第二十話 雨の後には虹がくる
徐々にお気に入りにしてくれるひとが増えてきてますね!嬉しい限りです!
その日から解決までにかかる時間はそう長くはなかった。
そらが介入した後は純菜や琴美も大胆な行動を起こすようになり、みおをいじめていたグループのうちのひどい人は転校したものもいたくらいだ。
先日みおを突き落とした2人組はそらの手によって確実に、かつ迅速に潰された。
実際に暴力をふるって潰した訳ではなく、どんな手を使ったのか尋ねても
『ん?ふふふ、俺はいざって時は怖いよ?』と笑顔で言われたので思わずみおも身震いしてしまったくらいだ。
何よりもそのドス黒いオーラに。
そんなことがあった夏、秋も走るように去って行き、肌がツンとするような寒い冬がやってきた。
「んー。冬のにおいってなんかいいよねぇ」
他の季節では感じられない冬のにおい。
それは少し寂しくもあり、けれども心を落ち着かせてくれるにおいだとみおは言う。
「ねえみお。それもいいんだけど今日何の日だか知ってる?」
「ん、今日は・・・そだね、仏滅だね。」
「そ、そーじゃなくて」
「あ、じゃ、私たちの地区は今日燃えるゴミの日だよ」
「・・・はあ」
そらの足取りが重くなる。
それに気づいたみおは必死に思い出そうとするのだが、まったく思い出せる気配がない。
「今日は付き合って五ヶ月の日!」
「あ、忘れてた」
「先月も言ったじゃん・・・」
「あはは・・・ごめん」
「それだけじゃなくてね、俺がこんなに付き合ったのはみおが初めてなんだよ?」
「え?・・・あ、確かにね」
そらが今までに付き合った人の中で一番長かったのは四ヶ月と十六日だ。
今まで17年間もご近所さんだったのだからそのうちの五ヶ月なんてほんの一部にすぎないのだけれどもみおにとっても大事な時間であることに違いはない・・・のだが。
「はあ・・・俺の想いって重いのかなあ」
「ぶ、親父ギャグじゃん」
・・・こんな具合なのだ。
確かに彼氏彼女であるのだが今までが今まで、元々幼なじみなのだから関係は密接なものだった。
だからたいして変わりは無かった。
「じゃねそら。」
「あ、ちょっと待って」
一回背を向いたみおはもう一度そらの方へと振り返る。それと同時に『チュ』というホントに小さな音のリップ音。
「バイバイのキスだよ」
「はいはい、じゃあね」
こうしてキスをしたりするようになったことを除いては。
「あ、でもあの行為はあの日以来してないからね!」
何か付け足すように話す笠原みお。
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「合鍵を渡されたのが失敗だった・・・」
最近は目覚ましを壊すことが無くなった。
それも幼なじみ兼彼氏が朝やってくるからだ。
「俺って葵さんから信頼されてるよね~」
「まったくお母さんは!」
葵がそらにみおの家の合鍵を渡したのだ。
「でもみおの寝顔見ると襲いたくなるから大変だよ~朝なんかただでさえ元気なのに。」
「このドスケベ!」
ということでみおは自分で起きる習慣を身につけざるを得なくなった。
平凡だけれど平和な日常。
それがずっと続くとは限らないわけで・・・




