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#141 サヨナラバス


「まもなくバスが出発します!」

「すみません!」

「おお!お客様1号だ!」


みなさんどうも、夜見川行きのバスは神楽阪始発とはいえ誰も乗らないので景色をゆっくり見ていく飛翔です。運賃は往復3000、色々あって13000持ってきたのであとで払おうかな…


「あ、今日の運転士の古明地真鈴(こめいじまりん)です!副業で占いとかやってます!お客さんはどちらまで?」

「夜見川駅前。終点までです。」

「あー、終点ね。1500モイを頂戴。」

「…いろいろな通貨があるんだな…円、モイ、ルーシェ…どうなってるんだ?」

「神楽坂下…あ、夜見川駅前行きです」

「すみません、夜見川駅前まで。」

「はい1500モイ。」

「いったいどういう通貨システムなんだ?」

「あ、通貨について気になってるの?教えてあげるね。この世界は基本的にモイなの。でも円は同じ価値だから使えるの。ルーシェというのは学校で使える金貨ね。特にキララ大学はこのルーシェが必要なの。あともう一つベルがあるんだけど、これは…」

「あ、ありがとうございます。」

「いえ。私はジャーナリストの由良千明(ゆらちあき)。あなたは?」

「神崎飛翔です。」

「飛翔ね。友達の佳奈から聞いたけど、もしかして死に場所を探してるの?」

「…まぁ…」

「そう、私は何も言わないけど、あなたを大事にしている人は探しに来るかもよ。」

「そんな人いるんですかね…」

「きっといますよ!少なくても私は大事ですよ。この便に乗ったお客さんですから!」

「私も一人だったらつまらなかった。このバスはあまり景色が綺麗じゃないから。本当は話し相手が欲しかった。でも、今日はいた。楽しかった。」

「そうか…」

「ふふ、帰りも一緒だといいですね!」

「…もう目的地か。」

「そうですね…ふふ、行ってらっしゃい!」

「私は仕事があるので…どうぞ楽しんで。」


こうして僕は夜見川を一人で歩くことにした。どこかで見たことのある人、どこかで感じたことのある感じ…これは…


「…気のせいか…きっと幻覚か…これから死ぬのかな…」

「飛翔さん…」

「今度は幻聴…誰かが呼んでいる…」

「飛翔さん!」

「強く…引っ張られてる!?待って!」

「…飛翔さん…覚えてますか?」

「誰…?」

「私は大聖寺(だいしょうじ)るる…天使になれなかったものです。覚えてないですか?」

「本当に誰?」

「…はるかちゃんから聞いてなかったんだ。あなたは異空間に飛ばされたよね?少し前に。」

「まぁ…」

「本当は私から伝言するつもりだったんですよ。あなたが死ぬということは…この世界の終焉を意味します。」

「そうなの!?」

「そうですよ…だからあなたは死ぬことはできない。死なれては困るの…」

「でも…もう限界なんだ。力が出ない…心が持たない…」

「そう、じゃあ遅めのランチと共に相談に乗りましょうか?」


こうして相談に乗ることになった飛翔。この気持ちはどこから生まれたのだろうか。

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