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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

格ゲーマー高橋 酔いどれ杯編

作者: AmaoOyama

最終話 【決着】


瞬間。

男達の視線は全てモニターに注がれ、先程までのざわめきが嘘のように部屋は静まり返っていた。

「•••対戦、ありがとうございました。」

高橋はそう呟くと静かに立ち上がった。


次の瞬間高橋は乱暴な動作でPCからUSBを引き抜き、会場へ持ち込んでいたキーボードを卓に叩きつけ始めた。

物と物がぶつかり合う音だけが会場に響き渡る。

キーキャップが飛び散り、卓上のマウスが巻き込まれ吹き飛び、モニターが割れ、最後にはキーボードが二つ折りになるまで破壊した。

「どういう事だ?」

天野はまだゲームのルールが理解できていない。

ウメハラ、コクジン、セキユウタの三人は怯えた表情でただそれを観ていた。

「どういう事だって聞いてんだよっ!!!」

天野は続け様に己が拳を振り上げ卓を叩いた。

森安は口を曲げリザルト画面をただ見つめていた。

宇野は気が動転して鼻クソをめちゃくちゃに掘っていた。



遂にこの最終ラウンドに至るまで高橋は一勝も出来なかったのである。

「なんでだ?どうしてお前ら俺を止めなかった!?」

飛び散った残骸からスペースキーを拾い上げ、それを口に含みながら高橋が言った。

「この大会はレベルが高すぎるって最初から言ってただろ!」

森安は今にも泣き出しそうだ。

「ああ、もういい…………」

天野は力なく椅子に腰掛けるとそう言った。

そして天井を見上げながら深いため息をついた。

一夜の熱い大会は、決した。


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