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兄弟姉妹紹介します‼

 俺が目覚めてから20年の月日が流れた。

現在の俺の歳は10歳だ。

20年も経って10歳というのはおかしなことだが、別に俺の頭がおかしくなった訳では当然ない。

簡単にいうと右手の再生フェニックス能力が原因だ。何百回と実験をしていたため体の年齢があまり成長しなかったのだ。幸い記憶は、最高でも1週間程度しか無くすだけで済んでいる。

再生フェニックスも今では、この皮手袋ウロボロスを着けることによって調整が出来るようになった。

 実はあの時、赤ん坊と一緒にこの皮手袋ウロボロスもありこの皮手袋ウロボロスなしだと能力が勝手に発動してしまうのだ。

つまりこの皮手袋ウロボロスは、オンとオフの役割を果たしてくれるのだ。

ちなみにあの地下室事態が、この皮手袋ウロボロスと同じ効果を一時的に発揮していたためあの時、勝手に右手の能力が発動しなかった訳だ。

 しっかし本当にこの皮手袋ウロボロスは不思議だよなー俺の再生フェニックスの能力が全く効かないからな

 20年間俺は自分の力のことを研究してきたがこの皮手袋ウロボロス以外の物はどんなモノでも再生させることも無に帰すことも出来ていた。

一様、再生フェニックスは効いているがいつまで経っても皮手袋のままの形から変わらないのだ。

だから常にはめているわけだが、取りあえずいろいろあって実は今日のこの日は俺の10歳の誕生日であったりするのだが一体いつまで目隠しをしていればいいのか。

「おーいまだこれ取ったらダメなのか?にーちゃんそろそろ疲れたんだが」

「ま、待っておにーちゃんあともーすぐだから」

妹たちが慌てて準備している様子が見なくても分かったが聞こえないフリをする。

 そして

「おにーちゃん取ってもいいよー」

「兄ー待たせた」

「もおーユウねーが遅いから」

妹たちの許可も得たので目隠しを外すと

「お誕生日おめでとう、おにーちゃん

             、兄ー

             、フェスにー 」

もう毎年のようにやっていることなので慣れたが妹たちが俺の誕生日を祝ってくれたのだ。

「おう、ありがとうな、っていうかこの豪華な食事はどうしたんだ?」

テーブルの上には普段は余り狩れない鳥の丸焼きとりっぱなケーキがあった。

「へへーん、オレとユウねーで狩って来たんだ、凄いだろ」

「ん、兄ーの為に作った」

弟と妹が自慢するように胸を張る。

 こうして改めて妹たちの成長を見ると赤ん坊だった頃が懐かしく思う。

 長女のエル、俺の1つ下で9歳だ。名前は種族がエルフの上二文字を取るだけの安易な考えだがエルと俺が名付けた。

 魔法が得意でこの年で上級魔法が使えるのでさすがは元伝説のエルフと呼ばれただけはある。

 次女のユウ、7歳。やはり名前は元勇者だから上二文字でユウだ。

 この子は、剣術が得意だ。7歳にして達人の領域に達している神童だ。

この前なんて魔物を木刀で倒すという離れ技を見せられたほどだ。

 次男のマオ。その名の通り魔王から取った名だ。

俺たちの中では、一番下の6歳。

こいつは、魔族だからなのか元魔王だったからなのかは知らないが兄弟姉妹きょうだいで一番の怪力の持ち主だ。平気で自分の数倍はある岩を持ち上げてたしな……。          

今はその力を活かし魔闘まとうという魔法で肉体を強化して戦う訓練中だ。

あまり関係はないが俺の紹介もしておこう。

俺の名前フェス。名前は、能力のフェニックスの上二文字と下一文字からとった。さすがに名前でフェはないなと思い下からとった。

俺たちは種族はバラバラだが、めんどくさっかたので兄弟姉妹ということにして妹たちには話している。


 俺の誕生日会も終わりかたずけをしていると雨が降り出した。

「3人とも悪いけど洗濯物を急いで取り込んでくれ」

外に干した洗濯物を心配して窓の外を見ると急いで取り込んでいる3人の姿が見えた。

そのことに苦笑しながら俺は思うのだった。

(雨、すぐにやめばいいけど)

そんな思いとは裏腹に雨は3日間降り続けるのだった。

そしてこの雨が止んだ時、大きな試練が起きることを俺たち兄弟姉妹はまだ知らなかった。



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