3話-28
「いやったぁぁぁぁあっ!!!」
対戦が終わって、見事勝負した。このごてごての機械ともおさらばだぞぅ! 早くこの可愛い衣装で、修弥の前でダンスを踊るんだっ!
「では、勝利した陸上部のお二人は、神様に感謝の舞を踊ってください!!!」
なんと今回のステージは、巨大ロボットの掌の上だった。私とチョコは右手と左手にそれぞれ跳び乗る。
ステージの上に移動すると、観客席が一望できる。
「あれ?」
「真央〜!! やったね〜〜!!!」
ブラスバンド部の塊に目を向けるが、そこに修弥の姿が見つからない。代わりに絵茉がいた。隣には大和がいる。
絵茉が喜んでくれて嬉しい。「絵茉〜、私やったよ〜!! 大和もありがとう〜!!!」
「がんばったな〜真央〜!! 修は今トイレだ〜〜〜!!!」
なんで!!? なんでいないの? この晴れ舞台に!?
あっという間にダンスは終わってしまって、私とチョコはステージから降りる。すると、修弥がトイレから戻ってきた。
「しゅうちゃん、なんでいなかったの!?」
「だってお前が踊るのに、フルートの音色じゃ盛り上がらないだろ?」
「!? だからって、なんで私のダンス見てくれないの〜!!?」
「おっ。真央、可愛い衣装着てるな。似合ってるぞ」
びくん! 今、修弥に可愛いって云われた?
「えへへ〜。可愛いだなんて」
「……真央さんチョロ過ぎです。あと、可愛いのは衣装であって真央さんじゃありませんよ」
⭐︎
「先輩、私、わたし……」
「っぷ、ははははははっ!!
なんだ、あの強さは! 鳥が完全に真似られてるじゃないか!」
「えっ? ……先輩?」
「あぁ、おかしい。あいつ、あんな隠し玉を持っていたとは。次戦う時は、さらにハードな戦いになりそうだな」
「西園寺先輩、また彼女らと戦うんですか?」
「そうだが? 『下克上』じゃなくとも、普通にペタンクに誘えばいいだけだ。一緒に塔の岳を登った時の様にな」
「そうですか……。そうですよね、次リベンジすればいいですよね!」
「それにしても、最後の世良のティールは酷かったな。これは教えがいがありそうだ」
「ひぇ! 先輩、待ってくださいっ!! 私、ティールはもういいですから!? ポワントゥールの腕を更に磨きますから!!」
「ブラボォ。その調子でティールの腕も磨き、共にミリューとして、陸上部の二人を圧倒してやろう」
「待ってくださいよ〜、せんぱ〜い!!!」
山の事でもないのに饒舌になる先輩の後を追いかけながら、私はこれからも先輩と共に山に登れる事の喜びを噛み締めていた。
「せんぱ〜い!! 私はポワントゥールですから〜!!!」




