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節目

作者: ぽっくん

高校一生の時、気になる女子がいた。イニシャルはK。今となっては気になるに至ったまでの経緯は忘れたが、その当時、彼女を目で追うといった行動をしていた事は確かだ。そして、彼女に声をかけるチャンスをずっと狙ってもいた。特に、物理の授業の時間は毎度席がランダムに変わり、更にアクティブラーニングに重きを置いていた為、物理の授業で彼女と近い席になれることを何度も願っていた。今思えば、馬鹿な奴だと思う。だが、それくらい彼女のことについて知りたかったのもまた事実だった。


しかし、願いは叶わなかった。普通に教室で声を掛ければよかったのだと思っている。だけど、勇気が出なかった。

彼女自身、クラスの中心に居るような存在では無かったが、大体は仲の良い友達と過ごしていた為声を掛けづらかったのもある。


そして、一年生最後の日、この日は未だに忘れていない。後悔している。この時、彼女に声を掛ければナニカが変わったのかもしれない。恐怖が優った。一年間同じクラスにいて殆ど話したことのない人に声をかける事はこの時期の僕にはハードルが高過ぎた。


そして、彼女の姿を見る機会が殆ど無くなり。何も無いまま卒業式を迎えた。インスタでは繋がっていたので、彼女が東京の大学に行った事を知った。

今も彼女は僕の事など忘れ、東京の大学でキャンパスライフを送っているのだろう。


僕は一浪して大学生になれた。この春は新しい出会いもあり、楽しいキャンパスライフを送り始めたばかりだ。


心残りとしてはKさんの事を忘れてもいいのかということだ。きっと彼女にも彼氏ができているのであろうし、僕の事など覚えていないだろう。女心と秋の空と言う位だから。

そして、一度も連絡したことのない彼女に今も期待している自分も馬鹿らしいと思っている。今でさえ、インスタで万が一にでも連絡が来れば飛び跳ねて喜べる自信がある。

本当に馬鹿だ単純な男だ。

でも、この感情はきっといつか忘れてしまうのだろうし、大学二年生になる頃にはKさんの存在が僕の中で色褪せているのだろう…きっと。


だから、彼女が好きだったという事実を残すためだけに自己満足としてこれを綴ろうと思う。

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