第二話 告白。
ことの発端はその日の昼休みのことだった。
「みおーなんかおまえに用があるやついるから放課後に屋上にいってくれるか?」
「私に?だれが?」
「それは行けば分かるから」
そらにそう言われ、みおの頭の上には?が増える一方である。
「なんか疑わしいから嫌。」
「え、いやほんと頼むってー!俺が言うんだから心配ないだろー?」
「そらだから余計疑ってんの!」
ここまで彼女の拒否する理由とは今までの過去にあった。
こうしてよくわからないまま押しつけられては、その度にひどい目にあった。一つ例を挙げるなら去年のことだ。
全く同じように屋上に呼ばれ、目の前にいた見知らぬ女子にはたかれたのだ。
「っ!いきなり何すんの!」
「うるさいっ!私からそらを奪ったくせに!」
「はあ?なんで私がそらなんか」
「とぼけても無駄よ!全部そらから聞いたんだから!そらをその気にさせたことだって、一夜を共に過ごしたことだって、全部しってるんだから」
みおは唖然とした。そらを奪った?ましてや二人でそういう行為におよんだ?・・・ざけんな!
そこまで思った時にやっと全てを理解した。
みおを悪役にして、そこまでしてそらはもう飽きた彼女の処理を自分に押しつけたのだ。
「何よ!さっきから黙っちゃって!図星だから何も言い返せないの!?」
「あのやろう・・・。」
「へ!?」
みおの低く、ドス黒い声にその女生徒は思わず身震いをした。
「落ち着いて聞いてね。きっとあなたは・・・」
そしてみおは自分の推理を、いやもうほぼ事実を話した。
「・・・そんな・・・」
「急な話で信じられないかもしれないけど、
そらはそういうやつなんだよ。あなたはすごく綺麗なひとだから、そらなんかよりずっといいひとと結ばれるよ。」
「・・・うん。うん!ありがとう!なんかすっきりしたわ!さっきはぶっちゃってゴメンなさい」
「いやいいんだよ。相談だったらいつでものるからね。」
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こういった具合だ。ちなみにその女生徒とは今でも友好関係がある。
「とにかく、私はもうあんな目にあうのまっぴらゴメンだから!」
「だから今回はホント大丈夫だから信じて!」
「いやだっ『キーンコーンカーンコーン』
そしてそのまま放課後に。そらを無視するならまだしも、他の人を傷ついたまま放置はできない。と、みおの良心が働いたのだ。そしていったん深呼吸をし、覚悟を決めて屋上のドアを開く。
「よ、みお」
「へ!?」
思わず間抜けな声が出てしまい慌てて口をふさぐ。屋上にいたのはみおを呼んだ張本人だったのだ。今度はそらも立ち会うのかと考えを巡らせたが
他に誰もいないためすぐに打ち消された。
そして考え込むみおにそらがこえをかけた。
「ねぇ、みお」
「・・・・・・?」
「好きだよみお。俺と付き合って」
「・・・!?!?」
急な進展に声が出ないみお。そして無意識のままに逃げようとしていたみおの腕をそらがガッチリと掴む。
ここでテイクバック。
「何の冗談?」
「だから冗談じゃないってば。」
「だってあり得ないじゃん!」
「好きって感情に理由はいらないよ。」
「このキザ野郎。」
「褒め言葉としておくよ」
もうこの男に何を言っても無駄だと判断した
みおは掴まれたうでを振り払って
「ごめんなさい!付き合えません!」
とだけ言って屋上から逃げるよに走り去って
いった。
「おもしろくなってきたな・・・絶対好きにさせてあげるから。」
ニヤリと1人で笑うそらを残して。




