8人目の手記
それは良く晴れた、とても暑い夏の日の事でした。
僕は、あるサークルの仲間8人でとある海岸に遊びに行きました。
他愛もなくふざけて、はしゃいでいたと思います。
そして、瞬く間に日が落ちました。
明りの無い海。
月も星も無かったと思います。
真っ暗です。
暗黒の闇に呑まれてしまったかの様でした。
暗い中を全員で歩きました。
無言でした。
何故でしょう。先程まで、あんなにはしゃいでいたのに。
無言のまま、歩きました。
目的地は、誰も解らなかったと思います。
いや、当てもなく歩いたというよりも、呼ばれたんでしょうね。
皆、無言で同じ方向に歩きましたかえら。
暫く歩いて行くと、囁き声が幽かに聞こえてきました。
僕らではありません。
よく目を凝らしました。すると・・・。
そこには、7人の男女がいるではありませんか。
奇妙です。
7人は、一列に並んでいるではないですか。
しかも、7人の年代はバラバラ。
一列に並んで、皆、互いに貌を向け合っている者はいないのです。
それなのに、楽しそうでした。いや、楽しそうだと思い込んでいたのです。
その時僕は、頭の中に靄が掛かって、ふわふわと酩酊した気分でした。
泡立つ全身の肌も、海の夜風が冷たいからかと思っていたのです。
そうして、一歩また一歩とその7人に近づいて行きました。
近づくにつれて、足は重くなって、頭の靄も濃くなっていきました。
すると、仲間のうち1人が急に泡を吹いて斃れました。
先頭を切って、7人に近づいて行った奴です。
何故か僕らは、誰一人として慌てませんでした。
それどころか、何も感じなかったのです。
斃れた一人は、ピクピクと痙攣して、直ぐに動かなくなりました。
そして、気がつくと、7人の一番後ろにいました。
不思議です。
7人の後ろに1人が並びに加わったのに、やっぱり7人しかいないんです。
いつの間にか、1人がいなくなってました。
前の6人は、手を叩いてます。
楽しい事でもあったのでしょうか。
変な感じです。
不思議に思っていたら、次々に仲間が斃れて、
気がつくとやっぱり列の最後尾に並んでいるんです。
7人目の仲間が列に加わった時、仲間たちだけの列になりました。
皆、手を叩いて、喜んでいたのでしょうか?
でも、やっぱり変です。
僕は、その違和感に気がついたのです。
そう、みんな、裏拍手をしていたのです。
僕は、最後に残されました。
なんだか寂しくなったので、僕も列に加わろうと思いました。
でも、僕の意識は、途切れました。
僕は見知らぬ部屋にいます。
白い壁に囲まれています。
僕らは、ここから出られません。
出してくれないのです。
1部屋にぎゅうぎゅうに詰められています。
僕がこの前、先生に狭いと文句を言ったのですが、
全然解ってくれません。
ただカルテに書き記しているだけなんです。
職務怠慢です。
今度は、皆で文句を言ってやろうと思います。
でも、皆は乗り気じゃないみたい。
誰も話をしてくれません。
僕をじぃと見つめているだけです。
僕が寝ているベットの脇で、一列に並んでね。




