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#166 みんなのクリスマス


「クリスマスプレゼントはなんでしたか?」

「わたくしはペンダントですわ。アメジストの。」

「飛翔さんはいい彼氏ですね。遥希が私にくれたのは翡翠の指輪なのに…」


翡翠だっていいじゃない。大事なのは気持ちだから。みなさんどうも、結花さんにもらったプレゼントは包丁の砥石でした。確かに欲しかったけど形に残るものが良かった。


「彼氏と彼女で過ごすクリスマスも楽しいけど、やっぱり仲良い人同士で過ごすのがいいよね。」

「それはそうですわね。真利亜さんも千明さんも仲良さそうですしね。」

「マリアでいいって。」

「ちーちゃんの方が親しみ良いでしょ?」

「そうか、ちーちゃん。」

「私いちおう大家なので少しだけ…戸惑いますね…」

「ミーシャはどうなの?」

「ミーシャって言っても誰にも伝わりませんよ。」

「美咲希ちゃんの事でしたか。」

「ミーシャ、あずにゃん、みのりん、ちー、ひー…あと二人だけだね。」

「このあだ名…誰が誰かわからなくなるって…」

「いいじゃない。あと私には敬語禁止だよ。」

「…それならもうこの広場は敬語を禁止しましょう!」

「無理しなくてもいいからね。キャラ的に必要ならやめるべきじゃないと思うし。」

「そうですわね。わたくしはこのままでいいでしょう。」

「ミーシャとみのりんは治ると思うわ。」

「というか私引っ越すんですよ。」

「突然!?」

「あ、そういえばそうだったっけ。」

「マリア!?」

「実はね、あずにゃんとミーシャは引っ越しするんだって。」

「初めて知りましたわ…」

「引っ越し先は二人ともみなみのだって。」

「みなみの好きだねぇ。」

「新興住宅街だからだよ。あそこにはアーサー王がいるという噂だし。」

「アーサー王…!?」

「アーサー王伝説もクトゥルフ神話もこの世界なら来ますからね。」

「この世界…なんでもありになったな。」

「引きこもるか喧嘩して人に迷惑かけなければ何をしてもいいんですよ。」

「そうだったのか…」

「そういう意味では楽なの。ある意味ではサナトリウム。」

「千明さんって頭いいんですね。」

「ちーちゃんでいいって…ところで飛翔、ここから引っ越したいんだってね。いいと思うよ。でも、結花さんはとっても悲しむと思うよ。」

「え…」

「結花さんの涙が見たいか、笑顔が見たいか、それは君の選択次第だよ。」

「…僕はどっちを選べばいいんだ…」

「飛翔さん、ここは分岐点です。どっちに転んでもきっと大丈夫です。話は進んでいくわけですから。」

「そんなの…選択肢は一択だ!」

「さぁ…選ぶときです。」

「結花さん、僕は引っ越さないよ。ここにいるから。そばにいるから。」

「…はい!」


曇天の空の下、もうすぐ年越しだからこそ、今年最後のクリスマスプレゼントになったかな。

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