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転生したらリジェネ持ちになったせいで吸血鬼美少女三姉妹に「味が薄くならない」と気に入られ、血袋として永遠に吸われ続ける地獄が始まった件

作者: 魚住エスカ
掲載日:2026/06/06

「このゲームのガチャほんと渋い……え?」

 気がついた時には目の前に車。慌てふためくジジイの顔が俺の目に焼きついた。

 そんな顔が見えなくなったと思ったら別のジジイが目の前にいる。今度のジジイはものすごく神々しい。

「汝は死んだ。あまりにも報われなさすぎるので、この中で好きなスキルを持って転生していいぞ」

「あ、神様的なやつですか。じゃあ、これで」

「リジェネか。承知。では行ってまいれ」

 目を開けるとそこはゲームで見たようなファンタジーらしい街の中。

「こんなところで何してるんだお前」

「どこですかここ」

「アロイの街だ。見知らぬ顔でその格好……もしや転生者か?」

「話がわかりすぎて最高。そうです。なので身銭もないです」

「運がいいな、俺はギルド酒場のマスターだ、働き口は用意してやる。ついでに泊まっていくといい」

「あぁ、神様はジジイだけじゃない」

「はい?」

「こっちの話です」

 歩いて5分くらいの所にでかい酒場があった。中はいろんな冒険者的な人々で賑わっている。

 特にカウンター近くにある掲示板の周りには人がたくさんいる。

 俺はこれぞ「ゲームで見たことあるやつ!」とテンションが上がっていく。

 突如そんな酒場の雰囲気が凍りつく。

「ナイツだ……」

 まるで夜が目の前に来たかのような漆黒の鎧を纏った3人組。おお、確かに強そうだ。

 そのリーダーらしき人が掲示板へ向かうと人は一歩下がる。

 サラッと見てすぐに一枚剥がし、マスターの元へ。

「ナイツならやってくれると信じてる」

 マスターが前金と詳細情報の書かれてるであろうメモを渡すとすぐにその3人は踵を返して酒場を出ていった。

「誰ですかあの人たち」

 すぐに俺はマスターの元に駆け寄って小声で聞いた。

「あぁ、ナイツってパーティだ。この街で有名な凄腕バウンティハンターだな。いつも難題はあのパーティがやってくれる」

 へぇ、やっぱ強い人は佇まいから違うな。

 さぞかし屈強なお方達なのだろう。あの鎧、めちゃくちゃ重そうだったし。

 かたや俺はこの樽を持ち上げられないといったら、マスターに貧弱だなと言われた始末。

 日は暮れていき、蝋燭とランプに火をつけて回った。

 夜になっていくと酒場として盛り上がってくる。

 更に夜がふけてきて、誰も客がいなくなった。

 バタンと勢いよく扉を開く。

 金属が擦れる、重たい音が三つ。

 あぁ、ナイツの3人が帰ってきた。

「もう済んだのかい?流石」

 と、報酬をマスターが渡す直前、リーダーらしい人は俺を指さす。

「なるほど。あいつでいいのか?まあ、バイトにしては非力だしお好きに」

「はっきりと戦力外通告してくれますね……」

 とか言ってるとそのリーダーは黙って俺の服の襟を掴んで運ぶ。首が閉まる。

「ちょっと、待って、苦しい!」

 少し引く手が緩む。しかし束の間、部屋に押し込まれる。広めの客室の手前に尻餅をつく。

「ちょっと、邪魔だから早く奥行って」

 女性の声……?

「うっ……、いきなり蹴るとか酷い!」

「遅い!つっかえてるから」

 3人とも部屋に入る。そして甲冑を取る。

 その兜の下はなんとも綺麗で可愛い女の子ではないか。俺はそのギャップに目を右往左往。信じられない。

 後の二人もめっちゃ可愛い!

「鼻の下伸ばしてるんじゃないわよ」

「あっ、ちょっ、鎧で蹴らないで……痛い」

「ほらほらー、あんまりいじめちゃダメだよ姉さん。逃げちゃうじゃん」

 優しそうな顔、天使な多分妹さん。そうすぐには逃げませんよ。俺は。

「で、何で今日の報酬これにしたの?」

 尋ねられた無口のリーダーはやっと話し出す。

「コイツのスキルが見えたんだ。活用できるはずだ」

 待って、リジェネを選んだけどそれがどう結びつくんですかね!?

「なるほど、じゃあ本人に聞いちゃお」

 妹さんが俺の顔元に!近い!吐息がかかる!

「何のスキル持ってるの?」

「へっ、はっ、り、リジェネです」

 だっさい返事で答えた。

「わお、じゃあいいよね!」

 キスされる!

「わーっ!心の準備!!」

 唇は逸れて首元へ。

「ええええ、待って噛まれた!!」

「あー、ずるいぞ!どれくらいの速度で回復するのか知らんが死ぬことはないよな!」

 姉さんも俺の手首掴んで噛んでくる!

「節操ないな。だが私も腹が減った」

 リーダーも反対の手首を!

 こうして俺はギリ貧血ぐらいのところでずーっと血を吸われ続ける。

 身動きも取れずに。だんだん痛みにも慣れてきてむしろご褒美みたいになってきた。

 そうか、この3人、吸血鬼だったか……。今更だが。

「ふう、姉さん、この人回復量やばい、最高」

 すっごく満たされた顔で立ち上がる妹さん。

「確かに、今までのリジェネスキル持ちよりも美味しいし」

 姉さんのお口に合ったそうです。

「私の見込んだとおりだろ」

 リーダーもその鉄仮面な表情をほころばせていた。

「何よりこってりがずっと続くのいいわね」

 血液検査されてる!?こってりマシマシラーメン好きなのバレる!

「確かに~相当栄養状態いい人間ね」

「という事で人間、これから我々の食料としてよろしく頼む」

 リーダーが力強くこちらを見る。

「いや、もう意味わかんないです……フラフラなんですけど」

 この日から俺がリジェネスキルを選んでしまったが故の地獄が始まってしまった。

 ……でも、こんなかわいい吸血鬼たちなら、いいかも。

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