#168 初詣
「やば、もう紅白じゃない!」
「紅白だからって蛍の光は流さないで!」
「ゆく年くる年…なら神楽阪の神社に行こう!」
みなさん今年一年はいかがでしたか?僕は何も変わらない一年でした。年が明ければテストが始まるというが、そんなの考えたことはなかった。テストがないから不思議だったが、実は年始になったということを初めて知ったのは、神社での事だった。
「今の鐘って何回目?」
「100回目ぐらいじゃないでしょうか。しかしここの神社も結構いますね。」
「そりゃ神楽阪だから…」
「ひーくん!あけおめ!」
「飛翔さん!こっちですよ!」
「雪とさくらじゃないか。あけましておめでとうございます!」
「明けましておめでとうです。さて甘酒でも行きましょう!」
「美味しいよね。なぜかこの時期になると飲みたくなるんだよね。」
「わかる。ところでひーくん、他のお連れ様は?」
「後ろでお参り中。僕もこの後するんだけど。」
「そうでしたか。なら飲みながら願いましょう!」
「…りますように。」
「なにを祈ったの?」
「うーん…家内安全?」
「まぁ、そんな感じだね。」
「飛翔さん、あけおめです!」
「あけましておめでとう。」
「あれ?この子たちは…」
「さくら、ちょっとそこで待っててね。」
「…実は、謝りたくて…」
「はっきり言って、君たちのやったことはひーくんが許しても、さくらは許してくれないと思うよ。」
「それはわかってます。だけど…いちおう形だけでも…」
「…許してもらえなくても、それは受け入れるつもりです。さくらにはとってもいやな思いをさせてしまった…それは変わらない事実ですから。」
「…夜晴ちゃんと美悠ちゃん…やっぱり来たんだね。どうしてここに?」
「さくらちゃん…その…いじめてしまって本当にごめんなさい。あなたのことが羨ましくて…つい…」
「その…私たちはもうかかわることはないと思うから。その方が…あなたにとって最も幸せだと思うから…」
「…そうなんだね。それだったらもういいよ。」
「あ…さくらがガチでキレてる。」
「…仕方ないよ。ずっといじめていたんだから。さくらは…あの子たちともうかかわりたくないという意思が伝わってきたよ。」
「そうなんだ…」
「てかひーくん、さくらちゃんと出会ったきっかけ、あの子たちを助けたことでしょ。」
「…ここに来た頃ね。帰りの道で罵声が聞こえたから見に行ったらいじめられていたのが見えて…いてもたってもいられずに殴ったんだ。」
「そっか。そういう正義感は転生前と変わらないね。」
「いつも自然と体が動くんだ。」
「いいじゃん。その意気だよ。何事も変わらないのが一番いいんだよ。」
「そうだね。」
え…僕が祈ったこと…?世界に争いも何もなくなってすべて平和になりますように。かな…




