最初の一週間でロットナーを筆頭とする「不都合な」旧臣を粛清し、あっさり自身に快適な権力基盤を整えた後は、眠れる獅子のように日がな惰眠を貪っている、フェリクス・フォン・ルーデンドルフ新王である。
彼は、即位時に見せた鮮やかな粛清劇を「ぜんぶ有能な義弟と、その部下のおかげ」というストーリーで誤魔化し、以降は相変わらず愚王の仮面を被っているのだ。
即位式以降、頻繁に招かれるようになったフェリクスの私室で、ルーカスは顔をしかめながら腰を落ち着けた。
「それで? 朝早くから人を呼び立てて、今度はなんのご用です? 言っておきますが、税滞納領地についての聞き込みも、貴族間抗争への仲裁も、騎士の領分を大きく逸脱してますから。これ以上、『騎士なんだから、不慣れな王の僕を助けてよ』の言い分でこき使われるのはごめんです」
「えー、そんな悲しいことを言わないでよ。民も僕なんかより色男の君に、困り事を解決してもらったほうが嬉しい。僕も楽――もとい、適切な資源配分ができて嬉しい。双方よしのウィンウィンじゃないか」
「俺のウィンはどちらへ」
ルーカスはぼそっと呟いたが、フェリクスは華麗にそれをスルーした。
「いやあ、それにしても、僕の周囲は有能で、本当に助かったなぁ。大抵のことは、君に頼めばたちまち解決するもんね。実に素晴らしい」
「……俺だけならまだしも、あの娘までを巻き込むのはやめてもらえませんか」
精悍な顔立ちが不機嫌そうに顰められ、声が低まる。
そう、このフェリクスは、即位式前夜の騒動でとある侍女の有用さを理解してから、隙あらば彼女――エルマを利用しようとしてくるのだ。
彼が、「王直々の命令には、身を粉にして従うのが『普通』のことだよ」などと言いくるめ、彼女にハニートラップもどきを演じさせようとした時には、それを察知したルーカスが血相を変え、止めさせたのであった。
隣国の大臣の弱みを握るつもりでハニートラップなど仕掛けようものなら、間違いない、彼女のクオリティなら国が傾く。
エルマを恩赦で世に放ってから二ヶ月ほど。
彼女の異常さを誰より知っているルーカスは、男として――というより保護者の責任として、エルマに色仕掛けなどさせるわけにはいかないのだ。
結果として、エルマを庇ったぶんが「じゃあ代わりに君が弱みを握ってきてよ」とルーカスに回されることも多く、ここ最近、彼は寝る暇もないほどなのだった。
「えー、だってあの娘、君や侍女長が命じ直したものだから、また無粋な眼鏡で顔を隠してしまったじゃない? こうでもすれば、あのきれいな顔がまた拝めるかなと期待したんだけど」
「そんな理由で傾国の危機を招かないでください。だいたい、あなたは俺たちを働かせすぎる。……口さがない者や浮き足立った者は、義兄上を差し置いて俺に接触してくる始末です」
「あはは、だってそれが狙いだし」
即位早々の、分裂を煽る動き。
ルーカスとしては、慎重さを滲ませて告げたつもりなのだが、しかしフェリクスからはあっさりと返されてしまった。彼は、まだまだ先王治世時の膿を出しきるつもりなのだろう。
「いいじゃない。第二、第三の逆臣がいるなら、早々に見極めて、処置すべきだ。ふふ、でもまあ、野心的な家臣は往々にして優秀だから、『間引き』しすぎないように注意はしなきゃいけないかな」
「…………」
ルーカスは黙って肩を竦める。
この義兄は、狡猾で冷酷で、手段を選ばないが、その根底にある治世方針は、歴代の王よりもよほど健全で崇高だ。
そしてそれが、ルーカスがフェリクスに対して、徹底的に抗う気になれない理由でもある。
自分にできるのは、せいぜい権力の中枢から距離を置くことくらい――しかしそれも、この義兄によって、強引に引き戻されつつあるのだったが。
「――失礼いたします」
とそのとき、扉の向こうから丁寧な呼びかけが聞こえ、ルーカスは顔を振り向けた。
許可を得て、先輩侍女のイレーネとともにしずしずと入室してくるのは、厚底眼鏡とひっつめ髪が印象的な、小柄な侍女。
エルマ。
フェリクス被害者の会のもうひとりだ。
今は眼鏡で地味な姿に身をやつしていることもあり、到底彼女が、元侯爵捕縛の立役者にして、現フェリクスの有能な手駒だとは信じられない。
(まったく、毎回思うが、この小柄な身体のどこに、熊を一撃で倒す膂力が隠れているのやら)
広々とした王の私室の入り口でちょこんと佇んでいるエルマを見つめながら、ルーカスはそんなことを思う。
いや、倒したのは熊だけではなかったか。
この前は遥か上空を舞う鷹に豆を投げつけて捕獲していたし、騎士の訓練場に放たれていた巨大な蛇の魔物を口笛ひとつで硬直させていたし。
そういえば、先日夜に侍女寮の近くを通りがかったときには、こっそりと焚き火をして、なにかを炙っている彼女の姿を目撃したのだった。
一瞬で証拠を隠滅されてしまったし、本人も「夏の味が恋しくて、つい」と視線を逸らすだけだったが、あのとき彼女の手に握られた串に刺さっていたのは、ルーカスの気のせいでなければ、クラーケンの触手ではなかったか――
(――……いや、やめよう)
ルーカスは無理やり思考を切り上げた。
この少女に、常識だとか普通だとか、そういった価値観を持ったまま接するのは危険だ。こちらが疲弊するだけである。
「――侍女イレーネ。ご命令のとおり、侍女エルマを連れてまいりました」
と、エルマの傍らで頭を下げていたイレーネが、自らはお役御免だとばかり、しずしずと部屋を退出しかかる。
それを、フェリクスの軽やかな声が引き留めた。
「あ、待ってくれないかな。今回は君にも協力してもらいたいことがあるんだ、イレーネ」
「……私に、でございますか?」
「そう」
城では相変わらず「凡愚」の振る舞いを押し通しているフェリクスだが、ロットナー捕縛の際に本性がばれてしまったイレーネたちに対しては、彼は特に言動を取り繕うことはしない。
狡猾そのものの笑みを浮かべ、胡散臭く告げると、イレーネは警戒したように顎を引いた。
「恐れながら、エルマとは異なり、私は陛下の特殊なご用命にお応えできる能力は持ち合わせていないように思うのですが」
「ははは、今『特殊な』ってところに『非常識な』とでも思いを込めたでしょ。君、一国の王に向かって結構ふてぶてしいよねえ。大丈夫、君のね、そのふてぶてしさと、そこそこきれいな顔を見込んで、ぜひ頼みたいことがあるんだ」
「…………」
まったく、人を苛立たせることに関しては右に出る者がいない男である。
イレーネの顔が引きつり、冷気すら漂いはじめたが、フェリクスは頓着しない。
彼は三人に向き直り、両手を広げた。
「朗報だよ、三人とも。今回は至極真っ当な、そして穏やかな依頼だ。僕はね、君たちに、フレンツェル辺境伯の領地を視察してきてほしいと思ってるんだ」
「フレンツェル領?」
ルーカスは眉を寄せながら、素早く情報を呼び起こす。
フレンツェル辺境伯領。
ルーデンの北西に位置する、ワインが名産の土地だ。
大地は肥沃だが、魔獣や魔蟲の干渉が多く、住民は古くからそれらと戦って土地を拓き、独自の文化を築いてきた。
よって、ほとんど独立した小国家の態を成していたのを、良質なワインに目を付けたルーデン王が、百年近く前に無理やり征服する形で領土化したはずだ。
経緯が経緯であるので、フレンツェル領は王都に対して敵対的だ。
王都側もそれを持て余し、かの領にはろくな助成もしていない。
通常、「辺境伯」というのは、伯爵の中の伯爵、侯爵にも準じるほどの権力を持つはずだが、ことフレンツェルについては、文字通り「辺境の地の貴族」を意味するほどである。
「――とうとう、謀反の気配でも?」
「さてねえ。フレンツェル現当主は、幼少時にはその創意工夫で領地から魔蛾を追い払った、明晰ぶりで知られる人物だ。そんな御仁が、軽薄にも王国に牙を剥くとは思えないけど……まあ逆に、自信があるからこそ歯向かう、っていう可能性もあるよね」
フェリクスはひょいと備え付けのサイドボードからワインを引っ張り出し、無造作にグラスに注ぐと、それをくるくると手で弄んだ。
「フレンツェル家の不和は有名で、領民の心は当主からすでに離れ気味だ。そんなところに謀反なんて起こしても、失敗するに決まってる。だから、そこはさして心配してないんだけど……噂では、現当主は、時折夜中に屋敷を抜け出しては、奇妙な実験をしてるらしいんだよね」
「実験、ですか?」
「そう。なんでも、沼に汚泥を注ぎ込み、魔族を召喚しているとかなんとか?」
「魔族……」
魔族とは、とうに絶えたはずの種族で、今となっては小説の中にしか存在しない生き物だ。それを召喚など。
ルーカスは胡乱げな顔つきになったが、同時に納得もしていた。
フレンツェル領は、その魔物との対決の歴史から、魔に連なる者を嫌う性質にある。
少しでも怪しげな行動があれば、見咎めずにはいられないのだろう。――それが、たとえ領主であっても。
「告発者は、領民ですか?」
「まあね。国中から人が集まると、それ相応に噂も集まる。先の舞踏会で、辺境伯家の一家が参列にやってきたとき、フレンツェル領出身の使用人たちが、ちょっと嫌そうに顔をしかめて囁き合ってたの、君たち、気付かなかった?」
「…………」
ルーカスは思わず目を見開いた。
それでは、この義兄は、国中の情報を収集するために、「即位時の舞踏会には、国中の民を招きたい」などという馬鹿げた発言をしていたというのか。
やはりこの人物は侮れない――
「さようでございますね。フレンツェル辺境伯一家を前にしたとき、同領出身の使用人たちが『陰気領主』『醜女令嬢』『病弱令息』などというコードネームで彼らを呼び称すると同時に、一様に侮蔑、嫌悪の微表情を浮かべていたのが、とても印象的でございました」
「……だから呼吸するように微表情を読むのはやめろとあれほど」
ルーカスは無意識に突っ込みつつ、内心で訂正した。
いや、やはり、一番侮れないのはこの娘だ。
あれほど激しくダンスを踊っていたというのに、いったいいつの間にそれらを観察する余裕があったというのか――。
「あの」
とそのとき、神妙に話を聞いていたイレーネが、おずおずと切り出した。
「それがどのように、私にも繋がるのでしょうか」
もっともな質問だ。
警戒心も露わに問う侍女に対し、フェリクスはにこりと小首を傾げた。
「ああ、それはね。ほら、王家から『めちゃくちゃ疑ってます』っていう態で騎士団を差し向けるのも照れるじゃない。だから、今回ルーカスには、騎士団中隊長としてでも、王弟としてでもなく、あくまで休暇のぶらり旅っていう形で入境してもらおうと思ってさ。そのとき、きれいどころの下級貴族の娘を、一人くらい連れてた方が、彼の場合には自然でしょ」
「…………」
実際、下級貴族の未亡人と、馴染みの貴族の屋敷に遊びに行ったこともあるルーカスとしては、なにも言い返せなかった。
「恋人のふり、ということですか……? あら! それでしたら、ぜひこちらのエルマに――」
「いや、素顔だと目立ちすぎるし、眼鏡姿だと設定と違和感が生じるから。彼女は戦力としてすごく期待しているけど、ルーカスの相手役としては無しだね」
「私個人といたしましても、遊び人の恋人役はご遠慮願いたいです」
ロマンス小説めいたシチュエーションに興奮したらしいイレーネが、にわかに声を張り上げるが、それはフェリクスとエルマ当人の双方向から遮られた。
後者の反論は、ルーカスの心を地味に抉っていった。
「ま、そういうわけでさ。未婚の君の評判が落ちないよう、城での情報操作は僕がしておくし、報酬も弾むから、頑張って来てよ。僕は玉座を温めるのに忙しいからさ」
「お言葉ですが、この時期忙しいのは全国民同じでございます。収穫祭の長期休暇には、久々に家に帰れると思っていましたのに……特別手当も付けてくださいますよね?」
強引にまとめようとするフェリクスに、イレーネがちょっと不服そうに申し立てる。
すると、それを聞き取ったエルマが、ことりと首を傾げた。
「収穫祭? ……とはなんでしょう?」
なにやら、収穫祭という単語そのものが聞き慣れない様子である。
イレーネはぱっとエルマに振り向くと、信じられないというように問いただした。
「いやだわ、エルマ! まさか収穫祭を知らないの!?」
「はあ、名前から察するに祝祭事なのでしょうけれど、監獄では基本的に、なにかを祝うことはしませんから」
「そうは言うが、その年の実りに感謝する祭だぞ。なにかしら祝わないことには、収穫年の区切りもつかないだろう。獄内でも、食を賄うための菜園か農場があるはずだが」
ルーカスが怪訝そうに指摘すると、エルマははて、と目を瞬かせた。
「年の区切り、とおっしゃいますが、収穫によって一年を区切るということがおかしいですよね」
「……なんだと?」
「え? だって普通、野菜や穀物って一年中収穫できませんか? 少なくとも獄内はそうでしたが」
狂博士ホルストが遺伝子組み換えを行い、囚人を総動員して厳格な温室栽培を維持するヴァルツァー監獄では、四季の野菜が年中収穫し放題なのである。
そうとは知らないルーカスたちは、無意識に眉間の皺を深めた。
「…………なんだと?」
「…………なんですって?」
イレーネも、困惑気に重ねて問う。
「か、仮に獄内の菜園が素晴らしく肥沃な環境だったのだとしても……でも、収穫祭よ? 一年の中の最大のイベントよ? なにかしらはしていたでしょう?」
「なにかしら、とは」
「そりゃあ……家族で集まって一年を振り返ったり、踊ったり、新しいワインの樽を開けたり、あとは恋人や親しい友人を紹介しあったり――って、それはさすがに獄内では無理かもしれないけど、なにかそれっぽいことよ! あとは、市で小物を買って贈り合ったりとか、いろいろあるでしょ、いろいろ!」
エルマは興味深そうにそれらの情報を聞いていたが、しばし考え、それから「ああ」と手を打った。
「今思えば、年に一度、囚人全員を招集する集会がありました。その一年で最も反抗的だった囚人を振り返り、屋上の手すりで踊らせたり、ワインの樽に沈めたりしていましたが、もしかしたらそれがそうだったのかもしれません」
「絶対違うわよそれ!!」
噂にたがわぬ監獄の残虐な環境に、イレーネはぎょっとして叫び出した。
「なんて恐ろしいところなの!? 看守の悪逆ぶりは鬼畜の域よ。囚人の尊厳を蹂躙しきっているわ!」
「…………」
なんとなく、蹂躙している側も囚人なのですが、とは言い出せないエルマであった。
イレーネは神妙な顔つきになると、エルマの袖をきゅっと掴み、真剣な声で告げた。
「ねえ、エルマ。やはりあなた、そんな監獄に帰ったりなんかしないで、ずっとこちらにいるべきだわ。今回のご命令も、一緒にこなしましょうよ。私、もっとあなたと一緒にいて、こちらの『普通』というものを、いっぱい教えてあげたいわ」
「……ええと」
エルマはちょっと困惑したように顎を引いた。
微表情を読み、一瞬で事件の黒幕を言い当てるほどの洞察力に優れた彼女だが、それだけに、実はこうしたストレートな物言いには大変弱いのだ。
「そうですね……」
「なあに? なにが不満?」
「不満と言いますか、そもそも一介の侍女に、王直々のご下命を賜るというこの展開自体が不思議で仕方ないのですが」
「それを言ったら、私も同じだわ。一緒よ? ほら、普通じゃないの」
もごもごとした反論を、イレーネは強気に封じていく。
そこに、フェリクスがぱんと手を打った。
「よし、じゃあこうしないかい?」
彼はにこりと笑みを浮かべ、エルマを見つめる。
「君、やたら『普通』にこだわってるよね。たしか、普通の女の子になりなさいって、母親から言われてるんだっけ。なら――今回の件がスムーズに終わったらさ、その証明として僕が一筆書いてあげるよ」
「え……?」
「だってほら、王の命じる通り働くって、いたって普通なことだし。王とは城中の人間の雇用主。君がきっちり任務を果たしたら、その勤務態度をもって、『当方で働いているお宅のお嬢さんは、大層普通な人物です』って書いてあげる。それを持って、里帰りでもなんでもしたらいいじゃない」
めちゃくちゃな報酬だ。
だが、フェリクス以上にめちゃくちゃな思考回路を持ち合わせたエルマは、ぱっと顔を輝かせた。――いや、物理的には眼鏡がきらりと光っただけなのだが。
「――……はい。必ずや、この命に代えましても」
「そこまで前のめりになるのか!?」
意外なやる気を見せたエルマに、ついルーカスは突っ込んでしまう。
イレーネは、渾身の説得にもかかわらず、相変わらず里帰りにこだわっているらしい友人に、少し唇を尖らせたものの、収穫祭の時期も一緒に過ごせるということで、意識的に気持ちを切り替えた。
「――じゃ、決まりだね」
機嫌よくフェリクスが宣言する。
「女にだらしないルーカスと、そこそこ美少女の男爵令嬢イレーネは、一時的な恋人。エルマは、二人きりだとあからさまだから、っていう理由で巻き込まれた冴えない侍女。フレンツェル辺境伯の屋敷および領内で起こっていることを、しっかり視察してきてくれたまえ」
「女にだらしない……」
「そこそこ美少女……」
「冴えない侍女……」
対する三人は、微妙な表情を隠さずにぼそりと呟く。
そんなこんなで、彼らの収穫祭近辺の過ごし方は決まってしまったのであった。
監獄サイドを挟み、次エピソードから物語が動きはじめる予定です。エルマの活躍まで、もう少しお待ちくださいませ。